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美容科

その他 [24]


教務室から [10]

深澤ブログ [78]
Trainer’s Report [9]

Trainer for life [12]

Trainer’s eye [10]

No Heart No Gain. [11]

More than just vigor [12]

トレーナーへの道 [12]

トレーナーの現場から [12]


イカワの部屋から

第12回 More than just vigor
2013年03月13日 14:49
第11回 More than just vigor
2013年02月12日 10:37
第10回 More than just vigor
2013年01月08日 16:05
第9回 More than just vigor
2012年12月26日 09:39
第8回 More than just vigor
2012年11月05日 16:17
第7回 More than just vigor
2012年10月14日 10:08
第6回 More than just vigor
2012年09月12日 10:51
第5回 More than just vigor
2012年08月12日 14:54
第4回 More than just vigor
2012年07月05日 15:48
第3回 More than just vigor
2012年06月19日 18:20
第2回 More than just vigor
2012年05月24日 10:35
第1回 More than just vigor
2012年05月08日 09:35
第11回 No Heart No Gain
2012年01月20日 14:54
第10回 No Heart No Gain
2011年12月26日 10:43
第9回 No Heart No Gain
2011年12月07日 13:24
第8回 No Heart No Gain
2011年11月24日 14:51
第7回 No Heart No Gain
2011年11月02日 10:08
第6回 No Heart No Gain
2011年10月05日 13:23
第5回 No Heart No Gain
2011年08月29日 12:28
第4回 No Heart No Gain
2011年07月27日 10:27
第3回 No Heart No Gain
2011年06月16日 09:25
第2回 No Heart No Gain
2011年05月26日 09:18
第1回 No Heart No Gain
2011年05月09日 09:13
Trainer for life 第12回
2011年03月22日 09:15
Trainer for life 第11回
2011年02月28日 11:11
Trainer for life 第10回
2011年02月09日 10:26
Trainer for life 第9回
2011年01月17日 16:52
Trainer for life 第8回
2011年01月05日 17:30
Trainer for life 第7回
2010年12月20日 11:43
Trainer for life 第6回
2010年12月13日 17:29
Trainer for life 第5回
2010年11月24日 11:18
Trainer for life 第4回
2010年11月12日 16:24
Trainer for life 第3回
2010年09月13日 09:27
Trainer for life 第2回
2010年08月02日 17:24
Trainer for life 第1回
2010年06月01日 10:26
Trainer`s Report第9回
2010年02月19日 16:35
Trainer`s Report第8回
2010年01月25日 10:08
Trainer`s Report第7回
2009年10月21日 09:45
Trainer`s Report第6回
2009年10月13日 11:55
Trainer`s Report第5回
2009年09月03日 10:58
Trainer`s Report第4回
2009年08月07日 17:20
Trainer Report 第3回
2009年06月29日 10:31
Trainer`s Report 第2回
2009年05月14日 10:07
Trainer’s Report 第1回
2009年04月24日 14:00
トレーナーの現場から 最終回
2009年04月21日 15:23
トレーナーの現場から 第11回
2009年04月21日 15:22
トレーナーの現場から 第10回
2009年04月21日 15:21
トレーナーの現場から 第9回
2009年04月21日 15:20
トレーナーの現場から 第8回
2009年04月21日 15:19
トレーナーの現場から 第7回
2009年04月21日 15:18
トレーナーの現場から 第6回
2009年04月21日 15:18
トレーナーの現場から 第5回
2009年04月21日 15:11
トレーナーの現場から 第4回
2009年04月21日 15:11
トレーナーの現場から 第3回
2009年04月21日 15:10
トレーナーの現場から 第2回
2009年04月21日 15:09
トレーナーの現場から 第1回
2009年04月21日 15:07
トレーナーへの道 最終回
2009年04月21日 13:56
トレーナーへの道 第11回
2009年04月21日 13:54
トレーナーへの道 第10回
2009年04月21日 13:53
トレーナーへの道 第9回
2009年04月21日 13:53
トレーナーへの道 第8回
2009年04月21日 13:51
トレーナーへの道 第7回
2009年04月21日 13:50
トレーナーへの道 第6回
2009年04月21日 13:47
トレーナーへの道 第5回
2009年04月21日 13:46
トレーナーへの道 第4回
2009年04月21日 13:26
トレーナーへの道 第3回(番外編)
2009年04月21日 13:22
トレーナーへの道 第2回
2009年04月21日 13:19
トレーナーへの道 第1回
2009年04月21日 13:08
Trainer’s eye第10回
2009年03月13日 11:13
Trainer’s eye第9回
2009年01月15日 13:21
Trainer’s eye第8回
2008年12月01日 14:20
Trainer’s eye第7回
2008年10月31日 14:24
Trainer’s eye第6回
2008年09月16日 10:14
Trainer’s eye第5回
2008年08月21日 10:05
Trainer’s eye 第4回
2008年07月29日 18:38
Trainer’s eye 第3回
2008年07月01日 14:36
Trainer’s eye 第2回
2008年05月15日 13:13
Trainer’s eye 第1回
2008年04月18日 12:48

第12回 More than just vigor

2013年03月13日

More than just vigor も最終回になってしまいました。
今回は毎年恒例となりつつある「東京マラソン」に関わるお話をさせていただきます。

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2007年から始まった「東京マラソン」ですが、我々の会社「ルートヴィガー」では大塚製薬さんのご厚意により「東京マラソン」に大塚製薬さんの招待で走られるランナーの方々に対してのトレーナー活動を2008年の第2回大会から携わらせていただいています。

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第11回 More than just vigor

2013年02月12日

日本もアメリカも野球シーズン到来です!
毎年のことですが、各チームは現有戦力をこのキャンプで見極めシーズンをどう戦うのか?チームの弱点はどこか?を考えながら、ペナントレースで優勝することを目標にチーム力の整備を行っていきます。

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選手たちにとっては、自分なりのテーマに対して自信と確信を得ることを目的としてキャンプに臨みます。
ベテラン・中堅・若手・・・と、それぞれにテーマは異なりますが「前年からオフシーズンにかけて」取り組んできたことの成果を確かめると同時に、レギュラーとしてシーズン通して活躍するための大切な期間になるわけです。

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第10回 More than just vigor

2013年01月08日

皆さん!新年明けましておめでとうございます。
2013年の幕開けです!ということで・・・というわけではありませんが、新年一発目のネタも「野球」ネタで行きます。

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月日は流れ、日本プロ野球もメジャーリーグも2013年のシーズンに向けて選手たちは本腰を入れて活動を開始しています。
今年は第三回WBCも開催されるので、さらに選手たちの身体作りも例年より早めになっています。

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第9回 More than just vigor

2012年12月26日

2011年3月11日、東日本大震災が起きてから1年8カ月が過ぎました。遅ればせながらですが、2012年11月16日(金)に我々の会社である「ルートヴィガー」の有志を募り(通常の業務もあるのでまずは総勢6名です)、岩手県大船渡市にボランティア活動をするために行ってきました。

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ボランティア活動に参加する意味を考えてみたところ・・・

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第8回 More than just vigor

2012年11月05日

今回も野球ネタです!今回はトレーナーとしての話と言うよりは、メジャーリーグの歴史の中で一人でも多くの人に知っていただきたいことについて書かせていただきます。

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「Jackie Robinson」という選手についての話です。
今では多国籍・多人種が当たり前になってきたメジャーリーグですが、戦前からある歴史の中で「人種差別」があったということも現実として否定できません。

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第7回 More than just vigor

2012年10月14日

今回は野球界に付き物である「トレード」について話したいと思います。
皆さんの「トレード」に対するイメージはどんな感じでしょうか?
おそらく一般的なイメージとしては「ネガティブ」な感覚の方が強いのではないでしょうか?

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最近の日本プロ野球では普通に行われるようになった「トレード」ですが、まだまだ「暗い」イメージだったり、言い方は良くありませんが「窓際」的なイメージの方が強いのではないかと思います。

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第6回 More than just vigor

2012年09月12日

今回も野球ネタ!メジャーネタでいきます!
ダルビッシュ選手、メジャーリーグ・チームルールに続き「知られざるメジャーリーグの裏側」に迫ります!

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第5回 More than just vigor

2012年08月12日

前回は、テキサス・レンジャースの「ダルビッシュ有」選手に関する話をさせてもらいました。
今回は、選手というよりあまり知られていない「メジャーリーグベースボール」の裏側について、私が知り話せる範囲のことについてお話させていただきます。

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第4回 More than just vigor

2012年07月05日

このMore than just vigorも4回目を迎えました。
最初の意気込みとしては、トレーナーとしての仕事にいかに東洋医学を融合させていくか?ということをテーマに話したかったのですが、元々の野球好きは切り離す事ができず、ということで勝手ながらやはり持ち前の野球ネタをテーマに話していきたいと決めましたので悪しからず!

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第3回 More than just vigor

2012年06月19日

6月に入り梅雨の季節を迎えようとしています。
そして、今年もまた「うだるような暑さ」を体験する日々が続くのでしょう・・・

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日本のスポーツ界も暑さと共に白熱していきます。
今年はオリンピックイヤーということで例年より多くの競技が注目を浴び、日本国民もその結果に一喜一憂するのだと思います。

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第2回 More than just vigor

2012年05月24日

「より元気に!」第二弾です。
今回はある野球選手にスポットをあてた話をしてみたいと思います。

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メジャーリーガーも日本のプロ野球選手も、一昔前から考えると非常にプレーヤーとしての寿命が長くなってきたと思います。
私が大学生でまだプロ野球選手を夢見ていた頃も、トレーナーとしてヤクルトスワローズに入団した頃も、30歳の後半にさしかかると選手本人だけでなく周りを取り巻く環境からも「引退」という言葉が囁かれるようになっていました。

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第1回 More than just vigor

2012年05月08日

4月になり、いよいよ新年度の始まりです!
湘南医療福祉専門学校にご入学された皆様「ご入学おめでとうございます」皆さんは、これからプロフェッショナルとしてのスキルやテクニック、そしてプロとしての人格や思考を学んでいくことになります。

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私の専門は、野球を軸にしたアスレティックトレーナーです。しかし、その根底にあるものは東洋医学としての「鍼灸・あん摩・マッサージ・指圧師」です。この「鍼灸マッサージ」のライセンスがあるからこそ「アスレティックトレーナー」という仕事ができたと実感しています。

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第11回 No Heart No Gain

2012年01月20日

2011年に日本で公開された映画「マネーボール」皆さんはご覧になりましたか?私はまだ見ていません。

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が、2004年にロサンゼルスで「MONEYBALL」の本を買って読みました。なぜこの本を読もうと思ったのか?というと、私の在籍していたロサンゼルス・ドジャースは球団の譲渡により「フランク・マッコート氏」が新オーナーとなり、全ての体制が変わりGMも変わったからです。

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因みに、現在このマッコート氏がプライベートな問題を抱え「ドジャース」の身売り問題にまで発展していますが・・・

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第10回 No Heart No Gain

2011年12月26日

2011年も、終わろうとしています。「早いですね!一年間って」今年は、東日本大震災を含め様々な出来事が起こった一年だったと思います。
そしてプロ野球の世界でも、ペナントレースは終わったもののストーブリーグは未だ熱い戦いが繰り広げられています。

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1994年、野茂英雄選手がメジャーリーグ、ロサンゼルスドジャースに移籍して活躍したことをきっかけに今日まで多くの日本人選手がメジャーリーグという場所に戦いを挑みに行きました。

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第9回 No Heart No Gain

2011年12月07日

スポーツ大好きな私ですが、意外に音楽も好きです!
初めて買ったレコード(今は無いですね・・)は天地真里さん・・・子供の頃は歌謡曲(今はJ-POP)演歌、クラシック、カントリー・・・色々聞きました!

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第8回 No Heart No Gain

2011年11月24日

世の中には、色々なスポーツがあります。どのスポーツであっても、人間が自らの精神と肉体を鍛え上げその結果を試すためにスポーツというルールに則ったステージで戦うことに変わりはありません。

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スポーツ選手は、自身の限界に常に挑戦しながら最終的に「試合で勝つ」ためにコンディションを整えていきます。我々トレーナーは、選手が試合で勝つためにできること全てをサポートする仕事です。

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第7回 No Heart No Gain

2011年11月02日

前回に引き続き「野球場」についての話をしてみたいと思います。
今回は日本の球場についてですが、正直メジャーの球場に持った憧れほど強い印象を持てた球場は日本にはありませんでした。

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もちろん、高校球児の頃には「阪神甲子園球場」が憧れであり日本の高校球児であれば誰もが憧れ目指した球場だとは思います。
しかし、メジャーの球場にあったようなインパクトの強さとしての憧れではなかったと記憶しています。

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第6回 No Heart No Gain

2011年10月05日

もう秋ですね!まだまだ暑い日が続いてはいるものの、陽気と陽の短さが秋を感じさせます。そして、毎年言っていますが「高校野球が終わると寂しくなります」。プロ野球やメジャーリーグもシーズン終盤に入っており、今年の野球シーズンももうすぐ終わりです。

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ということで、今回はテーマを無理矢理変えてしまい「私の好きな野球場」についてお話させていただきます。
トレーナーとはまったく関係無い話ですが、たまにはこんなのもアリかな?なんて勝手に思って勝手に進めます。

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第5回 No Heart No Gain

2011年08月29日

最近の異常気象・・・何かが変です・・・日本だけでなく、世界中でおかしいと思います。
文明が進化し過ぎて、きっと地球が怒っているんじゃないか?と思います。

まあそんな話は置いておいて!今回は、と言うより今回も「野球」についての話をさせていただきます。
毎年8月に行われている「高校野球」ですが、私のトレーナー人生のルーツもこの「高校野球」にあるように思います。

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第4回 No Heart No Gain

2011年07月27日

前回は、アメリカのマイナーリーグの話をさせていただきました。今回も相変わらず野球の話を引っ張っていきますが、少しだけ視点を変えてみて「独立リーグ」に目を向け
てみたいと思います。

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第3回 No Heart No Gain

2011年06月16日

2011年も6月に入りました。
今年ももう半分です・・・震災後、色々な方面に影響が出ていますがいつまでも立ち止まっているわけにはいかないので、とにかく前進あるのみです。

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第2回 No Heart No Gain

2011年05月26日

だいぶ時間がズレましたが・・・
今年も恒例の「東京マラソン・ランナーズサポート」を行いましたので、今更ながら活動のお話をさせていただきます。

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第1回 No Heart No Gain

2011年05月09日

新入生の皆さん!ご入学おめでとうございます!
新年度もまた懲りずにはじまりました「深澤ブログ」・・・たまに手を抜くので気をつけて下さい・・・

またこの場をお借りして、この度の東日本大震災により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。

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Trainer for life 第12回

2011年03月22日

今年のブログ‘Trainer for life‘もいよいよ最終回になりました。
ということは、卒業シーズンでもあります。学生たちが卒業していくことは、嬉しいことでもありますが寂しいことでもあります。

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さて、最終回のテーマとしては・・・「何が良いのかわかりませんが・・・」結局、野球ネタでいくしかありません・・・

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Trainer for life 第11回

2011年02月28日

前回は大まかな日米春季キャンプの違いを説明しましたが、今回は野球以外の部分も含めてどんな違いがあるのだろうか?ということをお話します。
前回お話したように、春季キャンプは今年のチームの行方や選手たちの今後にとって重要になるイベントです。ですから、このキャンプを支えるスタッフやトレーナーたちにとっても非常に責任重大になるわけです。これを上手く息抜きしながら行うには?というお話です。

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Trainer for life 第10回

2011年02月09日

球春到来!
ようやくこの季節がやってまいりました!
毎年11月頃には、野球シーズンが終わりなんとも寂しい気持ちになってしまうのですが、新年を迎えると同時に各チーム新人選手の自主トレーニングが始まり「ワクワク」し始めます。

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Trainer for life 第9回

2011年01月17日

今回は、個人的に憤りを感じたことを素直にぶつけてみたいと思います。
新年から辛口に出ますが、どうぞご理解下さい!

2011年の大学箱根駅伝・・・
城西大学(我が母校です)またやっちゃいました・・・
昨年ようやくシード権を得たのに、今年もまた11位・・・(なんでやねん?)それも普通の11位ではなく、いつも僅差の11位です。今年は3秒差?どういうことですか?

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Trainer for life 第8回

2011年01月05日

A happy new year everyone!!
2011年を迎えてしまいました。今年はどんな年になるのかな?私も日本に戻り「ルートヴィガー」というトレーナールームを設立して6年目を迎えようとしています。
ということは、湘南医療福祉専門学校にお世話なるのも6年目・・・ ということになります。
(今年も契約してくれれば・・・ということですが・・・)

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Trainer for life 第7回

2010年12月20日

2010年ももうすぐ終わりです!
皆さんは1年の締めくくりをどう考えますか?
私は、今まで野球チームで仕事していた影響でその年のチーム状況はどうであったか?選手たちの状態はどうであったか?ということを自分なりに総評して、その結果来年に向けてどう活動していくべきか?ということを考えながら締めくくることを常としてきました。

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今は、ルートヴィガーという会社としてのトレーナー活動になりましたから、ここ最近は会社全体としてスタッフ一人一人の成長や活動内容を分析し、来院してくださる人たちに対して気持ちのこもった対応をしてこれたのか?ということを考えて1年を終えるようになってきました。

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Trainer for life 第6回

2010年12月13日

2010年ももう少しで終わろうとしています。
いつもいつも思いますが、歳を取ってくるに従って1年の流れが早く感じられます。
そんな時間の流れを感じて生活している中で最近特に気になることがあります。

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今回はスポーツの話とは少し離れますが「ルールやマナー」についてお話してみたいと思います。
スポーツにも「ルール」は存在し、スポーツを快適・健全に行うためには絶対的なものです。
また、よりスポーツを楽しむために「マナー」が必要だと思います。

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Trainer for life 第5回

2010年11月24日

いよいよ寒くなってきました。
今年の夏が暑かっただけにこれからの寒さに怯えているところです。
さらに野球シーズンも終了してしまい「心にぽかりと空く穴」が気候とともに寂しさを増していきます。

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さて今回は、相変わらず勝手ながら日本シリーズの総評をしてみたいと思います。
あくまでも個人的な感覚で物を言いますので悪しからず!(突っ込まないでくださいね)

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Trainer for life 第4回

2010年11月12日

最近またハマりだしたものがあります!
何かと言うと「GOLF」です。
私がゴルフを始めたのは、大学を卒業した頃からです。
それまでは、野球一筋で来ましたが大学卒業と同時に野球を辞め一度は平凡なサラリーマンになろうとした時期でもありました。

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Trainer for life 第3回

2010年09月13日

じめじめした陽気が続きます・・・
最近は、本当におかしな天気ばかりでそろそろ地球も危ないのかな?なんて思っちゃったりしてます。皆で「エコな活動」を心がけましょうね!

