2020年も7月です・・・本当ならもう直ぐオリンピックだったんですよね。そして、高校野球ももう直ぐ夏の県予選が始まる時期でもあったんです。そのどれもが「新型コロナウイルス」の影響で開催されなくなってしまったことを悔しく思います。いつまでも愚痴っているわけにはいきませんが。

命に関わる事態なので仕方のないことだとは理解できていても、なんだかスッキリしない気持ちは消えることはありません。それでもいつまでも下を向いていることはできないので、次に向かって進んでいきたいと思います。

今までも「気の流れ」というものをベースにして、世の中のこと、専門職のこと、というお話をさせてもらってきました。まあそれは実際の生活や仕事という部分を通して考えていく取り組み方であり、それをもっと突き詰めれば自分自身の考え方、取り組み方ということになります。

「流れ」を引き寄せるにはある種の法則が存在していると思います。今までもいくつか紹介してきましたが、基本的に考えて「やるべきことを正確に的確にやる」ということが重要なポイントと考えられます。「やるべきことはわかっているけど、なかなかうまくできない」「一生懸命取り組んでいるけど正確にできない」ではダメなのです。

難しい！厳しい！と思われるかもしれませんが、やるべきことがわかっているのならやれなくてはいけないのです。一生懸命取り組むなら正確にできなくてはいけないのです。そうしないと「流れ」は引き寄せられません。だから全てにおいて基礎が大事で、その基礎を叩き込んで覚えて表現できるように努力を継続するのです。

今すぐに皆さんに「流れを引き寄せろ」と言っているわけではありません。皆さんが将来的に「流れを引き寄せられる人物」になるよう今は努力する必要があるのです。私の好きなテレビドラマ「ドクターX」の大門未知子先生が発する「私、失敗しないので」は最高のセリフだと思います。(笑)

あのセリフは、基礎をみっちり叩き込み反復して普通にできるように努力を重ね、自信を掴むまで進歩を止めないという確固たる裏付けがあり、修得してもさらに進化していく貪欲な姿勢があるからこそ言い放てる素晴らしい言葉だと思います。根拠のない自信ではありませんよ！しっかりと裏付けされた自信です。

根拠のない自信を持っている人は、絶対に成功できません。またできているように見えても、必ずどこかで失敗しますし、考えや行動が傲慢になります。だから一時的にしか輝けないのです。私は皆さんにずっと輝いていられる東洋医学の施術者になって欲しいと願っています。そのために今は学校でしっかり基礎を学び身に付けて欲しいと思います。学校で応用ばかりを求めると根拠のない自信の持ち主になってしまいます。

皆さんが流れを引き寄せ輝ける人になるのは、学校を卒業して資格を取得して患者様と向き合う場に立ってからです。その場に立つまでの間にやっておくことが、今の皆さんの「やるべきことをやる」ということです。それができれば資格を得た時点ですでに「流れを引き寄せる」ということの第一段階が身についているのです。

そして「やるべきこと」を正確に的確に遂行していく地道な努力を継続していくと、いつの日か「輝ける人」になっています。私自身この世界に入り多くの経験と失敗を繰り返してきました。しかし、私の経験した失敗は基本に基づき価値のある失敗であり、裏付けのある失敗です。

そうした経験を重ねることで、日本のプロ野球や米国のメジャーリーグで「選手が活躍しチームが勝つ」という経験を得て実行することができたのです。今はその対象が選手ではなく一般の多くの患者様たちになっています。私が患者様たちと向き合う時に大切にしていることは「体の隅々まで診る」ということと、その患者様の「本質」「本音」「本当の訴え」は何なのか？を探し出すことです。

一般的によほどマニアか専門知識を持っている人でないと、自分の体のどこに問題があるのか？を理解できていません。例えば「肩が痛い」という訴えがあっても、その人の感覚として「肩はどこを指しているのか？」ということです。我々施術者のレベルでも「肩」と聞いて１０人が１０人、同じ場所を指せないと思います。

だからこそ、体の隅々まで診て「この人の言う肩はどこなのか？」を明確にしなくてはなりませんし、会話を進めながらその部位の特定をしないと本当に痛みが出ている部位や、その痛みを引き起こしている要因・原因が突き止められません。この部分をクリアにして初めて施術のプランニングができますし、方向性・方法・方針が立てられるのです。

このような作業を地道に的確に行っていくからこそ「治療にも流れ」ができるのです。その流れが出来上がって、着実にアプローチし続けることで結果が生み出されます。流れを引き寄せるとはこういうことです。そのために皆さんは、先ず基礎をしっかり身に付ける努力をしてください。