2011年07月27日 10:27日
前回は、アメリカのマイナーリーグの話をさせていただきました。今回も相変わらず野球の話を引っ張っていきますが、少しだけ視点を変えてみて「独立リーグ」に目を向け
てみたいと思います。
「四国アイランドリーグ」は2005年4月に産声を上げた、まだまだ歴史の浅いリーグです。
しかし、近年の日本経済の低迷を受けアマチュアで野球を続けられる環境が激減している中においては「野球界の救世主的」な存在になっていると思います。
この四国アイランドリーグが少しずつ実績を上げ、近年では日本プロ野球のドラフトや育成枠ドラフトで指名される選手が増えてきており、またプロ野球で活躍していたもののケガで解雇された選手がアイランドリーグでリハビリを行ってもう一度プロ野球の選手として再起するケースも出てきています。
このアイランドリーグに触発され、BCリーグ(北陸・上信越)や関西独立リーグも野球界の底辺拡大に尽力しています。
野球界にとっては、とても良い事だと思います。
以前は、高校・大学・社会人のどこかで頭角を現し、プロの道が開けていましたが近年の不況の煽りを受け社会人野球のチームを廃部にする企業が増えてしまい、おのずとプロを目指す場所が少なくなってしまっていましたから。
この独立リーグが存在することで、プロ野球を目指す環境が整い若者が増えます。
必然的に底辺が拡大することで、埋もれていた優秀な選手が掘り起こされ結果的に野球界全体の底上げになりますから。
また、この独立リーグの良いところは選手たちのためばかりではありません。
監督やコーチがプロ野球の現場に復帰するための指導者育成の場でもあったり、トレーナーがプロ野球のトレーナーになるために実戦の場で経験と知識を積める貴重な場所でもあるのです。
こう考えると、独立リーグの持つ意味はとてつもなく大きいと言えますよね。
みんな野球が好きで野球に関わるところで働きたいと思っても球団数や選手枠・スタッフの枠などの制限があります。
でもだからと言って夢を諦めることはしたくないはず!
そんな中で虎視眈々と、現場で経験と知識を積みチャンスを待つことができるわけですからね。
私がこれからプロ野球のトレーナーを目指すならばきっとチャレンジしに行くと思います。そんな魅力ある独立リーグですが、良い面ばかりではありません。こういう厳しい環境の中ですから独立リーグの球団運営も大変です。
監督やスタッフ・選手たちが力を合わせスポンサー獲得に奔走したり短いシーズンの中でしか貰えない給与の他にオフシーズンにアルバイトして生活資金を蓄えたり・・・
でも技術や体力、経験を積む努力もしなくてはならない!こんな厳しい環境でもあるわけです。
しかし、そんな厳しい中でも自分の夢を追いかけるには素晴らしい環境であることは間違いありません。
日本プロ野球は野球に携わる者にとって頂点です。その頂点に立つ事を夢見てひたすら努力する場所・・・それが独立リーグ「四国アイランドリーグ」です。
一般的にはプロ野球が花形ですが、こういった日蔭の存在だけど素晴らしい環境の独立リーグを追ってみるのもこれからの野球を楽しむひとつの方法かもしれません。
皆さんどうぞ独立リーグを一度覗いてみて下さい!また野球の見かたが変わるかもしれませんよ!