Trainer’s eye第7回

2008年10月31日 14:24日

2008年の野球シーズンも終わりに近づいています。毎回ですが、私にとっては寂しい思いが募るばかりです・・・

fuka30701.jpg

そんな中、日米ともに現在プレーオフ真っ只中ですね。残念ながら、ロサンゼルス・ドジャースはデビジョンシリーズを制覇したものの、リーグチャンピオンシップでフィラデルフィア・フィリーズに完敗してしまい今シーズンを終了してしまいました。

この原稿がアップされる頃には「ワールドシリーズ」が行われていると思います。もしかしたらもう決着がついているかもしれません。

fuka30702.jpg

日本のプロ野球でも、現在クライマックスシリーズが行われています。まあ正直に言って、日本のプレーオフはもうひとつその意味合いがよく理解できませんが、ただ野球好きな人にとっては単純にペナントレースが終わり日本シリーズに進むより、他の形ででも野球の試合が続いていることが嬉しいのかもしれませんね。

さて今回は「動きや故障」というテーマではなく、ポストシーズンに絡めて精神的な部分として「トレーナーの目指すべきこと」ということについてのお話をしたいと思います。

fuka30703.jpg

ポストシーズンは、4月頃から始まるペナントレースの結果(日本では年間144試合、米国では年間162試合)によって、各地区・リーグなどを制覇してきたチームに与えられる日本一・世界一を争うための権利を得るためのシーズンです。

fuka30704.jpg

地区やリーグを制覇することだけでも大変価値のあることですが、チームにとってそれ以上に名誉なことである「今年のNo 1」を手にしたいと思っているはずです。これは選手や監督・コーチだけでなく球団のスタッフにとっても同じ想いが存在しています。

我々トレーナーも、日々選手の体調管理にやきもきしながら最高のパフォーマンスを演出できるようにサポートしているわけですから、実際にプレーしなくてもやはりそこには「勝ちたい!」という強い想いが存在しているわけです。

fuka30705.jpg

仕事としては、選手との間に一線を引き円滑に活動できるように振る舞いますが、その思いは選手と同様に「いつも熱い」想いをたぎらせています。我々トレーナーが自分の仕事に満足してはいけませんが、選手が活躍し良いプレーをファンの前で見せてくれて、さらに試合に勝つことができたと時が一番報われる時だと思います。
私自身、ヤクルト在籍時には運良く3度のリーグ優勝と2度の日本一を経験させていただきました。またドジャース在籍時にも1度の地区優勝を経験させていただきました。この経験は何物にも代えられない大きな財産として私の中に残っています。

fuka30706.jpg

この優勝を経験するまでの間、本当に苦しいこと辛いこと(もちろん楽しいこともたくさんあります)を経験してきました。しかし、優勝した瞬間はこれが全て吹き飛んでしまい「最高の喜び」しか感じられないのです。

fuka30707.jpg

そんな全てを吹き飛ばす「最高の喜び」とは、一体何なのか?これは言葉には表せません。しかし、そのような経験をした時に「何か?」を感じるはずです。トレーナーの仕事は基本的に選手たちの裏側で存在するものです。でも世間でよく言われている「裏方」ではありません。

日本の伝統的な考え方として「裏方」という言葉が使われますが、私はどんな場面でも主役の裏側でサポートにあたる人を「裏方」という言葉で表現して欲しくありません。なぜなら、先ほどに述べたように「選手たち・主役たち」と同じ気持ちで支えているからです。

話は横道にそれてしまいましたが、これからトレーナーを目指す皆さんにはたとえどんな競技・種目であってもトレーナーとしての誇りを持って全力でトレーナー業にあたってもらいたいと思います。仕事や立場は違っても目指すものはチームとして皆と同じものですからね!

fuka30708.jpg

そしていつの日か「何か?」を掴んで下さい!私もそろそろもう一度「何か?」を掴みたいと思っています。

広報室
湘南医療福祉専門学校