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スポーツ界でも色々なニュースが飛び込んできています。
中でも嬉しいニュースとしては、日本代表のサッカーチームが健闘空しく決勝トーナメントで惜敗したものの、多くの人たちの予想を覆す好成績でグループリーグを突破してくれました。

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Trainer for life 第2回

2010年08月02日

今回は、前回に引き続き「東京マラソン」のお話です。2010年2月28日におこなわれた第4回東京マラソンですが・・・

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Trainer for life 第1回

2010年06月01日

新入生のみなさん、だいぶ遅くなりましたが「祝!入学!」です。
これからみなさんがどのようなTrainer生活を送っていくのか・・・?とても楽しみに思います!
私のTrainer生活も今年で24年目を迎えます(学生時代からも含めてですが)。

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Trainer`s Report第9回

2010年02月19日

今回は、トレーナー的な目線からかなり逸れますが日本と米国のプロスポーツビジネスという観点からお話をしたいと思います。
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昨年ワールドチャンピオンに輝いたニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜選手が契約期間満了に伴う契約更新で本人の希望である残留が叶わず、ロサンゼルス・エンゼルスと契約を結んだという報道はまだ記憶に新しいと思います。
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松井選手と言えば、ワールドシリーズで大活躍しヤンキースの優勝に大きく貢献しMVPを受賞した選手です。普通で考えれば、契約期間が終了したとはいえこれだけ活躍した選手の契約を更新しないということはあり得ません。
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Trainer`s Report第8回

2010年01月25日

またまた謝罪からのスタートですが「本当に申し訳ありません」いつもいつも更新が遅れてしまい・・・しかも、今回の話は10月に行われたメジャーリーグプレーオフの話なので、相当遅れています・・・

では勝手に気を取り直して!10月15日から始まったナショナルリーグ「チャンピオンシップ」を語りましょう。
昨年のリーグチャンピオンシップと同様に今年もフィラデルフィア・フィリーズ対ロサンゼルス・ドジャースの対戦になりました。

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フィリーズは昨年ドジャースを破り、ワールドシリーズでもタンパベイ・レイズを撃破してワールドチャンピオンに輝いている強敵です。今年も昨年のメンバーがほぼ変わらず、相変わらずドジャースにとっては大きな壁となって立ちはだかりました。

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Trainer`s Report第7回

2009年10月21日

今、私はアメリカはロサンゼルスに滞在中です。もちろん仕事ですよ!(野球が見たいから来ているわけではありません・・・多分・・・)
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ということで、せっかく来ているのにメジャーリーグのプレーオフを見ないわけにはいきませんから!(やっぱり見に来たんだ・・・)前回にも書かせていただきましたが、シーズンの最後3試合(ロサンゼルス・ドジャース対コロラド・ロッキーズ戦)を観戦しナショナルリーグ西地区の優勝を見ることができました。

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そしてその後、10月7日から始まったデビジョンシリーズ(ロサンゼルス・ドジャース対セントルイス・カージナルス戦)を観戦したので、今回はこの観戦記を書いておきます。

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前回もこのカードには少し触れましたが、カージナルスは非常に強いチームです。最近でもプレーオフには毎年のように駒を進め2006年にはワールドチャンピオンにもなったことがあるほど強いチームです。名将トニー・ラルーサ監督が采配を振いカーペンターとウェインライトの二本柱に主砲プホルスを軸とした打線は切れ目がなくとてつもない爆発力を持ったチームです。

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Trainer`s Report第6回

2009年10月13日

野球シーズンもあと僅かです。今、アメリカではプレーオフに突入し各チームが熱戦を繰り広げていますね!今年から「Trainers Report」と題して、野球だけでなく色々な分野や現状でのお話をしようと思っていましたが、やはり私の専門分野である「野球」というものから離れることはできないようです・・・すみません・・・

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ということで、せっかくですからプレーオフにまつわる話をしていきましょう。日本では最近始まったプレーオフですが(あまりプレーオフの意味がないような・・・)、アメリカ、メジャーリーグでは94年から2リーグ3地区制を導入するにあたり、始められたのがプレーオフ制度です。
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メジャーリーグではアメリカンリーグとナショナルリーグに分けられ、この各リーグが東地区・中地区・西地区の3つに分けられています。基本的には、同地区の対戦が多くなりますが他地区との対戦も年間6試合ずつ含まれ、他にインターリーグとして他リーグとの試合も組まれています。(インターリーグ・交流戦は年度によって対戦相手が変わるため毎年必ず対戦するということではありません)全ての試合を含め162試合戦うことになります。

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Trainer`s Report第5回

2009年09月03日

とうとう私の大好きな夏の甲子園大会が終了してしまいました。毎年書いていますが、甲子園が終わるととても寂しい気持ちになってしまいます・・・
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というわけで、今回は「高校野球」というものにスポットをあててお話を進めてみたいと思います。今年の甲子園大会を見て感じたことは「最近の高校野球はレベル高いな!」ということです。だって、高校生で150kmのスピードボールを投げる選手が何人もいるんですよ!信じられません・・・
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しかも、そのボールを打ち返すバッターもいるんです!さらに言うと、打ち返すだけでなくスタンドに叩き込むバッターがいるんです!もう一度言わせてもらいます「信じられない!」です・・・

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Trainer`s Report第4回

2009年08月07日

今回のレポートは、私が湘南医療福祉専門学校様にお世話になり始めた時から実施している「プロ野球現場見学実習」についてお話します。
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早いもので、今年でもう4回目を迎えました!この実習の目的は「プロ野球の現場においてトレーナーの仕事や行動を実際に見て理解する」ということが一番のテーマです。それに伴い「プロ野球の選手が試合に入るまでをどのように過ごしどのようにコンディションを整えて行くのか?」ということも理解できる良い機会でもあります。
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実際に自分たちが仕事に加われるわけではありませんが、プロのトレーナーの行動を見るだけでも色々なことが学べると思いますこういった機会を今後のトレーナー活動に活かしていって欲しいものです。

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この見学実習の舞台となるのは「東京ヤクルトスワローズの二軍」になりますので、場所は「埼玉県戸田市」にあるスワローズ二軍練習場の戸田球場です。戸田球場は、荒川の河川敷にあり周りには道満グリーンパークという大きな公園が隣接しています。しかし、練習場には野球場とサブグラウンド・陸上競技用トラック(ヤクルト陸上部)・ラグビー場(ヤクルトラグビー部)しかありません。

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Trainer Report 第3回

2009年06月29日

【東京マラソンレポート後篇】

前回に引き続き、東京マラソンレポートの後編です。今回は、去る3月22日(日)に行われた第3回東京マラソンのトレーナーサポートについて、その活動内容などのお話をしたいと思います。
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我々「ルートヴィガー」トレーナーチームが日頃から市民ランナーのボディメンテナンスやコンディショニングに関わっていることは前回お話させていただきました。通常は我々の治療院であるルートヴィガー広尾店に来ていただき、ランナーのスケジュールに合わせてエクササイズを行ったりメンテナンスを行ったりしますが、今回はあくまでも東京マラソンにおいてどのような活動を行ったか?についてのレポートになります。
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我々が東京マラソンにおいてサポートできるのは、ゴール地点である「東京ビッグサイト」内に設けられた大塚製薬アミノバリューブースだけに限られています。ここでゴールしたランナーたちを迎え入れるわけです。
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つまり、今回の活動はメンテナンスやケアといったところが主体になってくるわけです。そこで予め「ゴール後にランナーたちが何を求めているのか?」ということをルートヴィガースタッフ全員でミーティングを重ね、活動の内容を徹底するところから始まります。
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Trainer`s Report 第2回

2009年05月14日

【東京マラソンレポート前篇】

今回のレポートは、去る3月22日に行われた「第3回 東京マラソン」におけるトレーナーサポートについてレポートします。

私たちの会社「Route Vigor」では、昨年から大塚製薬(株)様《以下敬称略》のご協力により‘東京マラソン‘を走られるランナー(大塚製薬の招待選手とRoute Vigorに関係するランナーに限り)たちのアフタートレーナーサービスを実施しています

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まず、この企画を実現させるまでの経緯としては、第1回東京マラソンを走られたランナーたちが疲労困憊状態で完走後にRoute Vigorを訪れてくれたことが始まりでした。
元来我々の仕事はRoute Vigorという鍼灸マッサージ治療を主体としスポーツコンディショニングを一般的に提案することに重きをおいて活動することです。

そんな中で、市民ランナーたちが来院してくれることが多くなりマラソンを走るために必要な知識・トレーニングなどを含めたコンディショニングを提案する機会が非常に多くなっていったわけです。昨今の市民ランナー急増といった状況を目の当たりにしたわけですね。

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そこで、我々が何かお手伝いできることはないか?というところから「マラソン」という競技に注目して、ランナーに起きやすい障害やランナーたちが求めているものは何か?ということを研究していきました。まだまだ、研究途中であり「これがマラソンだ!」というものは見えてはきませんが、今現在の我々にとって最低限できるランナーのサポートを行える努力をしています。

また、我々にとって幸いとなったのが大塚製薬との関わりを持つことができていたことです。コンディショニングと言えば聞こえは良いですが、そんなに簡単なことではありません。ましてや、市民ランナーたちはプロアスリートのように競技を専門としているわけではありません。

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基本的には仕事や家事といったものが主体であり、その限られた時間の中で「走る」ということを取り入れているわけですからより効率的にコンディショニングを進めていく必要があるわけです。そこで我々に不足している部分として大塚製薬が持っているサプリメントなどの栄養補給の情報をカバーしてもらうことで、より質の高いコンディショニングを提案できるようになっていくということです。

市民ランナーたちは、基本的にコンディショニングに対してはほぼ理解できていません。いわゆる自己流で練習を進めていますから、練習内容・プランといったところは何もできていないのが現状です。「練習を続けてタイムが向上しないのは練習が不足しているからだ!」と思ってさらに追い込んで練習する人がどれほど多いことか・・・

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結果的に、故障を起こしRoute Vigorを訪れてくれる人がたくさんいました。そこで初めてレースまでの間に何を?どういう風に?どれくらい?行えばいいのか?ということに気づいてくれるわけです。それでも、タイムが上がらないと不安感だけが募りまた無茶な練習をしてしまう人が後を絶ちません。

つまり我々の仕事は、ランナーたち皆が正しいコンディショニングを理解してくれるまで根気よく提案を続けていかなくてはならないのです。そのための手段のひとつとしてレース後のメンテナンスをサポートし、走った後は何をするべきなのか?ということを肌で覚えてもらえるように活動を行っているわけです。

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今回は、東京マラソンをサポートするための前置き的な話にさせてもらいました。活動の詳しい内容は次回にお話したいと思います。それでは次回をお楽しみに!

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Trainer’s Report 第1回

2009年04月24日

いよいよ新学期が始まりました!私も湘南医療福祉専門学校にお世話になってから、早いもので4年目を迎えます。

昨年後半は、仕事の忙しさを言い訳にこのブログも放置プレーに突入しそうな状況になってしまいましたが・・・今年は頑張ってみます・・・いや・・・頑張ります!

今回からは、今までの経験上だけの話ではなく現在実際に起こっていることも含め、トレーナーとして携わる治療やトレーニングなどにスポットをあてながら進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

今回の第1回は、相も変わらずプロ野球春季キャンプレポートをお送りします。

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今年も行って参りました・・・宮崎県は南郷町で行われていた「埼玉西武ライオンズ」のキャンプで選手のサポートを行ったわけです。

昨年、ライオンズは日本一に輝きさらにはアジアチャンピオンの座も死守しましたが、さすがに昨年に比べてファンの数も多く、また今年はWBCの関係で松坂選手も前半でライオンズのキャンプに合流していたので本当に信じられないくらい人・・人・・人・・でした。

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そんな周りが盛り上がっている環境の中でもひと際冷静に、自分のペースを守っていたのが「石井一久」選手です。いつの間にかベテランになってしまった石井選手ですが、その風格や存在感はやはりさすが・・・と言ったところでした。

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ただ、今年の石井選手・・・どういう風の吹き回しか?(失礼!)良く走り良く投げていました。あまりの頑張りに私の方が心配になってしまい「もう少し抑えよう・・・」と何回アドバイスしたことか・・・

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ランニングのプログラムは、チームのコーチが作成してくれていますが「石井選手」くらいベテランになるとある程度ペースを尊重してくれるので、自分で不足している部分を付け足しながら走っていたわけです。

見ていて感じたことは、心肺機能の向上と瞬発力向上をテーマにしていたようで、中距離走(野球ではポール&ポールという種目やガスランという種目)と短距離(30m、20m、10m)といったところを軸に、調整として30分間走や長距離などを取り入れていたようです。
投げ込みに関しては、事前に話し合いをしておきましたが。軽いキャッチボールなども含めほぼ毎日ボールを投げること、一日の投球数を150球以内に収めることをテーマにその日のコンディションによって投球数を変動させていました。

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通常のブルペンでは50球から70球程度に抑え、力の配分もキャンプ後半で全力投球に持っていけるよう70%~80%で調整してもらいました。各クールの後半で少し球数を増やし100球~150球程度、力の入れ具合も90%程度といったところです。

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球数や力の配分よりも、体のバランスやより正しいフォームに近づけることがテーマです。投手が肩を作る中で、日本人の多くが300球400球などのきつい投げ込みを行ったりしますが、私の考えとして肩だけでなく全身の疲労が蓄積した状態で投げ込みをするメリットが見つからなかったのでこのような形を勧めたわけです。

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速いボールを投げ続けるためには、体を酷使して投げ込みを行うより毎日少しずつでも筋肉を使い動きをしっかりと教育し、回復力を上げていく方がシーズンを通して見れば効率的だしリスクも少ないと思います。石井選手もそのあたりは理解してくれているので、キャンプ中の肩作りにはこのようなパターンを実践してくれていました。

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また、トレーニングや技術練習で疲労の蓄積が起こり全体のバランスを崩さないようにするために「バランスボールとストレッチポール」のエクササイズも取り入れてくれていました。バランスボールでは、骨盤の動きを作ることと疲労した筋肉の緊張を取ることを目的とし、ストレッチポールでは、全体のバランス調整とリラクゼーションを目的としています。

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このようなコンディショニングのパターンがある程度上手く進行してくれたお陰で、例年のキャンプで起こってしまう腰痛や内転筋痛などがほとんど出ることはありませんでした。 野球選手だけでなく、アスリートにとって大切なことは「試合で最大限のパフォーマンスを発揮する」ことだと思います。その為に練習を行うわけですが、その練習の内容によっては試合の為になる前に故障を起こしてしまうことが良くあります。

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そういう問題点をしっかりと事前に見つめ、故障・障害の予防を考えた練習を行うことができればより実のある練習になるはずです。それが「試合でのパフォーマンス発揮」という結果に繋がるわけですから。

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ついでにもうひとつ!

このキャンプ期間中にライオンズの渡辺監督とお話をさせてもらう時間が度々ありました。その中で「ライオンズはキャンプ期間でのケガ人が非常に少ない」というお話をされていました。その時に私が感じたことは、「ライオンズの練習スケジュール」にその根拠があるのではないか?ということです。

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通常のプロ野球キャンプでは、午前10時頃から練習が始まり(早出練習がある場合は午前8時頃から)、全体練習が終了するのが午後3時頃。その後選手によっては、個人練習などがあり最終的に練習が終了すると午後6時頃になってしまいます。その後、夕食を摂ってから夜間練習が午後8時頃から11時頃まで続き・・・結果、練習後に体のメンテナンスをしたり夜食を摂ったりしてから睡眠に入ると午前2時頃になってしまうことが多くなります。

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これでは、身体が回復する時間が取れないと言ってもおかしくはありません。しかし、ライオンズのスケジュールを見ると、早朝練習(午前7時頃から)がありスタートはかなり早いものの全ての練習が終わり選手は皆午後6時頃までには宿舎に戻っています。その後のスケジュールも夕食後は特に何も無く、時折ミーティングがある程度でした。もちろん、宿舎内で個人的に練習をする選手もいるのでしょうが、このようなスケジュールで行くと練習後に体のメンテナンスや疲労回復の為の時間が十分に取ることができるわけで、睡眠に入る時間帯も非常に理想的な時間に充てることができますよね。

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上手くなるため、また勝つための練習ですから、厳しくきついものであるのは当たり前だと思います。だからこそ、その厳しさに耐えうるだけの回復時間を取ることが重要なポイントになるのではないでしょうか。練習やトレーニングで体を鍛える時間、身体をメンテナンスする時間、栄養を補給する時間、肉体と精神を休ませる時間、成長ホルモンを分泌させて回復と強化をさせる時間・・・このようなサイクルが上手くスケジューリングできて初めて「良い練習」になり「パフォーマンス発揮」となるのだと私は思います。

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このようなサイクルが効率良く展開できている「ライオンズ」は、今年も要注意ですね!

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トレーナーの現場から 最終回

2009年04月21日

皆さん、早いもので「トレーナーの現場から」もいよいよ最終回になってしまいました。本来はできるだけ現場で対応できるような内容で話を進めるつもりが、ついつい脱線してしまうことも多く目的とは違った方向に進んでしまったかもしれません。

ということで、今回は「極力現場」をテーマにお話したいと思います。私にとっても久し振りになりますが「日本プロ野球の春季キャンプ」を見学に行きましたのでそのお話を少し・・・今回訪問させていただいたのは、宮崎県南郷町で行われた「埼玉西武ライオンズ」のキャンプです。

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プロ野球の春季キャンプ!一体どんなことをしているのか?その辺りをレポートしてみたいと思います。通常日本のプロ野球は2月1日がキャンプスタートになり、この約1か月を使ってシーズンを戦うための準備をするわけです。選手の置かれた立場によってその取り組み方・内容は異なりますが、どの選手にとってもとても大切な時期であることは間違いありません。

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例年で考えると、プロ野球のキャンプは一日中「野球漬け」というのが通例でしたが、今回お邪魔した「ライオンズ」は少し変化が見られました。全体練習の開始は午前10時と変わりはありませんが、その前に早朝から個人練習を行いまた全体練習後に個人練習を行うスタイルをとっていました。そして練習後の夕食前にミーティングを行い夕食後は身体を休めたりプライベートな時間として過ごしていました。

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これは、私が経験してきたメジャーリーグのキャンプスタイルにとても良く似ているところです。メジャーでも全体練習は10時頃から行いますが、その前朝7時頃から各自が球場に早く入り自分のやるべき練習を行ってから全体練習に参加する方式です。もちろんこれは強制ではありません。そして全体練習後に個々の練習を尊重するのがメジャースタイルでした。

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早朝から身体を動かすということは、とても大切なことだと思います。朝早くから練習することにより、必ず朝食を食べる習慣が身につきます。そして練習に必要なエネルギーを摂取でき全体練習中に起こるケガの防止にも繋がりますし、自分のペースで身体を動かし始めますからここでもケガ・故障の防止効果が発揮されるようになるわけです。

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また、通常日本で行われている夜間練習の強制が無く夜の時間帯を自分の時間として過ごすことができることで「肉体疲労」以外のストレスから解放され、より通常練習の中で実のある効率の良い練習ができるということになるのではないでしょうか。全体練習以外を個人の技術・能力アップにあてることができるというのは、それだけ自分に課せられた責任が重くなるわけですがそれでも自分のやらなくてはならないことを自分で考え行うようになるということが己を成長させることになると私は思います。

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今回、見学した「ライオンズ」はそのあたりをとても効果的に行っているように見えました。勝たなくてはならないのはプロの宿命です。しかし、プロの選手として自分の仕事を行う為にはやはり自分で考え練習することが大事だと思います。このような環境の中で練習が行われていくと、トレーナーとしても「より選手のためにできることをやろう」という気持ちが強くなるはずです。

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我々トレーナーもただ「トレーニングをする」「治療をする」ということだけではなくて、「どのように」「どんなことを」いかに効率良く質の高い内容のものを選手に提供できるか?またできていたのか?ということを考え直さなくてはいけないのだと、改めて感じることができました。

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ということで、トレーナーの現場からは今回を持って最終回とさせていただきます。新年度からはどんな企画で続けて行くか?現在思案中でありますが、また何か皆さんのお役に立てるような内容のものを提供できたら?と考えております。それでは皆さんまたお会いしましょう! See you soon !!

