湘南医療福祉専門学校

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深澤先生のブログ「東洋医学とスポーツ♯10」

皆さん、新年明けましておめでとうございます。
月日の流れは早いもので、私が2006年に日本に戻ってから8年になります。ということは、湘南医療福祉専門学校の皆さんに関わりを持たせて頂いてから9年目ということです。

結果、私がどんどんおっさん化してる・・・ということですね。気持ちはまだまだ若いつもりなのですが・・・
それでも、スポーツに対する想いだけはこの後も持ち続けていきたいと考えています。
特に野球は・・・ということなのですが、今回は東洋医学とスポーツの関わりについての話なので色々なスポーツにもスポットをあてていきたいと思います。

今日の話は、私がルートヴィガーという治療院を開設してから触れるようになったいくつかのスポーツと鍼治療についてのお話です。
というより、そのスポーツの特性でどんなケガや症状が多いのか?について考えてみましょう!

ここでは治療方法は省かせていただきますが、身体のどの部位に障害が出易いか?を知るだけでも役には立つと思いますので、皆さんならどんな治療方法・プランを立てるのか?考えてみて下さい。


【ゴルフ】
私も大学卒業後にプレーするようになりましたが、現在我々の治療院に来院されるクライアントさんたちの中で最も競技人口が多いと思われます。
プロとアマチュアでは多少障害の違いはありますが、多く見られる症状は「膝痛」「肘痛」「腰痛」といったところでしょうか。

ゴルフは一方向の動きが中心なので、勤続疲労的な障害が多いです。
体重移動や回転が加わりながらも軸をぶらさないようにストッパーをかけているので、膝や腰に負担がかかりやすいことは理解できると思います。またアマチュアのように技術不足による「ゴルフ肘」と言われる外側上顆炎も多発しています。 

このような症状にRICE処置や物理療法を並行しながら、痛みの出ている部位やその周囲に鍼治療を施すと比較的改善が早くみられます。

ポイントとなる部位は、殿部・ハムストリングス・前脛骨筋・外腹斜筋・僧帽筋・広背筋などです。


【ランニング】
最近ではマラソンブームがより一層強くなり、市民ランナーも急増しマラソンの大会も日本全国で開催されています。
我々ルートヴィガーでも大塚製薬さんとの関わりで東京と大阪マラソンでランナーのサポートをさせていただいています。

一般的にランナーの皆さんに言えることは「オーバーワーク」になりやすいということです。
練習を地道に行うことがランナーの方々の良い点ですが、常に走っていないと不安になってしまう・・・という間違った考えも浸透しています。

一所懸命練習しても、練習し過ぎて障害を抱えてしまうケースが非常に多くみられます。特に多いのが「膝痛」「股関節痛」「足底の障害」でしょうか。ランナーは早く走る為にペース走やスピード練習などを繰り返します。
さらにウェアやシューズも軽量化され記録は出易くなるものの、足の障害や熱中症・低体温症・脱水症などを起こしやすくなっています。

ポイントとなる部位は、足底筋膜・下腿三頭筋・長徑靱帯・長腰筋などです。正しい姿勢や股関節の可動域などに目を向けてあげる必要があります。


【今回のまとめ】

今回は我々が診させていただける機会の多い2つの種目に注目してみました。
かなり大雑把なポイントしか挙げていませんが、競技特性を考えどの部位にどのような症状が障害がみられるのか?を考えると施術の方向性や目的が明確になります。

そしてどのように改善していくべきなのか?を考えると、ただ施術してコンディションを整えるだけでなく競技者のパフォーマンスを向上させ、ケガや故障の防止につながるのです。

皆さんも鍼灸治療を行う際に、患部だけに目を向けるのではなくその患部から見られる特性や改善点を考えて患者様に対応できるよう努力して下さい。
そうすれば、以前にもお話したように自分の技術の押し売りではなく、苦しんでいる患者様の心を想う、人間らしい施術ができるようになりますから!
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