湘南医療福祉専門学校

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深澤先生のブログ「東洋医学とスポーツ#7」

私は東洋医学の世界に入り、常にスポーツと密接な関係を持って仕事してきました。
この世界に入ろうとしたきっかけも「プロ野球のトレーナー」になりたいということでしたし、そのためにどう考え、どう行動し、どう努力すべきか?ということを念頭に置き活動してきました。

結果として当初の夢であった「プロ野球のトレーナー」になるという目的を達成できましたし、その延長上として「メジャーリーグのトレーナー」になるという第二の夢も達成することができました。

そんな野球というスポーツから離れられずにきた私が、今現在は鍼灸マッサージ治療院でスポーツに関わる人だけでなくスポーツとは無縁の方々の身体も診させて頂いています。
こうやって色々な分野の方々を診させていただいていると、今までの自分の見識がどれだけ狭かったのか?と痛感せざるを得ません。 

もちろんスポーツ選手を診させてもらってきた経験が、一般の方々にも有効な手段として活用できているところが多くあります。でも逆に一般の方々を診させていただいたことで感じとれたこともたくさんあり、そこで得た経験をスポーツ選手に応用するケースもあります。

ここ湘南医療福祉専門学校ではスポーツ鍼灸というものを通し、患者様たちの苦しみにどう対応していくのか?ということをテーマに授業を持たせて頂いています。
授業では現場での経験をふまえて実際に起きたスポーツ外傷・障害に対する鍼灸の施術を技術的な部分で指導させてもらっていますが、こういった技術は正直なところ一朝一夕にできるわけではありません。

東洋医学だけでは無いとは思いますが、我々のような技術職に就く者は「これで良い」というものが一切無いのです。
常に探究心を持って「もっともっと」という気持ちと努力が必要だと思います。

私がまだ駆け出しの頃、母校である城西大学の野球部と女子駅伝部の選手たちを診させてもらっていましたが、後輩であるが故「俺が診てやってるんだ」「俺が診てやれば絶対に良くなる・活躍できる」などという偉そうな態度で活動していたことがあります。
今はこのことを思い起こすと恥ずかしくて仕方ありません。まあ誰でも一度は通る道なのではあると思いますが・・・

経験と自信を持つことは大切ですが「慢心」や「過信」は絶対にあってはならないのです。
常に「初心を忘れず」常に「相手を思いやり」常に「最大限の努力を惜しまない」その行為のために必要な知識を身に付け確固たる技術を身に付けることが必要です。
その為にはいつもいつも「もっと良い方法があるだろう」という考え方が大切だと痛切に感じています。

学生時代に「鍼灸」の知識と技術を学び身に付け始めると、今まで知らなかったことを知り、できなかったことができるようになります。しかし、それはこの東洋医学の世界で生きて行くために必要な第一歩でしかないんですよね。
そして卒業する頃には「自分はもう一端」的な考えになりがちですが、そこからがスタートなんです。

人様の身体に触れ、施術することが許されたところからが本来のスタートです。
そしてそこから信頼関係を築いて行くところです。患者様からみれば、知らない人間に鍼を打たれ灸を据えられるわけですから、信頼関係が成り立っていなければ施術の効果は出せないでしょう。

なぜこのような話をさせてもらったのか?というと、最近私の会社のスタッフたちをみていて日々一生懸命努力して患者様たちとの信頼関係を築き始めてきたら、少し横柄な態度をとったり過信がありありとわかるような施術が目立ち始めてきたのです。
まったく何のために私が毎日怒鳴りつけているのか(笑)これからもさらに厳しく叱責する日々が続くのだと思います・・・(笑)

とにかく皆さん!我々は決して努力を怠ってはいけない職業なのだということを絶対に忘れないで下さい。そして相手を思いやる仕事なのだということを忘れないで下さい。
今回はお説教的な話になってしまいましたがとても大切なお話です。そして次回も似たような話になりそうです・・・ 
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