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トレーナーの現場から 第11回

2009年04月21日

いつの間にか、08年を迎えてしまいました。月日が流れるのはとても早いですよね。我々トレーナーの仕事も本来は、時間に追われてはいけないことだと思うのですがいつも時間に追われているような気がします。

チームでのトレーナー活動においても、試合に勝つために最善・最良のサポートを行うことがトレーナーの仕事になるわけですが、試合に合わせるというテーマがある以上これもまた時間に追われることとなってしまうのです。

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そんな忙しさがあるプロ野球・メジャーリーグの世界ですが、選手たちにとってコンディショニング以上?に大切にしていることがあるんです。今日は、そんな中のひとつである「ジンクス」「縁起担ぎ」についてのお話をしてみようと思います。

どんなスポーツでもそうだと思いますが、野球の世界では特に「勝つための縁起担ぎ」ということに異常と言えるくらいこだわっているように思われます。ヤクルト時代に有名な話となったのは、野村監督(現楽天監督)が日本シリーズ中ずっと「ピンクのパンツ」をはき続けたということです。そしてその成果?が実り「日本一」を達成したのです。

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このような一般的・常識的に見たら「そんなバカな」というようなことに対してでも「真面目に・真剣に取り組む」のが野球界というより勝負の世界なんですね!他にも、野村監督のグッドラックとしてはヤクルトクラブハウス内にあるトイレで用をたす時に「いつも同じ場所しか使わない」ということや「試合前に大きい用をたす選手を見かけるとその日の試合には使わない」などといったこともありました。

話せば切りが無いくらいたくさんあります。そんな縁起担ぎも選手だけに止まらず、我々トレーナーにも大きく影響を及ぼします。ヤクルトの場合だと、当日のベンチに入るトレーナーは一人になりますがこれも「その日の試合に勝てば明日も続けてベンチ入り、負けると交代」というのが普通に行われていました。また試合前に行うストレッチや簡単なケアも「担当した選手が活躍すれば明日も同じトレーナー同じ選手の組み合わせ」しかし、「活躍できないと交代」という感じです。

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仕事的にはあまり良いこととは言えませんが、精神的ストレスを少しでも良い方向に導こうとするという部分においては必要なことなのかも知れません。我々トレーナーもそのことを十二分に理解しているので、選手と同じ気持ちになってそのような対応をしていました。また、出た結果が悪く翌日担当が変わるということに対しても「あくまで選手のストレス緩和」が目的ですから、後で笑い話にすることでさらに「精神的リラックス」を与えることができたように思います。

そんな縁起担ぎはアメリカにおいても同様でした!というかさらにひどかったように思います。ドジャースのトレーナーの試合用ユニフォームはポロシャツと綿パンが基本ですが、ポロシャツのカラーが5~6色ありパンツも2色のロングパンツとショートパンツに分かれています。この組み合わせを決めるのが私の仕事の一つでしたが、日本同様に「勝てば同じ組み合わせ、負けると違う組み合わせ」ということになっていました。

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しかし、負けた時の「ブーイング」は激しいものがありましたよ!他にもベンチに用意するドリンクは水とスポーツドリンクですが、このスポーツドリンクも2つの味があり「勝てば同じ味、負けるともう一方の味」が定番なのですが、あまりに負け続けると「水とスポーツドリンクを置く位置が入れ替わります」また、試合中に食べる「ひまわりの種も何種類かの味を変えてみたり」と本当にくだらないと思うことを真剣に行ってました。

私の中で「それは行きすぎだろ!」と思った事件は、遠征中に起こりました。アリゾナでの遠征中でしたが、当時アリゾナ・ダイヤモンドバックスはナショナルリーグ西地区を代表する強敵でした。ドジャースも同じ地区なので対戦は多く、しかも投手の二本柱となる「ランディ・ジョンソンとカート・シリング」が健在でしたからそう簡単には勝てないのです。

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その第一戦の日「私はとてもお腹が空いていたので、クラブハウスにあるホットドックを練習前に3つ食べました」それをヘッドトレーナーが見ていたわけですが、その日のダイヤモンドバックスは4~5番手クラスの投手が先発でしたからドジャースは快勝したわけです。翌日・・・クラブハウスで練習前の軽食を摂ろうとするとヘッドトレーナーがやって来て「そう言えばお前は昨日ホットドックを3つ食べてたな、そして試合に勝ったから今日も3つ食べろ!」ということになってしまったのです。

私は「いや、昨日はお腹空いてたから食べたけど今日は食べたくない」と言ったのですがヘッドトレーナー曰く「昨日3つ食べて勝ったからそれはグッドラックだ!だから今日も食べろ!」ということになってしまい結局食べさせられてしまったのです。そして運が良いのか悪いのか?その日の試合にも快勝してしまいました。嫌な予感は続きます・・・

さらにこのアリゾナ遠征最終日、相手の先発は「ランディ・ジョンソン」別名「ビックユニット」です。試合前のクラブハウスでは、ヘッドトレーナーが嬉しそうな顔をして私に近づいてきます。そして「今日は、ビックユニットが先発だ!今日もホットドック食べないとな!」さらに「今日は相手も強力だからホットドックも倍だな!」思わず私は「Oh~No~」しかし、ヘッドの目は真剣です。結局その日ホットドック6つ食べました・・・でもその甲斐あってランディを撃破ドジャースはアリゾナ遠征3連勝で終えたのです。

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今となっては笑い話ですが、こんな馬鹿げたことを毎日毎日繰り返しいたわけです。冷静になって考えればそんなことで試合に勝てるなら苦労はしないのですが、でもプロスポーツの勝負の世界では「結構大事」なことなのかも知れません。

トレーナーとして、医学的な知識や技術をしっかりと学んで身に付けておかなくてはなりませんが、こういう理不尽なことにも柔軟に対応できる術も身につける必要があるようです。後、どんな状況・環境にも耐えられる胃袋も・・・

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トレーナーの現場から 第10回

2009年04月21日

2007年もとうとう最後の「トレーナーの現場から」になってしまいました。毎年のことですが、今年もこの時期になると「あっという間に終わってしまう」という感じだけが残ります。

しかし、私にとっての2007年は、色々な意味で良い1年を過ごせたように思います。今年経験できたことをさらに来年以降につなげていけるように努力したいと思います。

ところで、話は思いっきり変わりますが・・・

最近メジャーリーグベースボールに、なにやら不穏な空気が漂っているようです。2008年からは、日本人選手もたくさん海を渡ると言うのに・・・

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そうです!いわゆる「ステロイド問題」です。

先日MLBの公式サイト(http://www.mlb.com)の中で発表された「ミッチェル レポート」というものがあります。(サイトの中でダウンロードできますから興味のある人は覗いて見て下さい!但し英語です)

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このレポートを読んでいて衝撃を受けました・・・私の知っている選手たちの名前がたくさん出ているではないですか???しかも、自分が使うだけではなく他の選手にも広めていくような行為までレポートされているなんて・・・本当にショックでした。

確かに野球の世界においては「ステロイド」というものが黙認されてきたような風潮があったと思います。私自身も本当のところはわかりませんが、実際にステロイドを使うことで野球の試合にパワフルさが増し多くの記録が生まれてきたと言っても過言ではないでしょう。

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一時期低迷していた野球人気も、数多くの記録が競われ生まれることで回復していったということも間違いではないと思います。そんな環境下におかれていたことから黙認されてしまったのではないでしょうか。

しかし、将来のある若いアマチュア選手たちがメジャーのスーパースターを夢見て「ステロイド」を使用し死亡する事件が相次いだことや野球というスポーツがオリンピック競技においてプロ化されていく頃から、この環境に変化が生まれてきたのです。私がアメリカに渡った2002年までは、ドーピング検査自体もメジャーリーグ選手には該当されていませんでした。検査を実施されていたのはマイナーに所属する選手のみだったのです。しかし、キューバをはじめとする野球先進国の代表チームがプロの選手を揃えはじめたことで、アメリカもその流れに乗らざるを得ない状況になり2003年からは、メジャーリーグの選手もドーピング検査を実施されるようになったわけです。

ところが、人間の悲しい性なのか?ルールが作られると必ずそのルールの抜け道を探そうとする人が出てくるのですね・・・そこで考えだされたのが、今話題?となっている「ヒト成長ホルモン」というホルモン剤なのです。ステロイドと違い、ホルモンという盲点を突きドーピング検査にひっかかりづらい優れもの?が出てきてしまったのです。

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このような薬物問題でスポーツ界が揺れてしまうということは、とても悲しいことだと思います。しかし、これはスポーツ界における選手だけの問題ではありません。スポーツの世界で働く全てのスタッフにも関わる重要な問題であるということを認識しなくてはなりません。

特に、選手のコンディショニングの部分で大いに関わりを持つ我々トレーナーは、この問題を最も深く認識しなくてはならない立場にあるということを理解しなくてはなりません。実際にメジャーリーグでもトレーナーを介して選手に薬物が渡るという最悪の事態も起きているわけですから。

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トレーナーを目指す皆さんも、単純にトレーナーとしての知識だけでなく「禁止薬物」に対する知識も備えよりナチュラルなコンディショニングの提案をできるように努力してもらいたいと思います。スポーツの試合は、純粋に人間同士の力対力・技術対技術・頭脳対頭脳であって欲しいですからね。だからこそ、トレーナーも選手に対しては「人として」正しく接する方法を身に付けてもらいたいと思います。

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トレーナーの現場から 第9回

2009年04月21日

今回のトレーナーの現場からは「番外編」として、先日仕事の関係で2年ぶりに出向いたロサンゼルスのお話をしてみようと思います。

元々、湘南医療福祉専門学校との出会いもロサンゼルスだったわけで、なんとなく関わりがあるのではないかと勝手に解釈しています。今でもAT科の皆さんは、ロサンゼルス研修を行っていますからね。

ということで、ロサンゼルスツアーの始まりです!

今回は、ロサンゼルスの中心部を色々と見て回ってきたわけですが、やはりトレーナーという仕事をしていると仕事以外の時間でもトレーニングに関するものに興味を持ってしまい、結局仕事に結びつくようなことばかりになってしまいました。

余談ですが、私は4年間ロサンゼルスに住んでいたのに本場のディズニーランドやユニバーサルスタジオ、NFLやNBAの試合さえも見に行けなかったのです。今考えると、アパートとドジャースタジアムの往復しかしていなかったのかも知れません・・・

そんな感じで始まったLAツアーも、やっぱり最初に向かったのは、マイホームであるドジャースタジアムです。

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一昨年、内野部分が改装されより選手に近くなったスタジアムですが、相変わらず景観の美しさを感じさせる球場です。この球場は私と同い年の球場としては古いタイプのスタジアムですが、安定した気候に恵まれ芝生の状態はメジャー30球団の中でも1・2を争う ほどです。

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球場を後にして、次に向かったのはサンタモニカプロムナードにできたトレーニングジムです。ここは通常のジムに比べ開放的な雰囲気を持ち、窓を開けて外気を取り入れながらトレーニングできるというとても良い環境になっていました。現在日本でも非常に多くのトレーニングジムが存在しますが、外を眺めながらトレーニングするスタイルというのはあまり無いと思います。

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ここで、ひとまず休憩ということで!最近ロサンゼルスでは、急激に人気を上げてきているスイーツのお店があるということで、立ち寄ってきました。スイーツとは少々趣が異なりますが、個人的に好きだったのは「ジャンバジュース」というフルーツをミキシングして作るドリンクショップが好きで、ここはフルーツドリンクの中にビタミン類やプロテインを混ぜて栄養ドリンクとして提供してくれるので、休日などに身体を動かした後にプロテイン補給としてよく通いました。

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本題に戻りますが、現在人気急上昇なのがフローズンヨーグルトのお店で「ピンクベリー」というお店です。ベーシックなヨーグルト味のソフトクリームにフルーツをトッピングしていただきます!アメリカ人は、フルーツよりチョコレートなどをトッピングしたがりますが・・・(だからお腹が・・・)基本的には、3種類のフルーツを選んで食べるのが良いと思います。とても美味しくお腹に良いソフトクリームでした!皆さんも機会があれば是非一度お試しあれ!

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さあそして、食べてばかりでは身体に良くない(トレーナー的な考えで)ということで少しは身体を鍛えましょう!ということになり、サンタモニカ近くにあるフィットネススタジオに行ってきました。ここは、外から見る限りは何を行っているのかわからない、いわゆる隠れ家的な場所ですが門を潜りドアを開けると「あっスタジオがっ!」という感じのフィットネススタジオです。

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ここでは、毎日時間帯によって自転車を使ったスピニングというトレーニングや、ヨガ、目的に合わせたエクササイズ、ストレッチングなどを指導してくれるところです。今回の目的の一つであったスピニングを体験してきました。30~40分程度のエクササイズですが、かなりキツイです!でも腰痛などの症状を持っている人でも、腰に負担をかけずにトレーニングできるので、とても良いトレーニングだと思います。

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トレーナーの現場から 第8回

2009年04月21日

皆さん!体調はいかがですか?最近、急激に冷え込んだりしていますからね。結構風邪をひいたりしている人も多いのではないでしょうか。

私は、元気です!今のところ・・・(扁桃腺持ちなので、気を付けています)

「トレーナーの現場から」を書いていて、最近気づいたのですが「内容が硬すぎる」と・・・もっと、トレーナーの仕事を身近に感じられることを書こうと思っていたはずなのに・・・

ということで、今回は思いっきり「リラックス」した内容に変更です!

今回のテーマは「実際の現場で働くトレーナー」たちが、一体どんなことをしているのか?ということを写真を交えて説明してみようと思います。基本的に野球チームのトレーナーのお話です。

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毎日の日課として、仕事前に必ずトレーナーミーティングが行われます。話の内容は様々ですが、基本的には当日のスケジュール確認・故障、ケガ選手の状況把握・その他当日の仕事に関する打ち合わせなどです。

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ミーティングが終わると、練習前に必要な選手のケアやテーピングなどの予防措置を行ってフィールドに送り出します。

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当日の練習や試合で大きなけがをさせないようにしておくのもトレーナーのテクニックのひとつです。

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クラブハウスでの仕事が一段落すると、今度は球場の準備に取り掛かります。トレーナーキット・クーラーボックス・ドリンクタンクなど必要な道具全てを球場内にセットアップしなくてはなりません。

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アクシデントに備えて、すぐに対応できるように準備を整えておくことがトレーナーとしての基本です。

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球場に設置するドリンクは、通常スポーツドリンクとミネラルウォーターです。スポーツドリンクの味の濃さや分量もトレーナーのセンスによるところが大きいですよ!

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練習後のケアとして、またアクシデントの処置として必要なアイスバッグを相当量用意しておきます。

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準備が終わると、選手たちのウォーミングアップが始まります。トレーナーは選手たちの動きをしっかりと確認しながら各自のコンディションを見極め、故障・ケガを隠していないか?悩みを持っているのではないか?などなど、色々なことを選手の動きから情報を得て判断して行きます。

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トレーナーだけではなく、コーチたちともコミュニケーションを取りながら選手たちの情報を交換し、コンディショニングに役立てていきます。

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試合前の練習が終わると、次はこれから行われる試合に向けての準備にとりかかります。

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試合前のウォーミングアップで選手のコンディションを最終チェックし、トレーナーキットの中身を再確認して試合に備えます。

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試合開始時刻が迫ると、トレーナーの気持ちも高ぶってきます。トレーナーであっても選手と同じように戦っているわけですからね。

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さあ!試合開始です!トレーナーの緊張感も高まる中「今日も勝って欲しい!ケガしないでくれ!」が率直なトレーナーの気持ちだと思います。

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試合後、コンディショニング・ケアを行い当日のミーティングと報告書を作成し、トレーナーの長い一日がようやく終わりを告げます。さあまた明日も頑張ろう!

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トレーナーの現場から 第7回

2009年04月21日

9月も後半になり、ようやく涼しさが出てきたようです。夏の暑さから一転して、涼しくなるとなんとなく寂しさを感じてしまうのですが、さらにこの季節になると野球シーズンも佳境を迎え、ヒートアップする一方やはり「もうすぐシーズンも終わりだ」という寂しさも感じる季節です。

そんな季節を迎えるわけですが、アスリートにとってはこれからの時期をどう過ごすか?によって来シーズンの自己成績にも影響が出てきますから、とても大事な季節を迎えることになります。

前回までは、コンディショニングということをテーマにお話してきました。今回は、その一環としてのShoulder ExerciseということでJobe Exerciseについてもう少し突っ込んだお話をしてみようと思います。このExerciseは、これからのオフシーズンでもとても重要なポイントになります。もちろんシーズン中も継続して行うべきExerciseだということは前回までのお話で理解していただけたとは思いますが。

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Jobe Exerciseは、ローテーターカフ(肩腱板)のトレーニングです。野球だけに限らず、肩関節の回旋運動が多く見られるスポーツでは、その障害発生率は非常に多いと考えられます。例えば、バレーボール・水泳・ソフトボール・ハンドボール等などです。野球界においても肩関節の障害が起きた場合、三角筋や上腕二頭筋・大胸筋などがその原因と考えられていました。

しかし、スポーツ医学の発展とともに肩関節障害のメカニズムが少しずつ明らかになり始め、その障害の大半はローテーターカフにあることが多いということが理解されるようになってきたのです。その障害から回復・復帰させたり障害の予防ということを考え、スポーツ医学の権威であるドクター、フランク・ジョーブが考案したのがこのトレーニング方法です。

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現在では、米国だけでなく日本の野球界でも全ての選手が行っているトレーニングになりました。前回お話したように、ドジャースでもこのトレーニングを義務化したことにより障害発生率が低下したことを考えると、その効果は絶大と言えます。

さて、そのトレーニング方法ですが。これは、ここに書いたからといってすぐにまねして出来るようなものではありません。私自身、アマチュア野球の現場を訪れJobe EXを行っているところを見たことがありますが、そのほとんどは内容を理解しておらず上辺だけのトレーニングになっていました。このようなことを避けるために、実際のトレーニングでは自分の目の前でなくては行わないようにしています。

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考え方としては、ローテーターカフ(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)に対して刺激を送り、肩関節の運動を助けるために必要な小さい筋肉を鍛えるということです。つまり、これらの筋肉を鍛えることによって投球時に起こりうる障害を予防できるようになるということで、決してスピードが増すということではないということが理解できるはずです。

投球時のボールのスピードは、円滑な投球動作とその動きに伴う必要な全ての筋群の働きや協調性によって決まります。その動作を行っても故障を起こさない筋力をつけることが目的であるということを覚えておいて下さい。

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トレーナーとして「Jobe Exercise」のサポートを行うためには、正しい関節の動き方・連動性、トレーニングフォーム・呼吸など色々なチェック項目を把握して選手のためになる指導ができるようになって下さい。知識だけでなく、その情報を相手に正確に伝え行動させることもトレーナーとして重要なポイントです。ということで、やっぱり頑張って勉強しましょうね!

