2024年度 募集について

湘南医療福祉専門学校

News新着情報

深澤先生のブログ「東洋医学とスポーツ#15」

前回は、私自身のこの世界に関わるきっかけをお話させてもらいました。
そんな「きっかけ」から始まったこの仕事ですが、今回はこの東洋医学を自分の仕事として継続して成長していくために必要であると常々考えていることについてお話させてもらおうと思います。

今回はちょっと「辛口」かもしれませんが、心して下さい。


私が東洋医学の世界に足を踏み入れ、今年で29年目に入ります。もう29年か!いやいやまだ29年か!どちらも本心です。
前回お話したように、私は好きな野球に携われる仕事がしたい、これまでの経験を活かし後進に役立てたいという想いから現在もこの仕事を続けています。

だからこそ!というわけではありませんが、単純に人様の身体に触れさせてもらう仕事ですから「常に情熱を持って接しなくてはいけない」と考えています。
だから29年が経ってもいつも勉強いつも努力が必要です。

ドジャース在籍時に「野茂英雄」選手が私に話をしてくれたことがあります。
「僕は選手としてトレーナーを信用できるかどうかの基準として、選手を安心・納得させてくれる知識と技術があるかどうか?そしてその信用を確固たるものにできる人間性があるかどうか?」を見ています。と語ってくれました。
知識と技術はプロの施術者として当たり前のことです。
野茂選手が言ってくれた本質は「人間性」です。何事に対しても一生懸命・本気で行動できるかどうか?上辺だけの一生懸命は、人に伝わりませんし本当に一生懸命かどうか?は他人が判断してくれることです。

自分で言うのも良い事ではありませんが、野茂選手に「深澤さんはチームのために、誰隔てなく全てに全力で立ち向かっている姿を見てきたから僕は信用しています」と言ってくれました。
本当に嬉しく思いました。
しかし、だからこそその後もこれからもこの期待を裏切ってはいけないと心に誓っています。

何故こんな自慢的な話をさせてもらったのか?というと理由があります。
我々の携わる東洋医学は、先述したように一生努力が必要な仕事です。ここに足を踏み入れた瞬間からこの仕事を引退するまで常に努力と情熱が必要なのです。
この部分をこれから東洋医学を学んで羽ばたこうとしている皆さんには十分理解して欲しいと思います。
「努力」と「情熱」、皆さんはどう捉えるのでしょうか?私にも皆さんにもそれぞれに夢があります。
でもその夢は簡単に手に入れられるものでしょうか?日夜、汗水たらして何度も壁に当たり乗り越えてはまた当たり・・・
これを繰り返しても、いつか絶対に乗り越えて次のステージに進むんだ!という強い信念が無くては夢を手に入れることはできません。

技術職の中で良く聞く言葉として「修行」というものがあります。「古い」と思われる方、残念ながらこの世界に向いていないと思います。
人様のために知識・技術を身に付け、人間として成長するわけですから、最低でも「免許皆伝」するまでは「修行」なのです。
今の時代であろうが、多くの情報を手にすることができる世の中であろうが、我々東洋医学の世界は一人前になるまで「修行」なのです。 

この意識が最近は薄いと感じています。「自分たちのレベル・スキルを向上するため、より多くの患者様のため」に会社内で勉強会をしましょう。という意見が我々の仕事場でも良く言われます。
他の治療院を開設されている先生たちからも「深澤さんのところは、どれくらいの頻度で勉強会をしていますか?」と聞かれます。
私自身も大切なことだし世の中の流れを考えたら勉強会を開くことは必要なことかもしれないと思い、過去に何度か開催したことがあります。

しかし、それでも私の心の中はモヤモヤした感覚が消えませんでした。
私が考える勉強会は実践の場であり、目の前にいてくれる患者様のために精一杯持てる力を注ぎ込むことが一番の勉強だと思っているからです。
今までの経験からも多くを患者様・選手たちから学び取りました。大きな壁に当たっても、患者様と一緒に努力して本当の知識と技術を身に付けさせていただきました。

今、学校で学んでいる皆さんは、この世界で働いていくために必要な基本的な知識と技術を教えてもらっています。
しかしライセンスを取得した時からもう学生ではありません。プロとして努力、勉強をするというのは、治療院で時間を割いてもらって行うべきことではないのです。
実践が一番の勉強で、足りないと感じる部分は仕事のない時間に自分自身で行うべきことです。
そして技術は「盗む」べきことです。教えてもらうことではありません。

表面的には知識も技術も勉強会を開くことで、レベル・スキルアップが望めると思われますが、そんなことありません。
本当に自分が身につけたい、吸収したいと思ってアプローチしなくては「やりました」という満足感しか残らないものです。だから「修行」なのです。
身につけた、吸収した技術・知識を実践の場で出し切ることができ結果をだすことができるかどうか?ということは努力する継続する強い意思と情熱からしか生まれないのです。
そして、自分の持つ力を人様のために出し切るために「人を思いやる心」が無くてはならないのです。

厳しいことを言いますが「皆さん、甘えは捨てて下さい」手取り足取り教えてもらえるのは学生の時だけです。
プロになったら自分で努力しなくてはなりません。

自分自身で人のために情熱を持って努力するからこそ、人から信頼を得られるようになるのです。それが最終的に自分の夢を手に入れる方法です。
一番目が自分のためで無く、人のためにできる限りの行動をする、損得抜きで人のために心血を注げる本物の施術者を目指して下さい。
簡単なことではありませんが、東洋医学に携わろうと思うなら少々のことにはへこたれない強い意思と情熱を持って突き進んで下さい。

環境や状況が人を創りだすのではなく、自分自身の考え方と行動が自分を創りだすのです。私もこれからもっともっと成長したいと思っています。
だからこれからも今まで以上にハートの熱い施術者になりたいと思っています。
皆さんも本気で取り組んで下さい! 

  • オープンキャンパス
  • 資料請求