2009年04月21日 13:56日
昨年の4月にスタートさせていただいた「トレーナーへの道」も、いよいよ最終回を迎えることになってしまいました。‘できるだけ、わかりやすく楽しめるように‘をテーマに書いてきたつもりですが、如何だったでしょうか?
ということで、最終回の今回は‘総まとめ‘として「トレーナーになるために・トレーナーとして必要なこと」についてお話させてもらいましょう!
‘04年スティーブ・フィンリーが地区優勝を決めるサヨナラ逆転満塁ホームランを打った瞬間。トレーナーとしても、この感動・感激を選手と共に味わうことができるのです。
そうは言っても、今までの中でこのテーマに関してはかなり訴えてきたはずなので、もう皆さんは十分に理解してくれていると思います。
では、簡単に!
トレーナーになるために必要なことは「ライセンスを取得すること」と至ってシンプルな答えになってしまいます。しかし、この中には色々な事が含まれておりただライセンスを取得すれば良いというわけではありませんよね。
アスレティックトレーナーとしてのライセンスを取得するということは、必要最低限の医学的な知識を身につけておかなくてはならないということです。トリートメントだけではなくコンディショニングやトレーニングを指導するということは人間の身体についてよ~く理解していなくては仕事になりませんからね。
その為には皆さん!「学校でちゃんと勉強しなくちゃだめですよ!」また学校だけでもだめです!学校で学んだことをしっかりと理解し、実際の現場でも勉強し続けていかなくてはいけないのです。
この笑顔のために仕事しています!
どんな仕事でもそうだと思いますが、「もうこれで解った!これだけできれば十分だ!」という考えは危険です。特に人の身体を預かるトレーナーの仕事には「これで良い」というようなことは一つもありません。どれだけ経験を積んでこようとも、常に何かを見つけるという思いが自分を成長させてくれると思います。
私自身も常にこの気持ちを忘れずに、日々仕事に取り組んでいます。もちろん、トレーナーとしての仕事には自信と誇りを持っていますが、だから勉強しなくても良いということではありませんから。
つまり、ライセンスを取得するためにしっかりと知識を身に付けるということと、ライセンスを取得してからも常に知識・技術を高めていくということが必要なんですね。
では次に「トレーナーとして必要なことは」と言うと、今挙げた日々の努力はもちろんのことですが、最も大事なことは「人として」ということだと思います。以前の「トレーナーへの道」でも書かせてもらいましたが、やはりトレーナーである前に一人の人間であるということを忘れてはいけません。
「人として」選手や患者さんと向き合うことが出来なくては、どんなにスキルとレベルの高いトレーナーでも仕事ができるトレーナーとは言えません。人に対する思いやりの気持ちがあるからこそ成り立つ仕事だと思います。
‘04年ケガから復帰して活躍したケビン・ブラウン投手。故障からの復帰は選手もトレーナーも同じ気持ちです。
「トレーナーとはどうあるべきか」色々な意見があると思います。でも私が思うに、一番大事なことは人間として人間らしい接し方ができるかどうかという事が重要だと考えます。相手を思いやるからこそ真剣に診ることができるし、思いやるからこそ真剣に怒ることができると思いますから。
本当に良くなって欲しいと思う気持ちがあるからこそ褒める時は褒めるし、怒る時は怒れるのではないでしょうか。現在の世の中は「お金が一番」という風潮が強くなっていると思います。古臭い考えかもしれませんが、汗水流して働いて得ることができるお金だからこそ価値があると思います。
パソコンの前に一日中座ってマウスをクリックするだけで得るお金には、何の意味も持たないと思いませんか?トレーナーとして仕事する以上はプロフェッショナルですから、そこに報酬があるのは当然だと思います。しかし、そこには選手のために色々と知恵を絞りながら創意工夫を持って努力する姿勢があるから感動も充実感も存在するのです。
ケガを抱えた選手や患者さんと向き合って、共に努力し共に苦しむからこそ回復したりゲームに復帰した時の喜びを分かち合えるのです。「今、自分の目の前にいるケガや故障で苦しんでいる人をなんとかしてあげたい!」この気持ちを常に持ち続けられるトレーナーになってもらいたいと私は強く願います!
ということで、1年間お付き合いいただき有難うございました。新学期からは、メジャーリーグやプロ野球という世界だけにとらわれず広い範囲でのアスレティックトレーナーの活動やスポーツ鍼灸というものをテーマに書いていきたいと思っていますので、これからも宜しくお願いしますね。See you soon !!
一年間有難うございました。新学期からまた宜しくお願いします。