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トレーナーの現場から 第6回

2009年04月21日

今年の夏は「本当に暑いです!」毎年、今年の夏は暑いと言いますが・・・今回こそ本当に本当に暑い・・・と思います。多分・・・(8月の暑い中で書いています)

そんなくだらない前置きはいらない!と言われそうですが、どうしても言いたかったので・・・すみません。

ところで、前回は「コンディショニング」についてのお話をさせていただきました。そこで今回は「コンディショニング」の考え方のおさらいと、Shoulder Exerciseについてのお話をしてみようと思います。

コンディショニングを行う際、最も大切なことは相手と良く話をすることです。相手が何を求めているのか?何を目指しているのか?そのゴールとなるところは?コンディショニングを行って行く中で、どんな考え・行動をとれるのか?その他多くの事を、把握しておかなくてはなりません。

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選手とのコミュニケーションは仕事を円滑に行うために最も大切なことです。

ただ簡単にプログラムを作成して「はい!この通りにやって!」というわけにはいかないのです。トレーニング・エクササイズの処方でも、教科書に出ている通りに処方するわけにはいきません。

相手を良く知り、メディカルチェック・フィジカルチェックを行うことで、より明確な目標に対するコンディショニングプログラムができてきます。その中にはもちろん、食事・栄養面であったり、体力強化・維持・管理があるということを覚えておいてください。

そして、コンディショニングを実行するにあたり①Mindset②Nutrition③Movement④Recoveryの4項目を常に考えておかなくてはなりません。これらのことを、中心にして生活スタイルに変化を持たせ、クセをつけるようにして、何度も繰り返し、習慣にさせていかなくてはならないのです。

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どんな小さなことでも日常のチェックは欠かせません。

難しくなってしまいましたが、簡単に言うと。今より良くなるために必要なことは取り入れ変化させて習慣にさせてしまい。さらに、自身を向上させるためには強化だけでなく回復も必要であるということです。

そんな習慣のひとつに「野球」では「Shoulder Exercise」というものがあります。通称「Jobe’s」=「Jobe Exercise」です。 いわゆる、ローテーターカフ(肩腱板)エクササイズというものですね!日本では良くインナーマッスルという表現を使いますが、アメリカでインナーマッスルと言っても理解してくれません。特に肩関節においては、ローテーターカフと表現しないと意味が通じないのです。

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Jobe Exerciseを考案したドクター、フランク・ジョーブ(写真右)

ドジャースでは、このJobe`sを投手の場合中4日で登板した翌日と3日目に必ずトレーナーの見ている前で行わなくてはならないというルールがありました。そういう習慣をつけることで、故障の防止・抑制に繋がって行くわけです。

2002年では、このJobe`sを投手たちに強制していませんでした。結果「肩関節障害」に泣く選手が多かったので、この失敗を活かし翌2003年より投手全員と肩に障害を持つ野手には「強制的」に行わせました。

こういった、コンディショニングの習慣づけを行ったことにより2003年以降の「肩関節障害」の数は極端に減少し、2004年のシーズンではナショナルリーグ西地区で優勝することまで出来たわけです。この原動力となったのが投手陣であったことは言うまでもありません。

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ナショナルリーグ西地区で優勝を飾った瞬間。

もちろん、Jobe‘sだけが効果を出したわけではありませんが、プロフェッショナルとしてゲームに勝つために必要なことを「コンディショニング」として習慣づけられた成果であるということです。

次回は「Jobe Exercise」について解説していきたいと思います。それではまた!

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トレーナーの現場から 第5回

2009年04月21日

近年のスポーツの現場では「コンディショニング」がとても重要視されるようになってきました。これは、選手たちの体調管理やパフォーマンスの向上・維持においてとても大切なことだと思います。

そんな大事な「コンディショニング」ですが、皆さんはどう考えどう取り入れていますか?実際に日本のプロ野球でも、コンディショニングコーチというスタッフが加わったものの、その歴史はまだまだ浅いと言えます。

米国の4大スポーツだけでなく、アマチュアを含め多くのシーンで活躍するストレングス&コンディショニングですが、なかでも先端を行っているのが「NFL」ではないでしょうか。MLBの現場で行われているコンディショニングも、このNFLからの流れが非常に多くなっています。

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スーパーアスリート集団のNFLプレーヤーたちは、コンディショニングをとても重要視しています。

NFLプレーヤーはスーパーアスリートですから、コンディショニングの分野においても超一流だということでしょう。ウォーミングアップひとつとっても、フットボールの動きの応用だと思われるものが多数含まれていますよね。

さて、前置きはこれくらいにして・・・今日はMLBのコンディショニングの一部をご紹介してみましょう。

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これは、Los Angeles Dodgers のオフシーズン用コンディショニングプログラムです。コンディショニングプログラムでは、フィジカル(野球の技術や強い筋肉・身体を作る)、栄養(何を・何時・どれくらい食べる)、休養(完全休養か積極的休養か)という3つのキーポイントについて簡単な説明がなされています。

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そしてこれは、野手専用の予定表です。期間はオフシーズンの11月用ですが、基本的に7日間で4日間のトレーニングを行います。月曜日・木曜日は上半身のトレーニング、火曜日・金曜日は下半身のトレーニングと決められており、水曜日・土曜・日曜日はオフになります。しかし、このオフをどう使うか?ということがポイントにもなるということを覚えておいて下さい。どこで、完全休養日にあてるのか?積極的休養をどのタイミングで取り入れるのか?大変重要です。

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これは、コンディショニングの中でも投手の専用プログラムになります。先ほどの野手専用プログラムとそれほど大きな違いはありませんが、野球の投手というポジションの特性を考えると、肩のエクササイズは最も重要なコンディショニングです。(ドジャースのチームドクターである、フランク・ジョーブ ドクターが考案した最もポピュラーで効果絶大なショルダーエクササイズです)

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以上は、ほんの一部分でしかありません。しかし、このプログラムに代表されるように「プロスポーツの第一線」でプレーするためには、常に自分の体調を整え・向上心を持って日々の生活を送らなくてはならないのです。

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ケガから早く復帰できるか?ということも、トレーナーの大事な仕事です。

トレーナーとして活動するためには、このような事を充分に理解し認識しておかなくてはなりません。プロスポーツの選手は、自分と自分の家族のために努力しているということ・・・簡単に言えば「生活」があるということです。(もちろん、トレーナーにも生活があります)

トレーナーを目指す皆さん!「選手が活躍できるかどうか?」ということもトレーナーの重要な仕事のひとつだということを忘れないで下さい。しかし、言い換えればここぞ「トレーナーの腕の見せ所だ!」ということも。そのためにも、今からしっかりとした知識と技術を身につけられるよう日々努力しましょう。

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トレーナーの現場から 第4回

2009年04月21日

近年のスポーツ現場では「水分補給」というものがいかに重要か?ということが考えられるようになってきました。

またまた古い話になってしまいますが、私が野球をプレーしていた時代(20数年前)において練習中、もしくは試合中に「水を飲む」という行為が許されていませんでした。

今考えると何故水分補給をしてはいけなかったのか良くわかりません!とにかく、水分を補給すること・身体を冷やすことが許されなかった時代だったのです。本当に馬鹿げた話ですよね。

今現在、私がトレーナーとして活動する中で、選手たちの体調管理で注意する点としてはいかに良いタイミングで水分補給させるか?明日以降のことを考え、いかにアイシングを効果的に使わせるか?ということです。

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球場にてドリンクを用意するトレーナー

過去とはまったく逆転の発想です。まあ、それだけスポーツ医学というものが発展してきているということなのでしょう。

そんな、水分補給に関するお話を少し。現在色々なスポーツシーンの中で、ゲーム中に水分を摂取する選手たちの姿を見ることができます。

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選手は待ち構えています!

では、彼等は一体どんな種類の水分を補給しているのでしょう。チームやスポーツの種類、またスポンサーなどの関係で決まるケースも多いと思います。

一つの例として、私が所属していた「ヤクルト・スワローズ」では「ミネラルウォーター」と「スポーツドリンク(ヤクルト製品)」が主流でした。また二軍では、ミネラルウォーターの代わりに「バイオ茶」を使用しているようです。

ドジャースの場合は「ミネラルウォーター」と「パワーレード(スポーツドリンク)」ということが決められていました。

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これはシャンパンファイトです!(失礼!)

こんな感じで、大抵は「水」と「スポーツドリンク」を用意することが多いのではないでしょうか。最近ではこの「スポーツドリンク」も、いかに早く吸収させるか?いかに飲みやすく後味が残らないようにするか?というような研究が続けられているようです。

また某製薬会社から発売されている「BCAAドリンク」のように、運動前・運動中・運動後に効率良く摂取することによって、いかに疲労回復を促進させられるか?いかに翌日に疲労を残さないようにさせるか?ということなどを考えて作られているものまであります。

これだけ、沢山の種類のドリンクが出てくると一体何が良いのかわからなくなってしまいます。だからこそ、実際にその成分や内容を色々と比較して自分の行っている運動、また自分がプレーしているチームなどの状況を考え、適していると思われるドリンクを探し出して見て下さい。

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ドリンクの準備は世界共通です(ドミニカにて)

トレーナーの視点から考え、専門競技や環境・状況など色々な情報の中から適しているドリンクを見つけ出すのもトレーナーの腕の見せ所です。因みに私がヤクルトのトレーナーとして活動していた時には、ヤクルトのドリンク開発のスタッフ達と話し合って試合中のドリンクを造ってもらいました。

私の考えですが、試合中のドリンクは「薄味で飲んだ後の口の中に残る感じが出ないもの」がベストだと考えます。内容に関しては秘密の部分もありますのであまり多くを語れませんが、アミノ酸は必須ということくらいでしょうか。

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飲み水の大切さを認識しましょう!

さて、皆さんだったらどんなドリンクが良いと思いますか?こんなこと考えるのもトレーナーの楽しみのひとつですよ!さあ、知恵を絞って色々考えてみましょう。きっと素晴らしいアイディアが生まれると思いますから。

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トレーナーの現場から 第3回

2009年04月21日

今回は「ストレッチング」に関して話を進めてみましょう。今や「ストレッチ」という言葉は、世間の常識と言えるほどポピュラーなものになっていると思います。普段スポーツを行わない人でも「ストレッチ」という言葉は知っていると言ってもいいでしょう。

私がスポーツを真剣に始めたのは、小学校の2年生からです。(今から37年前ということになります。自分ではそう思いたくありませんが)その頃の運動を始めるための手段は"ラジオ体操"、"準備体操"、"柔軟体操"くらいのものでした。

実際には「ストレッチ」というものがあったのかも知れません。しかし、自分自身がその存在と方法を理解して行うようになったのは、高校生の頃だったと記憶しています。

まあ、そんな昔話はよしとして。もし、この「ストレッチ」という方法をもっと早くから理解・実践できていたら故障を減らすことができていたかも・・・と思えてなりません。

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石井選手とのパートナーストレッチ

現在、色々な場面で行われている「ストレッチ」ですが。プロ野球やメジャーリーグの世界でも当然のこととして毎日行われています。ウォーミングアップとして捉えられるものからクールダウンに至るまで、その目的に沿った方法で行われているわけです。

特にその効果を引き出す方法としては、パートナーによる目的別の「ストレッチ」ではないでしょうか。ケガや故障などの障害を予防するということや、パフォーマンスを上げるためという点においてもパートナーのテクニック次第で効果は絶大となります。

逆に言えば、パートナーのテクニック次第で‘故障を誘発させてしまうこともある‘ということです。ですからトレーナーとして現場で仕事を行う以上、選手から信頼されるストレッチングテクニックを身に付けておかなくてはならないのです。

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練習前にセルフストレッチで自分の身体をほぐす。

このストレッチングテクニックは、実際に行うパートナーストレッチだけではありません。トレーナー1人で複数の選手を同時に見なくてはならない場合などでは、セルフストレッチで選手にしっかりとその意味と目的、方法を理解させて行わせるように指導しなくてはならないのです。

自分だけが、理解していれば良いということでは無いんですね。自身でも理解し、さらに人に明確に伝えられる技術も必要になってきます。トレーナーを目指す皆さんには、ここのところの意味をしっかりと認識して欲しいと思います。

「何故?何処を?どういう風に?」ということを常に考えて毎日のストレッチに臨んで下さい。まだストレッチというものを知らなかった頃、皆真剣に取り組みました。しかし、人間はこういうことが日常化されてくるとすぐにいい加減になってしまうものです。そのような考えを一掃し、単純でつまらない作業だけど「だからこそ真剣にしっかり行わせる」のがトレーナーの役目だと思います。

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しっかりストレッチができていれば、こんなプレーでもケガすることを防げます。

これからトレーナーを目指す皆さんには、是非ストレッチのマスターになってもらいたいと思います。実際にはストレッチだけで信用を得ることができるくらい重要なものですからね!絶対に「ストレッチなんて・・・」という考えは禁物ですよ。特にスポーツの世界で生きて行きたいのであれば、常にストレッチを重視しストレッチをいい加減に行っている選手をしっかり指導できるようにならなくてはなりません。

その為にも日々「勉強!努力!」あるのみです!

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試合前のパートナーストレッチ(ボカチカ選手)

「ストレッチなんて簡単だよ!」なんて言っているあなた!もう一度自分の行っているストレッチを振り返ってみて下さい。そしてもう一度基本からしっかりと頭に叩き込んで下さい。きっとストレッチに対する考えが変わると思いますから。。。

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トレーナーの現場から 第2回

2009年04月21日

プロ野球の試合を見ていて、試合中にデッドボール(死球)や自打球(自分で打った打球を自分の体に当ててしまう)を受けた選手に対して、トレーナーが駆け寄りスプレーをふっているのを見たことがあると思います。

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マリナーズ城島選手が死球を受ける。(写真Major.jp)

さて、ここでトレーナーは選手に駆け寄り何を行っているのでしょう?ご存知の方も多いとは思いますが・・・

これは、急性期の炎症症状を緩和させ予後をできるだけ良い状態に保たせるために、応急的ではありますが、コールドスプレー(冷却)を患部にかけ、その後テーピングで圧迫するという作業を行っているのです。

もちろん、試合後や選手交代した後にもアイシングや物理療法などを行い、場合によっては消炎剤の投与なども行います。できるだけ早い時期に手当てすることで障害を短期間に留めることができるので、このような方法をとるわけです。

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試合中は気が抜けません(写真Major.jp)

ここで、コールドスプレーの使い方についてのワンポイントアドバイスです!「そんなこと簡単ですよ!」と思っていてはダメですよ。。。このコールドスプレーは意外と奥が深い!?(そんな大袈裟ではありませんので、悪しからず)

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色々なメーカーさんのスプレーがあります。

ゲームの状況、負傷部位、状態などにもよりますが、基本的な使用方法は「先ず患部を確認して腫脹・熱感の強い部分とその近辺に満遍なくスプレーをかけます」この時、コールドスプレーの温度は極端に低くなっているということを忘れてはいけません。もし、患部に対し至近距離から長時間スプレーを吹きかけてしまうと‘凍傷‘を起こしてしまうので「要注意」です。

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患部に直接スプレーする時は距離に注意です。

そのようなミスを防ぐために私が行っていた方法は、吹きかける患部の近くに自分の指を出し受傷部位と共に自分の指にも吹きかけ冷却時の温度を確認しながらスプレーするという方法でした。こうすることにより、凍傷を防ぎ受傷部位の状態も把握することができる応急手当になると思います。(他にも良い方法はあると思いますが、これはあくまでも私自身が行っていた方法です)

また、視覚的にも「スプレーがあたっている皮膚が白くなり過ぎないように」ということにも注意していました。余談ですが、私がヤクルトで仕事していた時に練習の手伝いをしていて選手の打った打球を腕に受けたことがありました。この時、近くにいた選手が面白がって私の持っていたスプレーを取り「俺がトレーナーになってあげる」と言いながら至近距離からスプレーを吹きつけました。

結果・・・受傷部位に凍傷を起こしてしまい未だその傷跡は残っています。まあ選手は面白半分でも手当てしてあげるという気持ちを持ってくれてのことだったので何も言いませんが。このようなことをトレーナーが選手に起こしてしまったら大変なことです!ですから、いくらスプレーとは言え間違いの無いように扱わなくてはならないということですね。

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患部の近くに自分の指を翳しながらスプレーすれば間違いありません!(どれくらい冷えているか知ることができます)

トレーナーとして現場に立てば、思いもよらない事にたくさん遭遇することになると思います。その時に、慌てず冷静に適確に対処・処置するためには常日頃から基本を身に付けアクシデントに備えることが大切ではないでしょうか。「準備あれば憂いなし」です!あの世界のイチロー選手も準備の大切さを説いています。我々トレーナーも選手のため、仕事を円滑に進めるためにも準備を怠らないようにしましょうね!

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何が起こるかわからない!?(写真Major.jp)

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トレーナーの現場から 第1回

2009年04月21日

この4月から、今までの「トレーナーへの道」から少しだけアップグレードしたつもりの新企画「トレーナーの現場から」をお届けしたいと思います。

ネーミングが今ひとつですが・・・今回はできるだけ実際のトレーナーの現場においてどのような活動が行われているのかということを紹介していけるようなものにしていきたいと考えています。

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練習中のフィールド内でマメの手入れ!迅速に!丁寧に!

ということで、今回のテーマは「応急処置」です!

いわゆる「First-Aid」ですよね。特にトレーナーの資格もトレーナーとしての知識を持ち合わせていなくても、一度くらいは自分で応急処置を経験したことはあるはずです。例えば切り傷・擦り傷に対して消毒して軟膏塗って、バンドエイドを貼って・・・これだけでも立派な応急処置ですからね。

「そんなくだらないこといちいち言うなよ~」と思ったあなた!ちょっと待って下さい!例えどんな内容の応急処置であれ、その時に処置しておいた事で後々良い結果が生まれるということを忘れないで下さい。逆に、「そんなの大したことないからほっといても大丈夫だよ」と過信しているあなた!それが原因で、後で大変なことになるということも忘れないで下さい。

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小さな事を探し歩きます!

実際に起きた例として、野球ではバッターがバットスイングでできるマメの手入れを怠って化膿させてしまったということがありました。マメができただけで全て化膿するということではありませんが、この選手はこのまま守備練習などを行い、できたてホヤホヤのマメに土やら泥やらが入り込んでしまったのです。

結果・・・手は腫れ上がりとてもバットが握れるような状態では無くなってしまいました。確かに、日常茶飯事的なマメかもしれませんが、だからこそしっかりと‘手当て‘をしておかないと後で大変なことになるという良い教訓になる出来事でした。

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ホームであってもビジターであっても薬品類は常に持ち歩き、整理整頓しておきます。

神経質になることはありません!最低限必要な処置さえしておけば、問題は無いのです。その必要最低限の処置を、できるだけ迅速に・正確に行うということがトレーナーに求められることだと思います。どのようなケガでもその後の処置が素早く正確に行われていれば悪化させることを防げるばかりでなく、少しでも早く現場に復帰させることができることに繋がるわけです。

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どんなアクシデントにもすぐ対応!

こんな「小さなこと」に対し、常に目を向けられるトレーナーになって欲しいと思います。ストレングスやアスレティックトレーナーだとしても同様です。体を鍛えるためには心身が健康でなければ良い効果は得られないということを忘れないでくださいね!また、小さなことを忘れると大事になるということは絶対に覚えておいて下さい。

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大きなアクシデントこそ冷静沈着に!

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トレーナーへの道 最終回

2009年04月21日

昨年の4月にスタートさせていただいた「トレーナーへの道」も、いよいよ最終回を迎えることになってしまいました。‘できるだけ、わかりやすく楽しめるように‘をテーマに書いてきたつもりですが、如何だったでしょうか?

ということで、最終回の今回は‘総まとめ‘として「トレーナーになるために・トレーナーとして必要なこと」についてお話させてもらいましょう!

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‘04年スティーブ・フィンリーが地区優勝を決めるサヨナラ逆転満塁ホームランを打った瞬間。トレーナーとしても、この感動・感激を選手と共に味わうことができるのです。

そうは言っても、今までの中でこのテーマに関してはかなり訴えてきたはずなので、もう皆さんは十分に理解してくれていると思います。

では、簡単に!

トレーナーになるために必要なことは「ライセンスを取得すること」と至ってシンプルな答えになってしまいます。しかし、この中には色々な事が含まれておりただライセンスを取得すれば良いというわけではありませんよね。

アスレティックトレーナーとしてのライセンスを取得するということは、必要最低限の医学的な知識を身につけておかなくてはならないということです。トリートメントだけではなくコンディショニングやトレーニングを指導するということは人間の身体についてよ~く理解していなくては仕事になりませんからね。

その為には皆さん!「学校でちゃんと勉強しなくちゃだめですよ!」また学校だけでもだめです!学校で学んだことをしっかりと理解し、実際の現場でも勉強し続けていかなくてはいけないのです。

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この笑顔のために仕事しています!

