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湘南医療福祉専門学校

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深澤先生のブログ「東洋医学とスポーツ#16」

突然ですが、みなさんは「掃除」ということに関して、どういう考えを持っていますか?
特に「トイレ掃除」という部分に限定して、どのような想いどのような捉え方をしているでしょうか?

私は、仕事を行う上でとても重要な位置付けとして「トイレ掃除」を置いています。
「トイレ」という言葉から思い浮かぶことは「汚い」「臭い」等という、どちらかというとマイナス要素の強いものが挙げられるでしょう。

確かに「トイレ」は、人間の排泄物を処理する場所ですから、そういう言葉が思い浮かんでもおかしいことではありません。
また場所によっては、不特定多数の人間が利用する場所でもあるので、衛生的に見ても清潔であるとは言いにくいと思います。
しかし、だからこそ清潔に保つ努力をしなくてはならない場所でもあるのです。

我々の仕事は、他人様の健康を預かる仕事です。故に鍼灸治療だけで健康に導くのではなく、栄養管理、衛生管理なども含めて施術にあたらなくてはならないと思います。
施術を行う場所にも不可欠なもののひとつとして「トイレ」が存在するのですから、我々は常に衛生管理を考えトイレを清潔に保たなくてはならないのです。

これが、私の中の重要な位置付けとして「トイレ掃除」を上げる一つ目の理由です。
そしてこの重要な位置付けの二つ目の理由として「トイレ掃除がまともにできない奴は、仕事ができない」という信念を持っています。

「トイレ掃除」には、鍼灸治療につながる大きな接点があると私は考えています。
我々の会社に入社してくる新人たちの「トイレ掃除」を見ていると、おおよそそのスタッフの仕事の力量がわかります。

みなさんがもし「トイレ掃除」を行うときは、何を考えどう行うでしょう?一度みなさんの行う「トイレ掃除」を見てみたいものです。 

私が「トイレ掃除」を行う時に持っているポイントは

①外側から見て、見えない部分はどうなっているのか?
②便器全体の状態はどのようになっているのか?
③トイレ全体の状態はどのようになっているのか?
④トイレ利用時に必要なものは揃っているのか?機能的になっているのか?
⑤全ての調和がとれて機能的、衛生的になっているのか?
⑥利用する全ての人が、安心して利用できる状態になっているのか?

ということを考えて行っています。 

これらを見て「あれっ?」と思いませんか?
そう「トイレ掃除」も鍼灸治療を行う際に考えるポイントとほぼ同じなのです。
表から見て使われる部分だけでなく、見えないところから清潔に保つよう掃除する。その状況から全体像を見て「気持ちよく使える」と思えるように整える。これらが調和されて、汚いはずのトイレが綺麗で清潔感のある場所に変わるのです。
トイレが健康な状態に生まれ変わるのです。
人の身体は、トイレ掃除ほど簡単には変わりませんが、見えないところからアプローチすることによって根本が見えるようになり、根本から整えられれば健康に導くことも可能になるはずです。
そして、自分だけでなく他人様が気持ちよく使える「トイレ」にできるようにする「気持ち・心配り」が施術にも大いに役立ち、その心が患者様に伝わり信頼関係が築かれ治療効果を+αに変化させてくれるのです。
見えない部分を見ようとする心、他人のために一生懸命になる心、これらを養うため、忘れないために「トイレ掃除」があるのだと私は考えています。
私自身も最初から、こういう考え・気持ちを理解してできていたわけではありません。
「あること」は話すと長いので今回は省きますが、「あること」がきっかけでこういう考えにおいて「トイレ掃除」に取り組むようになりました。そして今でもこれは続けています。

「絶対に真似しろ!」とは言いませんが、皆さんもこんな考えで「トイレ掃除」をもう一度見つめ直してみて下さい。これが純粋な気持ちで取り組めるようになればきっと施術の効果も期待できるものになると思います。 
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