アスレティックトレーナー科、新春の3つの特別講演で気合いを入れなおす!

2006年01月18日 16:28日

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 新春の松飾も取れていない6日午後、AT科1・2年生全員が本校講堂に集合した。
 この日の「特別講師」は、プロ野球セ・リーグの現場で活躍しているお二人のトレーナー。最初に演壇に立ったのは、当校の卒業生でヤクルトスワローズ専属の縄田大介トレーナー。続いて、広島東洋カープの専属ヘッドトレーナーである石井雅也氏。わざわざ、広島から日帰り強行軍でおこしいただいた。

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 最初に演壇に立った縄田トレーナーからは、……北海道の旭川に生まれ、サッカー少年で国体選手にも選ばれ、高校時代には本気でブラジル留学も夢見ていたのに、ケガで挫折した話に始まり。就職して必死でためた100万円で全国一周の旅に出たけれど、途中でお金がなくなり、人づてを頼りに鹿島アントラーズのトレーナー氏の所に身を寄せ、小笠原選手や柳沢選手などの身近にいて再びボールを蹴っていた時代。
そして、東京に移り住んでから、本校の学生となり、夜はバイトを続けながら必死で勉強した話から、運命的な、ヤクルトスワローズの採用面接に受かって、今日まできたという。……まさに波乱にみちた “人生論・経験論”的お話を聞くことが出来ました。
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 親分肌の石井ヘッドトレーナーは、試合の最中に起こったアクシデントの実例をスライドで見せながら、倒れている選手の所に駆けつけるまでに、プロのトレーナーがどれだけのことを考えているか。
また、「大丈夫です、続けさせてください!」と必死にすがる選手を、いかにして説得してベンチに連れていくか……といったような、まさに緊張した現場の話からはじめて。
試合終了後やオフでの、選手や監督・コーチ陣との“付き合い方”といった、現場で誰もが体験するであろうイロイロな処世術の話にまで、ざっくばらんなスタイルで話しをしていただきました。
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 13日金曜日の特別講演は、J2の横浜FCで正ゴールキーパーとして活躍中の菅野孝憲選手。
演台に座るなり、いきなり「菅野選手が考えるプロとは、どういうものですか?」という難しい質問から始まり、90分間にわたって生徒からの“質問攻め”にあうという……講演会というよりも、ファンクラブのノリで展開しました。
しかし、まだ21才という若さにもかかわらず、顔色も変えずに「それは、人に見てもらって、その人たちに何か感動を与えられる仕事」と即答していたのは、ササガでした。
しまいには、「Jリーガーってモテモテだと思うんですけど、女の子と……」といった、キワどい質問まで飛び出したり。けれど、そーいった若い選手たちの心身をどうサポートしケアしていけばいいのか、という現役プロからのホンネを聞くことが出来た、貴重なひと時になりました。

なお、AT科では、昨年秋にも下記のような「特別講演」をおこなっていますが、受講した生徒の書いた報告書の抜粋も掲載しておきます。

●平成17年10月
講師 大平正軌氏
   (流通経済大学サッカー部コーチ JFL監督)
内容 「選手から、指導者への道」

  ●平成17年11月
講師 小松武央氏
    (L.A.C、A.T.C、鍼灸マサージ師)
内容 「アメリカのトレーナー活動」

●平成17年12月
講師 米原隆幸氏
    (FCトリプレッタ代表 JFA公認B級コーチ)
内容 「現場で求められるトレーナーについて」

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〔AT科1年 小池裕美さんのレポート(抜粋)〕
 「今回、米原コーチの話を聞き、あまり講演会で話すのが慣れていないと言ってたのですが、そういう姿が出てなく、とても人を引きつける話し方で、学ぶべき所がいっぱいありました。また、現在に至るまで色々な経験をして来ていたので、話の内容がまるで日本テレビの「いつみても波瀾万丈」を見ているようでした。サッカー選手を目指す人はこんなにもケガをするのかと思うぐらいケガの経験がありビックリしました。
 米原コーチの話を聞き、改めて人とのつながりが大切なんだと感じました。何か一人で行動する時、色々な人と知り合っておけば、アドバイスや意見などがもらえたり、自分に刺激を与えてくれたり、自分に足りないものが見えて来たりと出来るので本当に大切な事なんだと感じました。
 社会に出て仕事するには自分自身まだまだ未熟者だなと感じました。色々な観点から見て、責任感が人より欠けていると感じました。もっと責任感が強くなれるように努力していきたいです。
 米原コーチの話を聞いて、普段見ることの出来ない杉浦先生の話などを聞き改めて杉浦先生はすごい人なんだと感じました。吸収できる事は吸収できるようにしていきたいです。
 米原コーチに、気配りが出来る人は仕事も出来る人だと言われ、小さい事からで良いので、気配りが出来るようにトレーニングしていきたいです。」

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〔AT科1年 高野芳彦くんのレポート(抜粋)〕
   今回縄田トレーナーの講演会を聞いての感想は、プロ野球の球団で実際にトレーナーとして活動をしている方なので、私なりにものすごく興味がありました。そして今回の講演内容も実践的な内容のものばかりで楽しかったです。
 内容の感想として、経歴についてはやはり運とタイミングなんだなということがすごく感じました。しかし、運とタイミングは知識と技術が無ければ訪れないものだということと、それと同時に行動もしていかなければ人と人とのつながりが出来なく、このようなプロ野球というプロの選手を相手にトレーナーの活動は行えないと改めて感じました。
 さらに、今回の講演会で一番印象に残っている言葉があります。それは「小言が大事を生む」という言葉です。なぜかというと、この言葉の内容を聞いて普段から行っている小さなことをしっかりと行うとその後の出来ごとが変わってくるといったことだったからです。普段から言われている学校生活の小さなことがおろそかになっていたと感じているのでこの言葉を聴いて私はもっと自分から進んで小さなことを行っていこうと感じました。

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〔AT科1年 滝田 俊くんのレポート(抜粋)〕
 今回の講師は私の専門競技である野球のトレーナーの方であり、日本の野球界の最高レベルのプロ野球チームのトレーナーの方という事で、とても興味深いと思い楽しみにしていました。
 石井トレーナーの講演の中で「過信しない」「謙虚であること」という言葉を何回もお聞きしました。この二つがないと正しいコミュニケーション能力は身につかない。コミュニケーション能力がないと相手に理解してもらえる話し方ができないという事が特に印象深く残っています。
 そして、石井トレーナーの話し方はとてもわかりやすく、「過信しない」「謙虚であること」という事が聞いていてわかる程でした。話し方やコミュニケーション能力は日常の中でも注意すれば変わっていくものだと思います。ですので、私もより良いコミュニケーション能力を目指すと共に「過信しない」「謙虚であること」を常に胸に刻んでこれからの人生に活かして行きたいと思います。
   質疑応答の時間では私の疑問であった「トレーナーから見てプロ野球選手に必要なものとは何か」ということを質問させていただきました。現在私は神奈川県の高校野球部で実習をしています。質問をすることにより野球部員に足りないものを見つけられれば良いと考え質問をさせていただきました。

広報室
湘南医療福祉専門学校