どんな仕事でもそうだと思いますが、「もうこれで解った!これだけできれば十分だ!」という考えは危険です。特に人の身体を預かるトレーナーの仕事には「これで良い」というようなことは一つもありません。どれだけ経験を積んでこようとも、常に何かを見つけるという思いが自分を成長させてくれると思います。

私自身も常にこの気持ちを忘れずに、日々仕事に取り組んでいます。もちろん、トレーナーとしての仕事には自信と誇りを持っていますが、だから勉強しなくても良いということではありませんから。

つまり、ライセンスを取得するためにしっかりと知識を身に付けるということと、ライセンスを取得してからも常に知識・技術を高めていくということが必要なんですね。

では次に「トレーナーとして必要なことは」と言うと、今挙げた日々の努力はもちろんのことですが、最も大事なことは「人として」ということだと思います。以前の「トレーナーへの道」でも書かせてもらいましたが、やはりトレーナーである前に一人の人間であるということを忘れてはいけません。

「人として」選手や患者さんと向き合うことが出来なくては、どんなにスキルとレベルの高いトレーナーでも仕事ができるトレーナーとは言えません。人に対する思いやりの気持ちがあるからこそ成り立つ仕事だと思います。

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‘04年ケガから復帰して活躍したケビン・ブラウン投手。故障からの復帰は選手もトレーナーも同じ気持ちです。

「トレーナーとはどうあるべきか」色々な意見があると思います。でも私が思うに、一番大事なことは人間として人間らしい接し方ができるかどうかという事が重要だと考えます。相手を思いやるからこそ真剣に診ることができるし、思いやるからこそ真剣に怒ることができると思いますから。

本当に良くなって欲しいと思う気持ちがあるからこそ褒める時は褒めるし、怒る時は怒れるのではないでしょうか。現在の世の中は「お金が一番」という風潮が強くなっていると思います。古臭い考えかもしれませんが、汗水流して働いて得ることができるお金だからこそ価値があると思います。

パソコンの前に一日中座ってマウスをクリックするだけで得るお金には、何の意味も持たないと思いませんか?トレーナーとして仕事する以上はプロフェッショナルですから、そこに報酬があるのは当然だと思います。しかし、そこには選手のために色々と知恵を絞りながら創意工夫を持って努力する姿勢があるから感動も充実感も存在するのです。

ケガを抱えた選手や患者さんと向き合って、共に努力し共に苦しむからこそ回復したりゲームに復帰した時の喜びを分かち合えるのです。「今、自分の目の前にいるケガや故障で苦しんでいる人をなんとかしてあげたい!」この気持ちを常に持ち続けられるトレーナーになってもらいたいと私は強く願います!

ということで、1年間お付き合いいただき有難うございました。新学期からは、メジャーリーグやプロ野球という世界だけにとらわれず広い範囲でのアスレティックトレーナーの活動やスポーツ鍼灸というものをテーマに書いていきたいと思っていますので、これからも宜しくお願いしますね。See you soon !!

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一年間有難うございました。新学期からまた宜しくお願いします。

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トレーナーへの道 第11回

2009年04月21日

2007年、新年を迎えて皆さんはどのようにお過ごしでしょうか?だいぶ遅くなりましたが、「明けましておめでとうございます」「今年も宜しくお願いします!」

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メジャーリーグのオープニングデーではトレーナーも選手同様に紹介され地元では温かい声援をいただきます。

さて、前回はスプリングトレーニングのお話で終わってしまいましたから、今回はレギュラーシーズンのお話です。長いスプリングトレーニングが終わるといよいよ本拠地のロサンゼルスに戻ってきます。正確に言うとオープン戦の最後の5試合くらいは地元周辺で行われるのです。

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オープニングデーのセレモニーでは色々な事が行われファンを楽しませてくれます。これは、始球式のボールをパラシュート部隊が運んでくれているところです。

メジャーリーグでは、日本と違ってシーズンの開幕前日までオープン戦を行えるので感覚的には「オープン戦の流れのままいつの間にかシーズンに突入していた」という感じなのですが、それでもOPNING DAYのセレモニーが始まると少しずつ気持ちが高まってきます。見た事がある人もいるかもしれませんが、セレモニーではトレーナーの紹介もあり全ての紹介が終わってアメリカ国歌斉唱が一番盛り上がる頃に戦闘機が編隊を組んで飛んできます。グラウンドに整列した我々の頭上を戦闘機が通過する時の何とも言えない気持ちの高ぶりは・・・もう最高です!

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国歌斉唱では様々な著名なアーティストが歌いに来てくれます。

本題に戻りますがここからが長~いシーズンの始まりになるのです。先ずは通常一番多いナイトゲームでの1日を紹介してみましょう。メジャーリーグの試合開始時間は広い地域性や時差の問題、またテレビ中継の絡みなどもあり開始時間が非常に中途半端です。大抵の場合ナイトゲームだと夜7時5分試合開始(この5分の意味がよく理解できないのですが・・・)になり、ホームチームの全体練習が午後3時15分頃になります。

これを踏まえて、トレーナーは大体お昼過ぎに球場入りします。私の場合トレーニングルーム(トレーナーズルーム)の掃除と治療機器・テーピング類・選手用ドリンクタンク(水とパワーレード)アイスバッグ・ウォールプール(温度42℃)・タオル・薬品類・トレーナーキッド・紙コップなどの準備がありますから12時にはクラブハウスに入るようにしていました。

そして、午後1時15分からトレーナーミーティングを行い全選手(28名)の状態チェック・ケガをしている選手の状態と今日のトリートメント方針の確認作業を行います。これが終わる頃には何人かの選手がトレーナールームにやって来るので、その選手達のコンディショニングやトリートメントが練習開始直前まで行われて行きます。

練習中はトレーナーズオフィスに残り書類整理を行うトレーナーと練習に参加して練習中の選手のコンディションをチェックしながら練習の手伝い(球拾いやキャッチボールの相手)もします。私は、野球経験者ということもあり(それでも素人ですから)投手たちの専属?ブルペンキャッチャー的な仕事をさせられていました。ただこれも自分にとっては非常に良い思い出でメジャーリーガーのボールを捕ることができるなんてそうそうは無いですからね!

それはさておき、練習が終わると今度は試合の準備にとりかかります。テーピングを巻くトレーナー、ストレッチをするトレーナー色々役割はありますが、私はまずリリーフ投手たちのマッサージやストレッチ、コンディショニングを担当していたので一人20~30分くらいでどんどん仕上げて行かなくてはなりませんでした。

これが一段落するともう試合開始直前になります。メジャーリーグでは試合前に必ず国歌斉唱が行われるのでこのセレモニーの時にはトレーナーもベンチ前に整列しなければなりません。そしてチームのルールでは、試合中は全選手がベンチで応援しなくてはならないので本来は試合中のトリートメントはできないのです。

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2004年の開幕戦は野茂投手が開幕投手として活躍、ここから熱戦の火蓋が切り落とされます。

しかし、私の場合投手陣のコンディショニングを担当していたので、たった一人では全ての選手に対応できないという理由をスタッフに理解してもらいゲーム中に先発投手たちのコンディショニングをさせてもらうことができました。自分で言うのもおかしい話ですが私がこのスタイルを確立していた時期のドジャース投手陣は本当に故障・ケガが少なかったと思います。

実際に私がこの仕事を始めてからの投手陣の成績は上がっていましたし、ローテーションが崩れるということも少なくなりました。その結果、年々チームの順位も上がり3年目には地区優勝することができたわけですから、少なからずこの成績に貢献できたと自負しています。

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ドジャースのクローザー「エリック・ガンニェ」投手が出てくればもう勝ったも同然!Game Overは彼の代名詞です。

先発投手たちのコンディショニングがない場合はもちろんベンチで応援します。ここでは試合中の様々なアクシデントに対応したり、ゲームプレーヤーにしてあげられることを行ったり、サブプレーヤーのサポートをしたりしながらチームの勝利を願い続けます!ただトレーナーの職性か「とにかくケガしないで無事に終わってくれ」という気持ちの方が強かったかもしれません。

ゲームが終了すると、プレーを終えた選手たちのクールダウンや必要に応じてトリートメントを行い、その全てが終わってからレポートをヘッドトレーナーに提出して後片付けに入ります。片付けが済むと遅い夕食をクラブハウス内の食堂で摂りシャワーを浴びてようやく帰宅です!

この時点で大体、夜11時頃になっています。球場から自宅までは車でおおよそ30分かかり、やっと家に着くともう12時です。そして「さあまた明日頑張るぞ!」と気合を入れながらいつの間にか睡魔に襲われて睡眠へと突入していくのです。

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長いシーズン中では色々なハプニングが・・・

これが、ナイトゲームでの1日ですがシーズン中はこれにデーゲーム(午後1時5分試合開始)や遠征なども加わりますから、自分で考えている以上にあっという間に1日が過ぎていってしまうのです。ですから、トレーナー各自がしっかりと自分の役目と仕事を認識して行動しなければなりません。

自分の立場や仕事・役目を理解していないと、無駄に1日が終わってしまいますからね。これからトレーナーを目指す皆さんも、もちろん仕事をしっかり覚えなくてはなりませんが、自分のやるべき事を理解して仕事をする癖を今から身につけておいた方が良いかもしれませんね。

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試合後はアイシングなどのケアを行います。石井投手が勝利投手となり、肩・肘・腰にアイスバッグを巻きながらチームメイトを出迎えます。

今回もやっぱり書ききれなかったので(本当はもっと色々な裏話があるのですが・・)その分は次回以降ということで・・・それではまた!

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トレーナーへの道 第10回

2009年04月21日

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ドジャースのキャンプ地フロリダ州ベロビーチ

‘06年もあと僅かで終わりを告げようとしています。皆さんにとって‘06年はどのような年でしたか?年の終わりだから必ずしも評価しなくてはいけないということはありませんが、ひとつの目安として考えれば良い区切りになるのではないでしょうか。

私にとっての‘06年は波乱万丈を含みつつもまた新しい自分のスタイルというものに挑戦し始めることができた、いわゆる「新しいスタート」となった年でありました。ですから今現在でこの評価をすることはできませんが、これから‘07年に向けてさらに飛躍できるように今の行動を継続していくことが必要となりそうです。

そんな御託を並べているうちに‘06年最後のトレーナーへの道となってしまいました。そこで今回は、私が経験してきた「ベースボール・トレーナーの1日」というか、トレーナーの日々のスケジュールを紹介してみようかと思います。

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以前にも紹介しましたが、70名の選手でごった返すトレーナーズルーム(正式名称はトレーニングルームです)

先ずは、野球シーズン到来を告げる「スプリングトレーニング(キャンプ)」から始めてみましょう!ドジャースのキャンプは毎年2月15日頃からフロリダ州ベロビーチで行われます。日本と違いトレーナーはこの施設(ドジャースが有する施設ドジャータウン)に2月12~13日頃に集合します(メジャーからマイナーの全てのトレーナー)そして15日前後の2日間を使い最初の集合日に集まる投手と捕手(約40名)のメディカルチェックを行いキャンプの準備を進めていきます。

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リハビリ選手が使用するスイムエクササイズプールとアップやダウンで使用するウォールプール

16日頃が練習初日となりますが、トレーナーにとってはここからが地獄の始まりです。なぜならば、キャンプの練習開始は午前10時ですが練習前に行われるミーティングや故障選手のチェックなどを行うため毎朝5時30分起床し6時にはトレーナーズオフィスに集合して仕事場のセットアップを行わなくてはならないからです。

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オフィスに隣接されているウエイトルーム

7時からトレーナーミーティングが始まり、7時30分頃には故障選手がトレーナールームにやって来ます。そして状態のチェックやトリートメント、トレーニングなどを行って練習に参加させる体制を整えなければなりません。次々とやって来る選手はベッド8台あるトレーナールームの全てを埋め尽くし9時頃には順番待ちの選手が出てしまうほどになります。

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アップ中に選手の状態チェックを行います。選手に日焼け止めを渡し歩くのもトレーナーの仕事です。

その間、メジャーを担当するトレーナー(約5名)は対応に追われできるだけ多くの選手にアプローチしなくてはならないのでその仕事は正確さとスピーディーさが求められるのです。こんな戦場のような忙しさが終わると次は5箇所に分かれて行われる練習の全てをチェックするために3台保有するトレーナー専用のゴルフカートに乗り込み、ローテーションで動きまわるわけです。

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メジャーの練習が終わり、マイナー選手が練習する中で石井選手のストレッチを行いました。

練習中にアクシデントが発生しないか?故障選手の状況はどうなのか?色々なチェックポイントを確認しながら「無線機」を使って連絡をとりながら練習状況を報告していきます。メジャーの練習は全体練習が午後1時頃に終わるので(後は個人練習が午後5時頃まで続きます)その頃にはほとんどのトレーナーがトレーナールームに戻り、選手の練習後のケアや状態チェック、トレーニングを行います。

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トレーナーのカートで選手の送り迎え?いやいや次の練習パートへの移動の際にたまたま居合わせた石井選手とペレス選手を乗せています。

そして、午後6時頃からその日のレポートをコンピュータに入力しプリントアウトして監督・コーチ、GMなどに配り終わるとだいたいの1日が終わったという感じになるのです。このような基本ラインがあり、その後2月22日頃に合流してくる野手たちがやって来るとその忙しさはさらに輪をかけます。この頃には全員で約70名になりますからね。

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とてものどかな練習風景ですが、我々スタッフは毎日が大忙しです!(ベロビーチのメインスタジアム・ホールマンスタジアムにて)

それでもまだ2月の練習のみの状況の時は夜8時頃には宿舎に戻れますから良いですが、3月に入ってオープン戦が始まるとそうは行きません!練習開始時間に変わりはありませんが午後1時からゲーム出場組と練習継続組に分かれるのでその対応にまた追われてしまうのです。

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オープン戦ではこんな綺麗な風景もあります。

アメリカのキャンプ・オープン戦はフロリダやアリゾナに分かれて行われるので、フロリダでキャンプを張っているチームはフロリダ州の中を毎日あちらこちらへと移動して試合が行われます。ですから遠いところだと移動だけで5時間かかる場合もあるのです。遠征に出る場合はトレーナーも遠征組と残留組に分かれ、残留組(私はほとんど残留でした)は残って練習する選手に対する仕事と遠征組がゲームを終えて帰ってくるのを待たなくてはならないので、遅い時は夜1時・2時頃までトレーナーズオフィスに足止めを食らってしまいます。

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オープン戦では突然のスコールで試合中断も度々起こります。

それから宿舎に戻って「さあ寝るか!えっーあと3時間後には起きなきゃ!」ということが度々ありました。こんな地獄のような生活が1ヶ月半くらい延々と続くので、正直に言って毎年2月が近づくと憂鬱で仕方ありませんでしたね。ただこの辛い日々をクリアした時にはなんとも言えない「達成感」があり「自信」に繋がって行くのです。

だいぶ書ききれない状況になってしまいましたので、続きはまた次回!‘07年の1回目でお会いしましょう!それでは皆さん「良いお年を!」「A Happy new year !!」

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トレーナーへの道 第9回

2009年04月21日

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筆者がプロを目指していた大学時代(首都大学リーグ 対 筑波大学戦 川崎球場)

第8回目までのトレーナーへの道は、私自身がトレーナーとして経験や実績を積んでから得た事などのお話が中心となっていました。今回からはそれ以前のことについて少しご紹介してみようと思います。

誰だって通る道ですが、私にも‘トレーナー初心者‘時代があったわけで・・・どんな世界においてもどんな人でも「最初」というものが必ずあるものです。ただ、私にとってこの初心者時代があったからこそ今の私があるということは間違いありません。最初からヤクルトやドジャースのトレーナーとして信用を得た仕事をしたわけではありませんから。

私のトレーナーとしての始まりは、自己紹介でも書きましたが母校である城西大学の野球部です。私も一応この野球部では1年生からレギュラーとしてプレーし3年時には11年ぶりとなる1部リーグ復帰、4年時には主将として1部定着の原動力となったわけです(誰も言ってくれないと思うので自分で言います)。

ただ、ケガや故障が多かったことでその後の野球人生はプレーヤーとしてではなくトレーナーとして歩んでみようと思ったのがきっかけでした。自分がケガを知っていることで選手の気持ちを十分に理解できると思ったからです。それに自分と同じようにケガでその後の野球人生をあきらめて欲しくないという考えもありました。

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筆者が延長戦の末サヨナラのホームを踏んで1部リーグ残留を決定づけた 対 明治学院大学戦

そんな色々な想いを含めて私はトレーナーとしての第一歩を踏み出したわけです。とは言え、まだまだ「初心者」ですから私が持っている知識はテキストに書いてあることばかりで、唯一自分の故障暦だけが頼りでした。そんな状況でも選手たちからみれば「初心者」ではなく「トレーナー」ですから、身体を強くしたい、野球が上手くなりたい、ケガを治して欲しい・・・そういう切な思いを持って私の元へとやってきてくれるのです。

「この気持ちに応えられるようにならなくては」そう考えた時に自分にできることは「とにかく選手一人ひとりを良く知ること」だと思い、どんな些細なこともノートに書き留めることから始めました。そうすることによって、選手個々のコンディションやケガの状態など、またトレーニングや治療の効果というものが少しずつ明確になっていったのです。

トレーニングや治療の効果が出ているのか、それともまったく出ていないのか、自分が選手に対して施したことの全てを現実の結果として受け止めるひとつの手段となったわけです。人間は皆千差万別ですから、必ず同じように結果が出せるわけではありません。しかし、このような資料が自分の実績として残せることでどのような方向性に向けたら良いのかという大きな目安にはなります。これが良い結果を出すために必要な経験となってくるわけです。

実際に、同じようなケガをしてしまった選手に対して同様の方向性を示すことで復帰までの道のりが明確になったことが多々ありました。このような経験は毎日数十人の選手をみることができる素晴らしい環境にあったからだと言えます。

こんな素晴らしい環境で仕事を覚えることができたという点においては、私は幸せ者だったと言えるでしょう。ただ、正直に言ってこの野球部だけの仕事では生活していくことができなかったというのも事実です。ですからこの頃からの7年ほどは2~3の仕事を掛け持ちして稼ぎながらトレーナーのプロフェッショナルになるための努力を行ってきました。

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プロ野球のトレーナーとしての第一歩を踏み出したヤクルト時代(アリゾナ州 ユマ)

この頃の生活リズムは本当に最悪だったと思います。朝から夕方までは病院のリハビリ室で実戦的な勉強を兼ねてアルバイトし、その後野球部のグラウンドと合宿所で練習と治療を消灯時間まで行ってから、個人契約している人の家に出向きトレーニングと治療を行う日々が繰り返されていました。さらに野球部のトレーナーを始めてから3年後には大学側からの有難い?要請で、女子駅伝部の仕事まで増やしていただいてしまったのです。

本当に肉体的には辛い7年間でしたが、自分がトレーナーとして必要な経験とスキルを得るためには大切な7年間であったと思います。この7年間に学んできたこと、経験してきたことが何時しかトレーナーとしての自信となり、その後大きく羽ばたけた土台となったと言えるでしょう。

偉そうに聞こえるかもしれませんが、この時期を経験し乗り切ったからこそヤクルトでもドジャースでも信頼される仕事が出来たと思います。もし、私にこのような経験が無くてプロ野球やメジャーの世界に飛び込んだとしたら・・・ただただ舞い上がって何一つ仕事出来ずに1年でクビだったのではないでしょうか。

