Trainer’s Report 第1回

2009年04月24日 14:00日

いよいよ新学期が始まりました!私も湘南医療福祉専門学校にお世話になってから、早いもので4年目を迎えます。

昨年後半は、仕事の忙しさを言い訳にこのブログも放置プレーに突入しそうな状況になってしまいましたが・・・今年は頑張ってみます・・・いや・・・頑張ります!

今回からは、今までの経験上だけの話ではなく現在実際に起こっていることも含め、トレーナーとして携わる治療やトレーニングなどにスポットをあてながら進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

今回の第1回は、相も変わらずプロ野球春季キャンプレポートをお送りします。

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今年も行って参りました・・・宮崎県は南郷町で行われていた「埼玉西武ライオンズ」のキャンプで選手のサポートを行ったわけです。

昨年、ライオンズは日本一に輝きさらにはアジアチャンピオンの座も死守しましたが、さすがに昨年に比べてファンの数も多く、また今年はWBCの関係で松坂選手も前半でライオンズのキャンプに合流していたので本当に信じられないくらい人・・人・・人・・でした。

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そんな周りが盛り上がっている環境の中でもひと際冷静に、自分のペースを守っていたのが「石井一久」選手です。いつの間にかベテランになってしまった石井選手ですが、その風格や存在感はやはりさすが・・・と言ったところでした。

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ただ、今年の石井選手・・・どういう風の吹き回しか?(失礼!)良く走り良く投げていました。あまりの頑張りに私の方が心配になってしまい「もう少し抑えよう・・・」と何回アドバイスしたことか・・・

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ランニングのプログラムは、チームのコーチが作成してくれていますが「石井選手」くらいベテランになるとある程度ペースを尊重してくれるので、自分で不足している部分を付け足しながら走っていたわけです。

見ていて感じたことは、心肺機能の向上と瞬発力向上をテーマにしていたようで、中距離走(野球ではポール&ポールという種目やガスランという種目)と短距離(30m、20m、10m)といったところを軸に、調整として30分間走や長距離などを取り入れていたようです。
投げ込みに関しては、事前に話し合いをしておきましたが。軽いキャッチボールなども含めほぼ毎日ボールを投げること、一日の投球数を150球以内に収めることをテーマにその日のコンディションによって投球数を変動させていました。

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通常のブルペンでは50球から70球程度に抑え、力の配分もキャンプ後半で全力投球に持っていけるよう70%~80%で調整してもらいました。各クールの後半で少し球数を増やし100球~150球程度、力の入れ具合も90%程度といったところです。

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球数や力の配分よりも、体のバランスやより正しいフォームに近づけることがテーマです。投手が肩を作る中で、日本人の多くが300球400球などのきつい投げ込みを行ったりしますが、私の考えとして肩だけでなく全身の疲労が蓄積した状態で投げ込みをするメリットが見つからなかったのでこのような形を勧めたわけです。

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速いボールを投げ続けるためには、体を酷使して投げ込みを行うより毎日少しずつでも筋肉を使い動きをしっかりと教育し、回復力を上げていく方がシーズンを通して見れば効率的だしリスクも少ないと思います。石井選手もそのあたりは理解してくれているので、キャンプ中の肩作りにはこのようなパターンを実践してくれていました。

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また、トレーニングや技術練習で疲労の蓄積が起こり全体のバランスを崩さないようにするために「バランスボールとストレッチポール」のエクササイズも取り入れてくれていました。バランスボールでは、骨盤の動きを作ることと疲労した筋肉の緊張を取ることを目的とし、ストレッチポールでは、全体のバランス調整とリラクゼーションを目的としています。

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このようなコンディショニングのパターンがある程度上手く進行してくれたお陰で、例年のキャンプで起こってしまう腰痛や内転筋痛などがほとんど出ることはありませんでした。 野球選手だけでなく、アスリートにとって大切なことは「試合で最大限のパフォーマンスを発揮する」ことだと思います。その為に練習を行うわけですが、その練習の内容によっては試合の為になる前に故障を起こしてしまうことが良くあります。

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そういう問題点をしっかりと事前に見つめ、故障・障害の予防を考えた練習を行うことができればより実のある練習になるはずです。それが「試合でのパフォーマンス発揮」という結果に繋がるわけですから。

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ついでにもうひとつ!

このキャンプ期間中にライオンズの渡辺監督とお話をさせてもらう時間が度々ありました。その中で「ライオンズはキャンプ期間でのケガ人が非常に少ない」というお話をされていました。その時に私が感じたことは、「ライオンズの練習スケジュール」にその根拠があるのではないか?ということです。

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通常のプロ野球キャンプでは、午前10時頃から練習が始まり(早出練習がある場合は午前8時頃から)、全体練習が終了するのが午後3時頃。その後選手によっては、個人練習などがあり最終的に練習が終了すると午後6時頃になってしまいます。その後、夕食を摂ってから夜間練習が午後8時頃から11時頃まで続き・・・結果、練習後に体のメンテナンスをしたり夜食を摂ったりしてから睡眠に入ると午前2時頃になってしまうことが多くなります。

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これでは、身体が回復する時間が取れないと言ってもおかしくはありません。しかし、ライオンズのスケジュールを見ると、早朝練習(午前7時頃から)がありスタートはかなり早いものの全ての練習が終わり選手は皆午後6時頃までには宿舎に戻っています。その後のスケジュールも夕食後は特に何も無く、時折ミーティングがある程度でした。もちろん、宿舎内で個人的に練習をする選手もいるのでしょうが、このようなスケジュールで行くと練習後に体のメンテナンスや疲労回復の為の時間が十分に取ることができるわけで、睡眠に入る時間帯も非常に理想的な時間に充てることができますよね。

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上手くなるため、また勝つための練習ですから、厳しくきついものであるのは当たり前だと思います。だからこそ、その厳しさに耐えうるだけの回復時間を取ることが重要なポイントになるのではないでしょうか。練習やトレーニングで体を鍛える時間、身体をメンテナンスする時間、栄養を補給する時間、肉体と精神を休ませる時間、成長ホルモンを分泌させて回復と強化をさせる時間・・・このようなサイクルが上手くスケジューリングできて初めて「良い練習」になり「パフォーマンス発揮」となるのだと私は思います。

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このようなサイクルが効率良く展開できている「ライオンズ」は、今年も要注意ですね!

広報室
湘南医療福祉専門学校