深澤先生による特別講演会が開催されました

2010年09月27日 14:49日

本校で非常勤講師をお願いしている、深澤先生の特別講演がありました。

深澤先生は鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師の免許と、日本体育協会公認のアスレティックトレーナーの資格を持ち、経験・情報とも日本では数少ないキャリアをもつトップトレーナーです。
94年ヤクルトスワローズの二軍トレーナー及びトレーニングコーチ、一軍トレーナー及びリハビリ担当として活動をつづけ、2002年石井一久投手とともに渡米されました。
ロサンゼルス・ドジャースのアシスタントトレーナーとして活動を続け05年帰国。
その後、一般の方からプロスポーツ選手まで、様々な方の身体をケアするROUTE VIGOR(ルートヴィガー)を設立。
現在も当校の非常勤講師として授業を受けもつほか、多方面で活躍中です。
また当校のHPの「深沢ブログ」では先生の活動を紹介しています。チェックしてみて下さい。

そして、先生のお話をお伺いして、学生はどう感じたのか感想をきいてみました。

平成22年5月24日、本校の非常勤講師でいらっしゃる深澤先生の特別講演に参加しました。
講演では、実際に治療で使う様々な手技を教えてもらい、その中で印象深かったものを紹介します。

1つめは、一口にマッサージといってもたくさんの手法があるということです。力の加え方によって全く効き方が違ってくるのです。
特に先生の手技は、あまり力を加えなくてもポイントを押さえることで、充分に刺激を与えられるというものでした。
しかし、習得にはかなりの時間と努力が必要で、深澤先生自身も、まだ模索中とのことでした。
マッサージを通して多くの人に満足してもらうためには、1人でも多くの人の体に触れ、練習という努力を惜しんではいけないなと感じました。

2つめは、ストレッチの実演です。ただ力任せに筋肉を伸ばすだけではなく、関節をしっかり固定し、自分の体重を利用して行う、当たり前のようだけれどスムーズに行うことの難しさを目の当たりにしました。
体の大きな人に対し安全かつ充分に運動させることは体の小さな私にとってはとても大変なことです。しかし、相手の体重をうまく利用する手技なので、自分より体が大きな人から、力加減次第では小さな子供や力が弱いお年寄りまで、行なっていけると思いました。

3つ目は、深澤先生の治療スタイルです。
それは、まず「全身を診る」ということです。一部分の症状や痛みだけに目を向けるのではなく、全身の骨や筋肉をほぐしてバランスを整えていくのです。
私が学んでいる東洋医学の考え方の1つに、「病気をみるのではなく、病人をみる」というものがあります。この考え方に深澤先生の治療スタイルはよく似ていて、全身で健康に戻っていくという点からみても、東洋医学と相性がよい考え方だと思いました。

今回の講演で多くの事を学びました。その中で、私が最も心に残ったことは、講演の最後に先生が言った言葉です。
「治療に来てくれる人にどれだけ感謝の気持ちをもつことができるか。患者さんの大切な時間とお金を決して無駄にしてはいけない」「症状が改善したのは、治療家が治したからではなく、その人に回復力があったからだ」という言葉です。
患者さんへの感謝の気持ちを忘れないこと、決して自分の技術におごらないことの戒めであると感じました。
こういう謙虚で真摯な姿勢こそ、信頼される治療家への第一歩なのだと確信しました。
深澤先生のように、私も、技術もさることながら心も磨いて、患者さんと正面から向き合える治療家を目指して頑張っていきたいです。

東洋療法本科3年 樋口奈帆

広報室
湘南医療福祉専門学校