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リーグ優勝を決定させた試合後にトレーナーでの記念撮影 横浜球場

トレーナーを目指す皆さん!ライセンスを取ったからと言ってすぐに仕事ができるほど甘くはありません。厳しい言い方をするようですが、仕事としてトレーナーを選んだ以上はあなた自身も‘プロ‘であるということを自覚して下さい。この誰もが通る「初心者」時代を有効にかつ有意義に使えるかどうかで本当のプロになれるかどうかということが決まるのです。本物になれるかどうかは、あなたの考え方と行動できまってしまうということを忘れないで下さいね。

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トレーナーへの道 第8回

2009年04月21日

早いもので「もう秋ですね」! プロ野球もパ・リーグでは日本ハムが、そしてセ・リーグでは中日ドラゴンズが優勝を決めもうじきに日本シリーズが始まろうとしています。(ドラゴンズファンの太田先生おめでとうございます)この8回目がアップされる頃にはもう決着がついているとは思いますが・・・

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2001年日本シリーズ優勝後の表彰式(神宮球場)ヤクルトスワローズ対近鉄バファローズ

ということでそろそろ本題に入りたいと思いますが、今回は「アスレティックトレーナー日本プロ野球・鍼灸治療編」です。前回、日本のプロ野球トレーナーが今後どういう方向性に向かっていかなくてはならないのかということに関してのお話をさせていただきました。しかし、今後の方向性の中には日本ならではの良い方法も存在しているわけですからそういったものの継続ということも含めて考えなくてならないと思います。

では、その日本ならではの良い方法とは一体何なのか?と言うと、もうおわかりですよね!そう「鍼灸治療」の技術です。もちろん、この方法は中国・台湾・韓国などのアジア諸国でも行われています。ただスポーツの現場を考えると鍼灸治療とスポーツを密接に考え繋げているのは日本くらいではないでしょうか。

もともと、日本プロ野球のトレーナーの始まりは鍼灸・マッサージ師ですから、その流れがそのまま継続されていたということです。とは言え、その技術は非常に有効で選手の体調管理を考えるとスポーツの世界にこれほどマッチした治療法はないのでは?と思わせるくらいです。

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日本シリーズの試合後にクラブハウスのトレーナールームでケビン・ホッジス選手(意外と鍼治療が好きな選手でした)と記念撮影

特に多く使われる場面としては、肉離れや捻挫といった突発的なアクシデントや肩・肘・腰などの慢性的な疾患ですが、そのどれをとっても炎症の抑制・鎮痛・筋弛緩という効果を発揮してくれるので身体に無理なく治療が施せるといった利点が存在します。

例えば、野球の試合で100~150球ほどの投球を行った投手に対し投球後の肩・肘の疲労が激しいとか状態が悪かったなどの場合に、マッサージを施すのは最悪の治療方法です。しかし、鍼治療であればこのような場合でも良い治療方法の選択と捉えられることができるわけです。

私自身も実際にヤクルト在籍時には、このような場面で鍼治療を選択し施したケースが多々ありましたし、その翌日の状態はアイシングだけで終わった時よりも良い効果が出せたと思っています。その実際例としては、元々肘関節の疲労蓄積により登板前から肘の張りを強く訴えていた先発投手が6イニングス(約100球)投げ降板後、肘関節の腫脹・熱感を訴え、手を握ってもほとんど握力が無くなっていたので軽いストレッチとアイシング(15分)を行ってからシャワーを浴びてもらって再度手を握らせたが未だ回復せずといった状況でした。

このような状態だったので、肘関節周囲への置鍼と前腕の筋肉への置鍼を行い(約15分程度)円皮鍼を周辺に20本ほど貼ってから就寝前にもう一度アイシングを行いました。結果、翌日には腫脹・熱感はほとんど消失しROMもほぼ回復、握力の低下はまだみられはしましたが、本人の感覚も昨夜よりかなり楽になったと実感してもらったわけです。

このように、炎症症状を起こしているケースで通常は施術を控えるケースでも行うことができるのが鍼治療だということなのです。こんな素晴らしい治療方法を継続していかないのは勿体無いですもんね。日本のトレーナーがどんどん優秀になっていってもこの鍼治療だけは一緒に進化していくべきものなのだと思います。

因みに、灸治療も良い方法で私個人としては好きな方法なのですが、唯一の問題点として煙を発生してしまうところにあります。以前アリゾナ州のユマキャンプのホテルに設置したトレーナールームで窓を全開にして灸治療を試みましたが、ものの2~3分で火災報知機が鳴り響きホテルのスタッフに大目玉を頂いてしまったことがあってから控えるようになってしまいました。

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灸治療を行って火災報知機を鳴らさせたユマのホテルで当時メジャー挑戦を始めた頃のマック鈴木選手と

灸治療もとても良い方法なのですが「残念です!」。この煙を解消できたらまた考えたい方法ですよね。「誰か煙の出ないお灸を考えてください!きっとできたら億万長者ですよ!」。とにかく、日本のトレーナーが進化して行く為には大きな変化も必要ですがこのように昔から持つ良い方法も継続しさらにこれも進化させていかなくてはならないということです。 また新しい目標が見つかっちゃいましたね!ということで頑張りましょう、日本の鍼灸師の皆さん!

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2001年優勝決定後、ヤクルトベンチでトレーナーの集合写真です。(筆者の自慢は97年に続きリーグとシリーズで3度優勝決定の試合でベンチ担当させてもらったことです)

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トレーナーへの道 第7回

2009年04月21日

今回からは、話を少し日本に戻してみたいと思います。ということでアスレティックトレーナー日本プロ野球編です。

但し、プロ野球編とは言うものの私が体験してきたのはヤクルトスワローズだけですから実際にはアスレティックトレーナー ヤクルト編ということになっちゃいますけどね。

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ヤクルトに入団した94年は、二軍がアリゾナ州のユマでキャンプを行いました。

私がヤクルトに入団したのは1994年で‘トレーナー‘という職に就いて9年目の時期でした。それまでは自己紹介の時にも書きましたが、自分の母校である城西大学でトレーナー活動をしていました。プロのトレーナーになるのはその当時からの夢でしたから、その夢が叶ったというわけです。

しかし、正直に言ってその当時のプロのトレーナーという仕事は今現在世間に認識されているアスレティックトレーナーとは程遠いものだったと思います。私の場合、大学でのトレーナー活動では自分なりに今現在のアスレティックトレーナーに近い状態で仕事ができていましたからちょっと「ショック」だったということを記憶しています。

何故、このような状況になっていたのか?・・・それは、色々な意味で「プロ」ならでは・・・ということがあったように思います。良く解釈すると、プロには専門のスペシャリストがいて、トレーナー部門に限って言えば選手のフィジカル・フィットネスの部分やリハビリテーションに関しては、トレーニングまたはストレングス・コンディショニングコーチが担当しメディカルな部分をトレーナーが担当するという体制がとられていたわけです。

悪く言えば、トレーナーはプロ野球経験者ではないから「フィジカルには口を出すな!」という旧態依然とした体制が残っていたということになります。つまり我々トレーナーは選手の治療だけやっていればいいのだ!という環境にあったんですね。

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同じく、アリゾナ州ユマキャンプでのひとこまで現東京ヤクルトスワローズ、チーフトレーナーの小林トレーナー(右)と。この頃からお互いに将来のアスレティックトレーナーの役割や進むべき道を模索し合っていました。

こんな状況が続いていたプロ野球界ではありますが、この頃から少しずつこの環境改善の動きが見え始め日本球団とアメリカ・メジャー球団との業務提携などが始まり、その内容にトレーナーの情報交換や教育システムなどが含まれていたおかげで本来のトレーナーのあるべき姿というものが現場のトレーナーだけでなく球団フロントやチームスタッフにも理解浸透されるきっかけになり始めました。

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遠征先のホテルにトレーナールームを作り、選手達のコンディションを整えるのもトレーナーの仕事の一つです。

もちろん、我々トレーナーも現状のままではいけないということを認識していましたからそれまでの良くない環境の中にいた時から来るべき日に向けしっかりと準備をしていたわけです。トレーナーって意外と勉強好きなんですよ!(学生時代には全然勉強なんてしなかったんですけどね)

そんな努力が実り?(まだまだ完全に実っているわけではありませんが)始め、それまで情報の還元があまりなされていなかったトレーナーとストレングスコーチも連携され、ケガ・故障者選手の現場復帰に向けてより良い方向性を見出すことができるようになっていきました。

近年ではこのメディカルスタッフの中に理学療法士を入れ、より内容を充実しようとしている球団が増えてきているようです。こうなるとプロ野球のトレーナーはさらに治療専門になる?と思われるかもしれませんが、そうではありません。このような、メディカルスタッフを充実させ機能させることによって、それまで治療に専念していたトレーナーもケガから復帰までのスケジュールを考えプログラミングするためにフィジカルやフィットネスの分野やリハビリの分野にも精通していなくてはなりませんし、実際に指導していかなくてはならない状況も生まれてくるのです。

それが治療にも繋がってくるんですよ!選手のケガや故障から復帰させるためには、基礎的なものから応用的な専門トレーニングの内容も理解して実践できないと復帰させることなんてできないんです。

そう考えれば、アスレティックトレーナーの役割というものがとても大きく大事なものであるということが理解できると思います。ただアスレティックトレーナーのあるべき本来の姿というものが今頃になって理解され始めてきたということが残念でなりません。だってアメリカではもっともっと昔からこの体制がとられてきていたんですから・・・

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2001年リーグ優勝を決めたあと横浜球場のベンチ前にて、チームスタッフと。

まあでもこれからですよね!プロ野球の世界で活躍されたトレーナーの方々、また今現在努力されているトレーナーたち皆で良い方向に進もうとしているのですから。それに日本のトレーナーがアメリカ・メジャーリーグに受け入れられようとしているということを考えれば日本のトレーナーだって捨てたもんじゃありませんよ!

さあこれから皆でもっともっとアスレティックトレーナーを良くして行きましょう!そして日本のアスレティックトレーナーが世界で一番優秀だということを認めさせましょう!

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リーグ優勝の祝賀会で若松監督とのツーショット

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トレーナーへの道 第6回

2009年04月21日

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週4日の定期的鍼治療を受けてくれたダーレン・ドライフォート投手

皆さん!暑い日本の夏をどう乗り越えていますか?私は5年振りに日本の暑い夏を体験して少々ゲンナリしているところです。この暑さを思うと「カリフォルニアの夏がとても過ごし易い気候だったんだな~」と改めて感じることができます。(この原稿がアップされる頃にはもうこの暑さも少しはましになっているとは思いますが、現在思いっきり暑い中で原稿を書いているところです)

ところで、今回はアスレティックトレーナーMLB・鍼治療編後半ということですが・・・ 前回はメジャーリーグの中で鍼治療を取り入れ始めたこととその中での失敗などを含めてお話させてもらいました。ということで、今回はその後ドジャースの治療の中で‘鍼治療’というものがどのように使われ進化していったか?ということをお話しようと思います。

前回お話したように、‘鍼治療’を施す際にはドクター・ヘッドトレーナー・GM・監督に許可をもらってから行うというスタイルが確立されましたが、これも実を言うと2年目の頃にはかなり規制緩和され治療の中で‘鍼‘が必要と判断したらすぐにヘッドトレーナーに申し出ればゴーサインをもらえるようになったんです。また逆に、ヘッドトレーナーから「この選手の症状は鍼治療が有効だと思うからトライしてみてくれ!」と頼まれるケースも多くなりました。

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肩痛から鍼治療後に復帰したベテラン、アンディアシュビー投手

その背景にはもちろん‘私の努力’(一応言わせて下さい)もありましたが、ヘッドトレーナー自ら‘鍼治療’を良く勉強してくれて‘経絡治療’‘経穴治療’というものを理解しドクターたちを説得してくれたということがあります。実際に鍼を用いて治療することができるのは私一人でしたが、ヘッドトレーナーとアシスタントはペンシル型の鋭利な電極から発する低周波治療器を購入しそれを用いてACUPUNCTURE TREATMENTを行うようになって行きました。

その治療器の写真がないのでお見せできないのが残念ですが「ACU-STIM」という治療器で鋭利な鍼状の先端から低周波を流すことで‘鍼治療のひびき’に似た効果を出すことができるなかなかの優れものでした。しかもこの治療方法も経穴であり経絡であるという完全に東洋医療を取り入れたものだったので、行き着くところは「デニス!ツボの場所を教えてくれ!」という状況が毎日のように続いていったのです。

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鍼には抵抗がありACU-STIMならOKということでマッサージとACU-STIM合わせて約2時間の治療を毎日のように施したベテランでありスーパースターのケビン・ブラウン投手

ここで言う‘ツボ’とは‘トリガーポイント’という解釈になってしまいますが、今まで東洋療法に馴染みの薄い米国人にとっては‘トリガーポイント’で理解してもらった方がわかり易く受け入れ易かったのかもしれません。 しかし、このACU-STIMがあることで選手や他のスタッフたちが鍼治療に興味を持ち始めたということは確かです。最初から鍼治療を受け入れられない選手にはこのACU-STIMを使って擬似的な鍼治療体験をしてもらい、有る程度慣れてきたら本格的に鍼治療に入るといったケースもありました。まあ、あの手この手を使って色々試してみたりしているわけです!

他に面白いケースとしては、選手の家族同士からの情報交換で‘鍼治療’が有効だということを聞いてトライした選手もいました。メジャーリーグでは選手の家族同士の付き合いも大事にしていますから、ある時石井選手の奥様が腰痛に悩む選手の奥様から相談を受けて「だったら鍼が良いよ!」と薦めてくれたそうで・・・

翌日、その選手が「おいデニス!石井の奥さんから聞いたけど、俺の腰痛には鍼治療が効果的だって本当か???」とやって来てくれたわけです。その選手はリリーフ投手で毎日試合に投げる準備をしているので、「じゃあ今日の試合後に少し鍼をやってみよう」ということになり試合後に初めての鍼治療を行ったという珍しいケースもありました。

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石井婦人からの勧めで鍼治療を行ったトム・マーティン投手

逆に、鍼治療を経験した選手からの評判を聞きつけ「じゃあ俺も鍼治療をやってもらいたい」ということでトライしたのですが、やはり鍼独特の‘ひびき’が好きになれずに「やっぱり俺はマッサージだけでいいや」という選手がいたのも事実です。

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鍼のひびきが合わず鍼治療を受けなくなったフォアン・エンカナシオン選手

こんな状況が続いていったわけですが、それでも確実に‘ドジャース’というチーム内では東洋医学が受け入れられていったということは間違いありません!現在では私の後釜に座ってもらい頑張ってくれている‘元阪神タイガース’トレーナーの谷君がこの東洋療法を引き継いでくれていますが、ドジャースでは日本の治療スタイルというものが無くてはならない存在にまで発展してくれているということに関して我々日本人としては誇りに思って良いのではないでしょうか!

このようにして、ドジャースでは東洋医学‘鍼治療’というものが普通に行われるトリートメントの一つに加えられて現在も継続されています。そして、このようやく切り開かれた道をもっと太く長くして行けるのはこれから東洋医学を身につけ実践していける力を持つことができる皆さんなのかもしれませんよ!

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トレーナーへの道 第5回

2009年04月21日

Hi, Dennis How are you doing ?  Ⅰ`m doing good !!

唐突ですが、この会話が一日の始まりを表す言葉・・・というか、お決まりの挨拶です。まあ 日本で言えば「おはよう」とか「こんにちは」という感じですが、アメリカではこんなお決まりの言葉にもなんとなく味があるというか・・・ただ挨拶をするだけではなくて相手の体調とか気分とかを確かめながらも共に戦う仲間として今日も一日よろしく頼むよ!という意味合いも含んでいるわけです。

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選手たちから絶大な信用を得ていたヘッドトレーナー、スタン・ジョンストンとアシスタントトレーナーのマット・ウィルソン

アスレティックトレーナーとしての仕事は、ただ単に選手のコンディションやパフォーマンスを上げるためのサポートだけではありません。こういった単純な会話の中にも「選手とトレーナーの信頼関係が成り立っている」ということが読み取れませんか?

簡単に言ってしまえば、日常の普通の会話だとしても相手を気遣って話ができることイコールすでに信頼関係が成り立っているということです。この信頼関係の有る無しはその後の仕事に大きな影響を及ぼします。例えば、フィジカル的なコンディショニングの指導をする場合に信頼関係があれば目的意識が明確になりパフォーマンスを上げたり、モチベーションを上げたりすることが容易になってきますが、信頼されていないトレーナーがいくら理論を振りかざしても選手のパフォーマンスやモチベーションが上がるとは思えませんよね。

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選手のためにできることを行うのがトレーナーの仕事です

トレーナーが色々な知識や技術を身につけ、キャリアもスキルも高いレベルにあったとしても人間として信頼されていなければ、何の役にも立たないということです。私が実際に経験してきた現場においてもこのようなことは起きています。ドジャースのメディカルスタッフの中にはとても高い知識と技術を持った理学療法士がいましたが、彼の欠点は選手を見下してしまうことでした。

そうなると、選手はどんどん彼から離れていってしまいせっかくの知識と技術を有効に使うことができなくなってしまいました。逆に彼より現場でのキャリアは少ないけど選手たちを思う気持ちでは超一流のアシスタントトレーナー(スキルのレベルはとても高いです)は選手たちから受ける信頼は絶大で、その効果も手伝いフィジカルでもメディカルでも良い結果を生んでいました。

アスレティックトレーナーとして必要な知識・技術を身につけておくことは絶対条件ですが、良いトレーナーとして活動するためには人間としての触れ合いを大切にしてどれだけ相手の気持ちになって考え行動してあげることができるか?ということが一番大事なポイントではないでしょうか。

メジャーリーガーとは言え、相手も人間ですからその根本にあるのは‘人として‘ということになると思います。但し、甘やかすということではありません!相手を真剣に思うからこそ間違ったことには「ダメ」と言える付き合いにならなくてはいけません。トレーナーと選手の関係は、信頼関係があっても友達ではありませんから。

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信頼関係のあるチームは結果にも結びつきます(2004年のシーズン161試合目でナショナルリーグ西地区の優勝を劇的なサヨナラ勝ちで決めました。この年のドジャースは戦力的にはあまり良くありませんでしたが、信頼関係や団結力は近年では最高のチームでした)

私が、ドジャースに在籍した4年間で学んだことの中で‘人として‘ということが一番大きなことだったかも知れません。トレーナーを目指す皆さんにはしっかりとした知識の他に‘人間として‘ということを学んで欲しいと思います!

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移動中の飛行機の中でも選手たちとのコミュニケーションは欠かすことのできない大事な仕事です。(アシスタントトレーナー、マット・ウィルソンと石井選手)

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トレーナーへの道 第4回

2009年04月21日

さあ、今日も元気に行きましょう!
今回はアスレティックトレーナーMLB編(鍼治療)をお届けします。

鍼治療(Acupuncture Treatment)自体はまだまだMLBの中に浸透しているとは言えないのが実情です。
2002年に私がドジャースに入団した際にも、マッサージに関してはある程度の認識を得てはいましたが、‘鍼‘というもの自体‘謎めいた道具‘くらいにしか思われていなかったんです。

当時、野茂・石井という日本を代表する選手が在籍しており、彼等は鍼治療が大好きだったこともあり治療の中で鍼を使うケースがとても多くありました。しかし、そんな鍼治療を行っている時に「このジャップは一体何をしているんだ?そんな不気味な道具で治るわけがないだろう!日本人のやることは野蛮で危ないな!」などといった話が良く聞こえてきましたからね。

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鍼治療を認めてくれたヘッドトレーナー、スタン・ジョンストンとドクター、フランク・ジョーブ

ただ私が幸運だったのが、ドジャースのヘッドトレーナーである‘スタン・ジョンストン‘の考えで「治療法に関しては色々なことを試してみて良ければ継続して行い、それが何故有効なのかということを考えよう」という姿勢を持っていてくれたことです。

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初めて鍼治療に挑戦したブライアン・ジョーダン㊨33番(彼はNFLプレーヤーとしても有名)

そういった経緯もあり、その後は日本人選手以外にも鍼治療を施すようにはなりました。しかし、まだまだ問題は続きます!ある時、当日の先発投手(オマー・ダール選手)が寝違いを起こし「何とかして欲しい」と訴えてきたのです。そこで私は、日本時代からよく使っていた円皮鍼を彼の首周辺に貼って試合に投げさせたのです。

ところがその円皮鍼が思いっきりシャツの首周辺から出ていて、さらにはスポーツ専門チャンネル‘ESPN‘のTV放送で全米に放映され、ご丁寧にも解説者が画面上に印をつけて「これは何ですかね?」とやられてしまったのです。

お陰で、私は監督・GM・ヘッドトレーナーから「こういうことをする時は必ず報告するように」と厳しくお叱りの言葉を頂いてしまいましたよ・・・まあこれは私のミスですが・・
日本の感覚で円皮鍼くらいなら報告はいらないと勝手に思い込んでしまったのがいけないのです。

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鍼治療のとりこになったベテラン選手のウィルソン・アルバレス投手

それ以来、鍼治療を行う際には必ずヘッドトレーナー・ドクター・GM・監督の許可を得てからではないと施術してはならないという規則が出来上がりました!!!
ただ、これは日本的には厳しい条件のように思われますが、実際は訴訟社会の米国においては自分の身を守るためにもとても大事なポイントなので逆にありがたいことなのかもしれませんね。でも一部分にはまだまだ鍼治療というものが信用されてないということも含まれているとは思います。

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鍼治療の効果を広めてくれた、西武ライオンズでプレーしたことがあるジオバニー・カラーラ投手

それでも、メジャーリーグのトリートメント分野において日本の‘鍼治療‘というものが加わりその効果は実戦の中でも十分に有効であるということを証明する第一歩にはつながったと確信しています。ドジャースでは現在でも日本人トレーナーの必要性・鍼治療の必要性を感じて継続してくれていますからね。

さあ次は、皆さんがこの道をもっと切り開いて行く番ですよ!!! それではまた!!!

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腰痛を起こし、いやいやながら鍼治療を受けてくれたがその効果に意外と鍼好きに変わっていったエリック・ガンニェー投手

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トレーナーへの道 第3回(番外編)

2009年04月21日

皆さん、いかがお過ごしですか?
私は、今年からチームを離れた仕事を始めたばかりですが、当初の予定を裏切り?今までより忙しい毎日を送っている気がします…

本来なら今回はMLB体験記(鍼治療編)の予定でしたが、ごめんなさいちょっとテーマを外れて今年から私が始めた仕事に関するお話に無理矢理変更します!

現在、私の主な仕事はいわゆる‘マッサージ治療院’という枠組みに含まれる仕事をしています。
しかし、普通に存在する治療院では自分のキャリアを活かすことができませんから「トレーナー・深澤英之」として活動できる体制を作ろうと考えました。

そこで、今回立ち上げたのが『㈱ Route Vigor』というトレーナーズルームです!!

今まで一般の方たちにも開放するようなトレーナーズルームという形式の治療院なんて存在しなかったと思います。結局のところ私にとっての仕事場はトレーナーズルームしかないんですよね。『やっぱりスポーツが好きですから』

せっかく仕事するなら、自分が慣れ親しんだ環境で仕事したいんじゃないですか!だからそんな感じの治療院を作っちゃったんです!
ここでは、マッサージや鍼治療・物理療法などを含めさらには良いコンディションを維持していくために必要なストレッチングやエクササイズを行います。

色々な治療で身体をメンテナンスして良い状態が出来てこそ、エクササイズが有効になります。コンディショニングの基本的な考え方は足…つまりアライメントの調整からです。この調整ができれば全身のバランスが整い健康的な肉体や精神を維持することができるわけです。

スポーツの現場で行われているトリートメントやコンディショニングはとても重要なことであり、かつ健康を維持するのにとても有効な手段です。こんなに良いことをスポーツの現場だけに留めておくのは勿体無いですもんね!

こんなトリートメントやコンディショニングを一般の方々に開放することができれば、日本国民全員が健康で元気になれると思いますよ。元気の無くなっている日本に活気を取り戻すことができるのも、‘トレーナーズルーム’だと思いませんか?

それではまた次回をお楽しみに! See you soon!

※『Route Vigor』については、以下のサイトで詳しく紹介しています。どうぞ併せてご覧下さい。

http://www.route-vigor.com/index.html

http://ameblo.jp/route-vigor/

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トレーナーへの道 第2回

2009年04月21日

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・2004年のデビジョンシップを勝ち取ったあとのシャンパンファイト(日本流にいうと祝賀ビールかけ)で、石井投手とハイ・ポーズ!

Hello everyone!!
今日は第2回目としてメジャーリーグ体験記①‘AT編‘ですよ!!
米国のスポーツチームで働くトレーナーは、ATCのライセンスを取得しています。私は??
というと残念ながらATCは持っていませんが、日本体育協会で発行されるAT(アスレティックトレーナー)のライセンスです。他には鍼師・灸師・按摩、マッサージ、指圧師の免許も持っています。

だからと言って、怯む必要はありません!必要な資格を取得して、ちゃ~んと勉強して経験と実績があれば必ず認めてくれる国ですから!(あとは人間性が大事ですよ)

しかし、そうは言ってもここでも新人に対する‘洗礼‘はもちろん待っているんです。(私の場合39歳の新人でしたけど・・・)

先ずは、スプリングトレーニングというビッグイベントがあり、ここでは日本と違い2月中旬から3月末頃までの約1ヶ月半をフロリダ・ベロビーチという‘ド田舎‘で練習とゲームを行います

ここでの仕事始まりは朝7時から始まるトレーナーミーティングの前に全てのセットアップを行うため、起床は毎朝5時30分!トレーニングルームのオフィスに6時集合という非常に辛い毎日を送ります。

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・ドジャ-スのフロリダ・ベロビーチのトレーナールーム(正式名 Training room)、毎朝オフィスに6時集合という、非常に辛い毎日でした。

そして練習前のトリートメントやテープジョブなどがあり練習開始。練習中も5箇所ほどに分かれて行われるのでその状況を3台のゴルフカートに乗ったトレーナーがところ狭しと動き回ります。(新人はカートに乗れないので走りますよ)

午後4時頃全体の練習が終わると、新人に課された洗礼の仕事‘ドリンクタンクの洗いとドリンク作りにセットアップ‘これがまた20ガロンのタンク30個という、見ただけで嫌になるツワモノです。

でもこの仕事がちゃんとできないトレーナーは仕事もできないんですよ!

こんな辛い仕事もあるATですけど、こういう経験があるからゲームに勝った時の喜びがタマラナイものになるんですけどね!

他にもた~くさんお話したいことがあるんですけど、残念ながら今日はここまで!それでは次回をお楽しみに!  See you soon !!

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トレーナーへの道 第1回

2009年04月21日

皆さん初めまして、私は深澤英之と申します。この4月から特別講師としてお世話になることになりましたのでどうぞ宜しくお願い致します。

では、今回はその第一回目ということでまずは私の自己紹介から始めさせていただきます。と・・・その前にこれからは許される範囲で堅くならないような文章にさせていただくことをどうぞご理解下さい。

私のトレーナーとしての経歴は、1986年がスタートです。その当時はまだ専門学校に通いながらですが、自分の母校である城西大学の野球部と女子駅伝部のトレーナー兼トレーニング担当という形で始まりました。
その後1994年からは、ヤクルトスワローズの二軍トレーナー及びトレーニングコーチ、一軍トレーナー及びリハビリ担当として活動を続け2002年から昨年まではメジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースのアシスタントトレーナーとして常にスポーツの現場での活動を続けてきました。

湘南医療福祉専門学校様とは、ドジャース在籍時に当校のアメリカ研修でドジャースタジアムを訪れていただいたのがきっかけです。そのようなご縁と、これまでの私の活動を評価していただき特別講師として皆さんと接する機会をいただきました。
また私も今年からはスポーツの現場からは退き、地域社会への貢献と後進の育成をテーマに活動をさせていただくことになりましたのでその一環としてトレーナーを志す皆さんの力になれたらと考えています。

ということで、今後は私の体験してきた日本プロ野球・メジャーリーグでのトレーナー活動を中心にアスレティックトレーナーの役割や一歩踏み込んだ仕事内容などを含め、出来る限り楽しめて役に立つようなお話をさせていただきます。

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では、また次回をお楽しみに!!

深澤英之(ふかざわ・ひでゆき)

1962年東京生まれ。幼少期から高校まで神奈川県茅ヶ崎で育つ。94年、ヤクルト・スワローズにトレーナーとして入団。97年より一軍トレーナーとして活躍。2002年、石井一久投手とともに渡米。ドジャースのトレーナーインターンから、03年にはアシスタントトレーナーに昇格。05年オフに石井選手と共に帰国した。
鍼師、灸師、あんまマッサージ指圧師の免許と、日本体育協会公認のアスレティックトレーナーの資格も持ち、経験・情報とも日本では数少ないキャリアをもつトップトレーナー。当校では、AT科の非常勤講師として授業を受けもつほか、高校生、社会人の現役プレイヤーや指導者向けの「特別セミナー」も企画中です。

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Trainer’s eye第10回

2009年03月13日

早いもので、2009年がスタートしてはやくも2か月が過ぎてしまいました。昨年末から今年にかけて、嬉しいことですが忙しくなり過ぎてしまいこの原稿もなかなか先に進まない状況に追い込まれてしまいました。

本当に申し訳ありません!今まで制作途中であった原稿も今読み返すと、もうすでに時期外れであったりしたもので・・・もう一度作り直すところから進めさせていただきました。
湘南医療福祉専門学校の関係者の皆様には、大変ご迷惑をかけてしまい改めてお詫び申し上げる次第であります。

ということで、気持ちを切り替えていきましょう!(勝手に開き直っています・・・)

昨年、私は初めて日本のバスケットボールを見に行ってきました。「JBL」のリーグ戦ですが、やはり動きが速いスポーツなので所々に「実際に見ないとわからないこと」が存在していました。

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バスケットボールと言えば、動きがハードであり俊敏であるということが頭に浮かんできます。しかし、一つ一つのプレーにその意味や根拠が存在し無駄な動きを作らないということが実際のゲームで強く感じられたことです。

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ドリブルしながら、相手の動きを読みコート全体の動きを見て、自分がどう動き味方にどう動かさせるか?その連続が試合の流れを作りポイントをゲットしていくことに繋がっている。ターンをすること一つとっても、その動きが計算されたものとしてプレーしているということだと思います。

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そんな、考えながらプレーを連続させていく競技がバスケットボールなのでしょう。だからバスケはエンターテイメントとして、見ている人に興奮と歓喜を与えてくれるスポーツなんだと思います。他にも、大きい体の選手たちがゴール目指し体と体をぶつけ合ってのコンタクトプレーから、ダイナミックなジャンプを見せてくれる。野球ではありえないスピード感溢れるプレーの連続・・・

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見ていて本当に楽しかったです!ただ、トレーナー的に見てしまうと「今のプレーでは故障が起きそうだ!とか、この選手は腰が悪そうだ!」などという私のいつもの職業病も出てしまいますが・・・

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それにしても、スピーディーなターン・ステップの連続からジャンプ。ブロックをするためのカッティングやそれをかわすためのフットワーク・・・単純に足関節、膝関節、腰背部にかかる負担は相当量だと思います。またコンタクトプレーでよく見られるのが、大腿部打撲や手指の脱臼、つき指、骨折・・・

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本当にトレーナー泣かせの競技です!

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まあ、こんな状況を理解した時にバスケットボールプレーヤーに対するコンディショニングはどんなプログラムでアプローチなのか?ということが、理解できてくるのではないでしぃうか。私なりに、感じたこととしては「体幹の強さ」と「ボディバランス」ということを最大のテーマにしてプログラムとアプローチを行うべきだと思いました。

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もちろん、動きから判断して足関節や膝関節周囲の強化も必要ですが、これらの強化を行っていくためには、やはり「コアコンディショニング」とどんな状況でも自分のプレーを継続させるための「ボディバランス」が必要だと思います。

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急激な方向転換の連続と、加速されている中での変化を求められるプレーの数々。これらを自分の考え通りにプレーしていくためには、どんな状況でも対応できる身体バランス能力が重要になるわけで、トレーニングプログラムもバランストレーニングが最も大切になると考えられるからです。

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細かいプログラムは今後紹介していきたいと思いますが、とにかくバスケットボールのようなスポーツにはやはり「コアコンディショニング」が必要なんだなと、改めて感じさせられました。それではまた!

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Trainer’s eye第9回

2009年01月15日

皆様、遅ればせながら「新年明けまして、おめでとうございます」月日の経つのは早いもので、昨年の2月に東京マラソンのサポートを行ったと思ったら、もう今年の東京マラソンのミーティングが始まってしまいました。

最近歳をとったせいか?日々の進行具合がとても速く感じられます。いつまでも自分は若いと思っていてはいけないのかもしれません・・・

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さて、今回は久しぶりにスポーツを通じての身体の動きやケガ、故障についてのお話をしてみましょう。前置きとして「自分はいつまでも若い」と思いこんでいることに触れましたが、この思い込みのおかげ?で、先日「フットサル」なるものに挑戦してみました。

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この企画は、現在私が活動しているトレーナールームが主催となりいつも私たちのトレーナールームに足を運んでくれている方々に参加要請をしたところ、5チームの方々に参加していただくことができて実現した大会です。名付けて「第1回 Route Vigor Cup」として開催されました。

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目的のひとつとしては、日々我々のトレーナールームを活用してくださる方々との振興を深めることと、実際に色々なスポーツを自身で体験することによって、よりそのスポーツを知りトレーナー活動に役立てるということです。建前は格好良いですが、実際は「楽しみたい!」ということかもしれません・・・

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楽しむと言っても、実は私たちのチームはサッカー経験者が皆無に等しかったため、急遽「杉浦先生」に応援参加していただきました!「杉浦先生、お忙しい中弱小チームのお手伝いありがとうございました」

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このような状況で行われた「フットサル大会」ですが、予想以上にハードでした!チームとしての組織的な動きはできていませんが、皆それぞれに元スポーツマンの感覚を駆使してなんとなくサッカーらしい動きにはなっていたと思います。

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実体験した中で感じられたことは「人工芝のコートで動くために特に下肢にかかる負担が大きいということ」「常に攻撃と守備の展開が急変するので、ストップとダッシュの細かい動きが非常に多くボディバランスを整えることが要求されるということ」「ボールキープ時にはボールだけでなく相手の動き・味方の動きを視野に入れて急な判断が要求されるということ」大きく分けるとこのような3つのことを強く感じられました。

人工芝のような硬いコートで、急激なストップ&ダッシュが繰り返されますから、当然下肢にかかる負担が大きく「大腿四頭筋」「臀部筋群」「下腿三頭筋」「足関節周囲の筋腱群」などが常にストレスを感じ、この疲労度により「腰部痛」「膝関節障害」「足関節障害」あたりを常に気にかけておかなくてはなりません。

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野球でも細かい動きやステップワークは要求されますが、フットサルの比ではないでしょう。「フットサル」はこのようなクイック&アジリティ的な動きを常に要求されているということです。そしてさらにいわゆる瞬発的な動きを一定時間持続させていく持久力も必要になるということです。

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実際にプレーしてみることで、今までわからなかったことや見ているだけで理解していたことがあまりにも表面だけだったことに気付かされました。最近のサッカー関係の世界では「膝ACL損傷」が多発しているために「下肢の障害防止プログラム」をJISSが率先して普及活動に励んでいるようです。

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今回「フットサル」をプレーしてみて、この「下肢の障害防止プログラム」の重要性を痛感しているところです。我々トレーナーも「スポーツ」を心底楽しむために、全身的な障害防止・予防プログラムを実践、普及させていかなくてはならないと思います。

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皆さんも、実際に色々なスポーツを体感しながら「外傷・障害」の予防という部分を真剣に考えてみてください。そうすれば、選手の寿命が長くなるばかりでなくより長くスポーツを楽しむことができるはずです。

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Trainer’s eye第8回

2008年12月01日

だいぶ寒くなってきました。今年は、暑い日が続いていただけに最近の寒さが堪えるところです。今年の日本シリーズも終わり、野球界もこれからストーブリーグに突入です!

いや~しかし、今年の日本シリーズは面白かったですね!久しぶりに日本のプロ野球を見ていて「面白い」と感じることができたシリーズだった思います。ただこの不況の中、日本国民を活性化させるには巨人が優勝した方が良かったのかもしれませんが・・・でも個人的には石井一久選手が所属する埼玉西武ライオンズが優勝したことを嬉しく思います。

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さて、今回は番外編ということで・・・西武ライオンズの日本一を振り返ってみたいと思います。

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今回ライオンズが優勝した勝因は?と聞かれると非常に難しいところです。戦前のチーム力を比較しても、シーズン終盤の戦い方を見ても「ジャイアンツ有利」は間違いのないところでしょう。投手力、攻撃力に加え最大13ゲーム差以上をひっくり返してリーグ優勝を勝ち取った雰囲気まで考えたら、誰がどうみても「ジャイアンツの日本一」という結果は見えていたと思います。

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一方のライオンズは、シーズンを安定した投手力を武器に確実に着実に戦ってきましたが、シーズン終盤攻撃の要である3番4番をケガや故障で欠くような状況で、その穴を控え選手たちの奮起でなんとか優勝にたどり着いたという非常に苦しい立場に立たされていました。日本シリーズで勝つには「安定した投手力」を武器にするしか無かったと思います。

こんな状況の中で始まった日本シリーズですが、展開的にみるとやはり「ジャイアンツ有利」の雰囲気が漂う内容であったとは思います。しかし、皆さんの予想通りライオンズは「安定した投手力」を最大限に発揮し、ゲームメイクをしっかりと行いながら得点機を活かす戦い振りを見せてくれました。

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中でも、1番打者である「片岡選手」の足は、ジャイアンツの脅威になっていたように思います。先発投手が試合を作り、1・2番打者が好機を作りだし、中軸打者が形にとらわれることなく得点に結びつける打撃を見せる・・・ライオンズにとって最高の形が出来上がったわけです。

ジャイアンツは、下馬評通りの展開に持ち込みたいところでしたが(雰囲気は出来ていたのですが・・・)ジャイアンツらしいゲームメイクができなかったように思われます。お互いに一歩も譲らない一進一退の展開にはなっていましたが、先発投手が安定しなかったために中継ぎ陣に負担をかけ過ぎてしまったのでしょう。

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メークレジェンドを作り上げた時のような「攻撃力」を最大限に活かすことが出来なかったのです。これがある意味短期決戦の怖さでもあるのですが・・・ジャイアンツが普通通りに戦っていればおそらく結果は違ったものになったと思います。

何故、普通に出来なかったのか?それは先にも述べたように、ライオンズの先発投手がその役割をきっちりとこなし、攻撃陣が自分たちの持ち場をしっかりと認識して戦ったからに違いありません。そんな状況に追い込んだのは、多分「片岡選手」の足だと私は思います。せっかくなので「野球選手における足」ということに少し触れてみます。

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足の速い選手はたくさんいます。しかし、ゲームの展開を考えその状況に合った「走り」を見せられる選手は少ないのが現実です。走らずとも「走る」ということを相手に意識させて相手の作戦を変更させられるということが良い選手の条件です。また相手が警戒している中で、いとも簡単に走ることができるのも良い選手の条件です。

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片岡選手はその両方を自在に簡単にできる数少ない好選手の一人です。走るタイミング、スタートのタイミング、思い切りの良さ、センス・・・こんな選手がいることでチーム力は大きく変わります。こういう選手がいるライオンズはこれからも楽しみなチームになりそうです。ただ申し訳ありません!私はジャイアンツファンでもライオンズファンでもありません・・・私のチームはドジャースしかありませんので!

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今回はほとんどトレーナー的な話ではありませんでしたが、次回からは頑張ります!ということでまた今度!

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Trainer’s eye第7回

2008年10月31日

2008年の野球シーズンも終わりに近づいています。毎回ですが、私にとっては寂しい思いが募るばかりです・・・

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そんな中、日米ともに現在プレーオフ真っ只中ですね。残念ながら、ロサンゼルス・ドジャースはデビジョンシリーズを制覇したものの、リーグチャンピオンシップでフィラデルフィア・フィリーズに完敗してしまい今シーズンを終了してしまいました。

この原稿がアップされる頃には「ワールドシリーズ」が行われていると思います。もしかしたらもう決着がついているかもしれません。

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日本のプロ野球でも、現在クライマックスシリーズが行われています。まあ正直に言って、日本のプレーオフはもうひとつその意味合いがよく理解できませんが、ただ野球好きな人にとっては単純にペナントレースが終わり日本シリーズに進むより、他の形ででも野球の試合が続いていることが嬉しいのかもしれませんね。

さて今回は「動きや故障」というテーマではなく、ポストシーズンに絡めて精神的な部分として「トレーナーの目指すべきこと」ということについてのお話をしたいと思います。

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ポストシーズンは、4月頃から始まるペナントレースの結果(日本では年間144試合、米国では年間162試合)によって、各地区・リーグなどを制覇してきたチームに与えられる日本一・世界一を争うための権利を得るためのシーズンです。

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地区やリーグを制覇することだけでも大変価値のあることですが、チームにとってそれ以上に名誉なことである「今年のNo 1」を手にしたいと思っているはずです。これは選手や監督・コーチだけでなく球団のスタッフにとっても同じ想いが存在しています。

我々トレーナーも、日々選手の体調管理にやきもきしながら最高のパフォーマンスを演出できるようにサポートしているわけですから、実際にプレーしなくてもやはりそこには「勝ちたい!」という強い想いが存在しているわけです。

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仕事としては、選手との間に一線を引き円滑に活動できるように振る舞いますが、その思いは選手と同様に「いつも熱い」想いをたぎらせています。我々トレーナーが自分の仕事に満足してはいけませんが、選手が活躍し良いプレーをファンの前で見せてくれて、さらに試合に勝つことができたと時が一番報われる時だと思います。
私自身、ヤクルト在籍時には運良く3度のリーグ優勝と2度の日本一を経験させていただきました。またドジャース在籍時にも1度の地区優勝を経験させていただきました。この経験は何物にも代えられない大きな財産として私の中に残っています。

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この優勝を経験するまでの間、本当に苦しいこと辛いこと(もちろん楽しいこともたくさんあります)を経験してきました。しかし、優勝した瞬間はこれが全て吹き飛んでしまい「最高の喜び」しか感じられないのです。

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そんな全てを吹き飛ばす「最高の喜び」とは、一体何なのか?これは言葉には表せません。しかし、そのような経験をした時に「何か?」を感じるはずです。トレーナーの仕事は基本的に選手たちの裏側で存在するものです。でも世間でよく言われている「裏方」ではありません。

日本の伝統的な考え方として「裏方」という言葉が使われますが、私はどんな場面でも主役の裏側でサポートにあたる人を「裏方」という言葉で表現して欲しくありません。なぜなら、先ほどに述べたように「選手たち・主役たち」と同じ気持ちで支えているからです。

話は横道にそれてしまいましたが、これからトレーナーを目指す皆さんにはたとえどんな競技・種目であってもトレーナーとしての誇りを持って全力でトレーナー業にあたってもらいたいと思います。仕事や立場は違っても目指すものはチームとして皆と同じものですからね!

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そしていつの日か「何か?」を掴んで下さい!私もそろそろもう一度「何か?」を掴みたいと思っています。

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Trainer’s eye第6回

2008年09月16日

9月に入ったというのにまだまだ湿度の高い暑さが続いています。それでも少しずつ秋の陽気になってきていることは感じられますね。暑いのは辛いけど、夏の暑さが大好きな私としては「甲子園大会」が終わると夏の終わりを告げられたようで、とても寂しい気持ちにさせられてしまいます。

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そんな寂しさを吹き飛ばすように「北京オリンピック」が開催されたものの、野球という競技がメダルを獲得できず、さらに寂しい終わりを告げられてしまい私の気持ちもどん底です・・・

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そんなわけで、今回は私の勝手な見解による勝手な「北京オリンピック・野球競技」の総評をしてみたいと思います。あくまでも、私の勝手な話ですからあまり真剣に考えないで下いね!(一応話の中にはトレーナー的な考えを入れたいと思っていますが、熱くなり過ぎて横道にそれたらごめんなさい・・・)

今回の大会で改めて感じたことは「短期決戦の難しさ」ということです。私はトレーナーですから直接的にゲームには係れませんが、私自身ヤクルト時代に経験した日本シリーズやドジャース時代に経験したプレーオフでも、この短期決戦の難しさをトレーナー的に感じてきました。

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もちろん我々の仕事としては「選手の体調面の管理」ということで如何に短期決戦に備えるか?ということが最大のテーマになります。そして、戦術面ではコーチングスタッフ以下選手・スコアラーなどの様々なスタッフが対応に追われるわけです。これらの仕事がお互いに協調し合い機能して初めて勝利へと導かれるということになります。

今回の北京では、この部分がうまくかみ合わなかったということが敗因のひとつに挙げられるのではないでしょうか。戦術面には口を出さないのがトレーナーですから、星野監督の采配うんぬんには触れません。ただあえて言うなら、星野監督は義理人情に厚い人だったことが敗戦に大きく関係しているということです。

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レベルは違いますが、私がまだ大学の現役プレーヤーの時に「1部2部入れ替え戦」に出場した(私達は2部の優勝校として1部6位のチームと対戦)ことがあります。この時私はリードオフマンとしてチームを引っ張る立場にいましたが、実際にこの試合に勝てた要因としては、普段あまり活躍していない(失礼)選手が2試合続けて大活躍をしてくれたおかげです。

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つまり「ラッキーボーイ」の存在が短期決戦において勝利を手にする切り札となるわけです。ヤクルトでの日本一でもこのラッキーボーイが存在しました。もちろんシーズン中から活躍している選手がここでも活躍する可能性もあるのですが、大抵の場合シーズンとシリーズでは違う選手が活躍することが多く見られます。こまかく説明すると長くなってしまうので控えますが、ドジャースがプレーオフで勝てなかった敗因も「ラッキーボーイ」を作れなかったことにありました。

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理論的な話ではないので理解に苦しむかもしれませんが、実際の勝負の場においては「理論」では考えられない状況が生まれるということです。ただその背景には「根拠」となることもあるのですが・・・

そんな理論では片付けられない状況に追い込まれてしまったのが、先日の北京オリンピック野球競技の結末だと私は確信しています。その他の要因としては「モチベーション」の違いも大いに関わりがあるでしょう。そんな厳しい環境におかれた日本代表チームが他国より優位に立つということは、本当に難しいことです。トレーナーたちも、色々な努力をされたと思います。しかし、今回は残念ながらその努力も報われなかったということになってしまいました。

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最後に私の勝手な考えによる提言をひとつ・・・オリンピックでの野球競技が復活する可能性は薄いかもしれませんが、もし開催されるならばやっぱり「オリンピック日本代表はアマチュア野球に携わる人たちで構成されるべき」だと強く訴えたいです。その方が、野球界の底辺拡大にも繋がり他国が持つモチベーションにも十分対抗できるはずですから。

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「プロはWBCで、アマチュアはオリンピックで」これが、今後日本野球が発展していくために必要な構図だと思います。今回はトレーナー目線というより「ただの野球好き」のおっさんが勝手に思ったことを書いただけになってしまいましたが、どうしても書いておきたかったのでお許し下さい。それではまた!

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Trainer’s eye第5回

2008年08月21日

2008年、北京オリンピックも開幕し日本選手団の奮闘ぶりが目立ちます。期待をかけられながら、思うように結果を残せなかった選手も期待以上の頑張りで好成績を収められた選手も、みんな本当に頑張っていると思います。

4年に一度の開催というビッグイベントに合わせて、調整を行って行く難しさを改めて感じさせられます。目標は「オリンピック」としていても、それ以前に数多くの試合が行われていたり、最大目標を逆算してスケジューリングしたりしながら、トレーニング・ゲームに参加していても常に上手く事が運ぶわけではありません。

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まあ、そういう部分も含めて「オリンピック」なのだと思います。だからこそ、ここで結果を残すことに価値があったり意味があったりするのかも知れません。

さて、今回は北島選手の世界新記録と100m平泳ぎ2連覇に敬意を表し「水泳」という競技に注目してみましょう!私自身は、野球を専門としていますが「水泳」という競技自体が野球に通ずるところが多々あるので、結構意識してみている部分もあります。

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水泳に多い故障としては、肩・肘関節の障害、腰痛、膝関節の障害が主なところだと思います。(種目によってその発生部位は変わると思いますが、一般的に見てということです)これには、技術的な要素と環境的な要素が考えられます。環境的な部分としては、単純に考えて水の抵抗を受けるということです。技術的な部分としては、水の抵抗を受ける環境的ものに対応する技術を会得しているか?ということや、疲労の蓄積などによるフォームの悪化が挙げられます。

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上肢を使って水をかく動作には、肩関節の回転運動に対しての肘関節の角度や着水時の前腕の角度などによって肩関節・肘関節にかかるストレスが大きく変化します。その使い方でスピードにも影響があるはずですが、身体に対しての影響も持ち合わせています。野球で言えば、悪い投げ方を続けていくうちに、肩・肘関節に過剰なストレスが加わり肘の内側側副靭帯や肩関節の肩板損傷・上腕二頭筋腱長頭などを傷めるのとほぼ同じです。

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また、上肢の回転運動に伴い体幹を軸にして捻転と下肢のキック動作を行うことで腰背部に相当な負担がかかります。さらに下肢のキック動作では膝関節に相当な負担をかけていることになります。「水の中の競技」ということで、身体にかかる負担は少なく思われがちですが、実際には陸上で行われているスポーツとさほど変わらないということを頭に入れておかなくてはならないでしょう。

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以前、北島選手が肘痛や膝痛・腰痛といった障害に悩まされていたことを考えると、このような環境的プラス技術的な部分でのストレスがかなりのものであったことがうかがえます。トップアスリートであればあるほどこのような障害がつきまとうということを頭に入れて我々トレーナーは活動しなくてはならないのです。

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Trainer’s eye 第4回

2008年07月29日

北京オリンピックまであと僅かと迫ってきました!4年に一度しかないチャンスを必至に掴み取ろうとするアスリート達のパフォーマンスは、とても緊迫していて迫力がありますよね!

野球という競技は、今年でオリンピックから外されてしまいます。何故、野球がオリンピック種目から外されなければならないのか、未だ納得できませんがそう決められた以上「日本代表」にはなんとか優勝して有終の美を飾ってもらいたいものです。

さて、今回はオリンピックまであと僅かということで「走る」をテーマにお話させていただこうかと思います。たまたま私が応援しているアスリートの中にマラソン競技のメダリストである「エリック・ワイナイナ」選手がいます。

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ドジャースの選手ではありません、ワイナイナ選手です!

ワイナイナ選手は、ケニアの代表選手としてアトランタとシドニーの2大会で銀メダル・銅メダルを獲得しているスーパーアスリートです。残念ながら、その後のアテネ大会では入賞できず、今年の北京では代表選手から漏れてしまいましたが、3大会連続出場はアスリートとして素晴らしい実績だと思います。

そんなワイナイナ選手に触発されたわけではないのですが、昨年から私の仕事場のスタッフたちと一緒にランニングを始めるようになってしまいました。場所は皇居を周回するコース(1周約5km)ですが、久しぶりに「走る」ということに楽しさを感じることができるようになった気がします。

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もちろんワイナイナ選手と一緒に走ると言っても、彼のペースで走れるわけがありません。そんなこと考えたら失礼にあたります!でも我々が走っているところにわざわざ戻ってきてくれて励ましてくれたり、アドバイスしてくれたりすることで「よし!頑張らなきゃ!」と思えるようになってしまうのです。

そう言えば、昨年は湘南のAT科の皆さんも4~5名ほど参加してくれました。ランニングの持つ本来の楽しさを教えてもらえる良い機会かもしれませんね。

ちょっと長々と感想文になってしまったので、最後にトレーナー的な目線でランニングに関するお話をして締めくくりましょう。

「走る」競技にはほぼ共通して言えることかも知れませんが、走ることでダメージを受ける部位はというと「足底・足関節・膝関節・股関節・腰背部」が主なところです。また、マラソンランナー特有の筋肉の質は持久的な筋肉の割合が多いため、比較的硬さのある筋肉を持っているということが言えます。

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つまり、長い距離を走るためにはそれに耐えうるだけの筋肉が必要であるということです。しかし、その分ダメージが持続しているわけですから、そこから発生し易いケガというものが足周りに出てくるということになります。

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実際に、我々が2008年の東京マラソンでトレーナーサポート(大塚製薬様ご協力にて)を行った際にほとんどのランナーが完走後、膝周囲の筋疲労や膝の障害を訴えてきました。そういう状況から考えると、膝周囲の膝関節を構成する筋群の強化や股関節周囲の強化ということがランナーのために重要なポイントになりそうです。

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また、ランナーの多くに起こることである種の「ランナーズハイ」という部分を真剣に考え指導していかなくてはならないと思います。ランナーたちは、「走る」ということにとても貪欲な想いを持っています。また走らないと不安になるという精神的プレッシャーも持ち合わせています。

最初に話したように、ランナーは持久的な筋肉を備えているため、長い時間走り続けることができます。またダメージを受けているとは言え、回復力にも優れた能力も備えています。このような状態であるがために、常に走り続け筋疲労を起こしている状態でもトレーニングしてしまうことが多々見られます。

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レースが近づいてくると、モチベーションも高まり少しでもタイムを良くしたいという思いから、オーバーワークに陥ってしまいがちです。体調不良が続きタイムが上がってこないことを「練習不足」と捉えるランナーがとても多いのです。何らかのレース前に私が診てきたランナーのほとんどが、こういう状態に陥っていました。

そういうランナーに対して、全身的なケアとチェックを行い下肢のアライメントを整え、練習スケジュールをほんの少し変化させるだけで、状態が上向いて行くことが実証されています。トレーナーとして、ランナーを応援して行くためには肉体的なサポートだけでなくメンタル的なサポートも必要だということを認識してもらえたらと思います。

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もし、皆さんの周りにそのようなランナーがいたら是非、肉体的・精神的なサポートをしてあげて下さい。そうすれば、もっとそのランナーの能力を引き出してあげることができるかもしれません。

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Trainer’s eye 第3回

2008年07月01日

前回までのお話は、私の専門分野である「野球」を題材にして解説させていただきました。今回も「野球」となるとさすがに「またか・・・」という感じになってしまいますので、ちょっとだけ違うスポーツにスポットをあててみましょう!

とは言っても、基本的に自分の趣味で強引にお話させていただいていますので・・・今回は皆さんとは馴染みの薄いであろう「ゴルフ」をテーマにさせていただきます。

「ゴルフ」と聞くと、おじさん達のお遊び的スポーツというイメージを持たれると思いますが、意外とそうでもなかったりするものです。(でもそういうイメージの方が合っているかもしれません)
最近では、男子プロゴルファーに彗星の如く現れた「石川 遼」選手のように10代でもゴルフというスポーツをプレーする環境は出来上がっているようです。

さて、ゴルフというと10数本のクラブをその環境や状況によって使い分け、18ホールの決められた回数をどれだけ少なく上がれるか?という単純(単純と言ったら怒られるかもしれません)なスポーツです。単純だからこそ難しいのですが・・・

ゴルフは、その状況・環境によって使うクラブが変わります。使うクラブが変われば当然その打ち方も変わってくるわけです(根本的な打ち方は変わりません)長い距離を飛ばすためには、そのクラブも長いクラブになり打ち方もできる範囲でのフルスイングになるわけです。

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フルスイングするためには、体幹が安定しなくてはなりません。下肢の体重移動・膝の使い方・腰のまわし方・腕の使い方と上肢への連動です。これはある種野球のバッティング理論に似通っているところがありますが、実際にはどちらかというと野球の投球動作の方が近いと言われています。一番近い動作としては、テニスのバックハンドの打ち方かもしれません。

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「打つ」というイメージが「野球のバッティング」というものに近づいてしまうのでしょう。しかし、ゴルフのショットは「打つ」のではなく「投げる」と解釈した方が理解しやすいと思います。アドレス(ゴルフの打つための姿勢)に入り、右足から臀部に体重を移動しパワーを蓄えて(あくまでも右打ちを対象にしています)いる間に両腕を右肩方向にあげてクラブのヘッドを後頭部の方まで捩ります。

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この状態は投手が軸足に体重を乗せてテークバックした状態そのものです。ここからダウンスイングに入り、右側に蓄積されたパワーを体幹を軸にして膝で調整しながらクラブを振りおろしインパクトへと向かいます。

インパクトした後はそのパワーを前方向にぶつけるためにフォロースル―に入ります。これがおおまかですが、ティーショットでフルスイングする時のメカニズムです。このような動きの中で、考えられる故障・障害は「膝・腰・脊中・頸・手首」といったところでしょう。

実際にゴルファーに多い症状としては、腰痛・頚部痛・背筋痛・膝痛が大半を占めています。また、ゴルフという特性から見ても一方向への動きが主となるために、左右のバランスが崩れていることが非常に多く見受けられます。

このようなことから考え、トレーナーとしてゴルファーにアプローチする際に注意することは全体の筋バランスを整え、ゆがみが発生して故障の原因となっている部分を治療するとともに、体幹を強く保てるようにコンディショニングすることです。 また、筋力の弱い一般アマチュアゴルファーに多い障害としては「ゴルフ肘(テニス肘)」があり肘関節の外側上果に炎症症状が現れます。トータル的なコンディショニングを行うことが前提とはなりますが、部分的にも基礎トレーニングは必要となりそうです。

ゴルファーのコンディショニングとして重要なポイントは「安定した体幹」を作ることと、安定したアドレスを持続させるために「肩甲骨の動き」を作ることが主なところです。18ホール約7kmを歩いてプレーして行く間に体幹のブレと肩甲骨の動きが固まり易くなってしまいます。

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このようなことを防ぐために、日常から腹筋群・内転筋群の強化と肩甲骨の可動域確保がとても大切になってきます。また、ゴルフはメンタル的な要素がとても強いスポーツですから心理学的なアドバイス、特にポジティブな考え方や切り替えをスムーズにできるように指導していくのもトレーナーの大事な役目です。

他にも色々なポイントはありますが、トレーナーとして本来コンディショニングの目的となっている、トレーニング・ケア・栄養・メンタル・回復の全てを発揮できるのは、ゴルファー相手なのかもしれません。

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Trainer’s eye 第2回

2008年05月15日

新入生の皆さんが入学してからもう1ヶ月が過ぎてしまいました。本当に早いですよね!そうなんです、時間はどんどん過ぎて行ってしまうものです。ですから、皆さんも1日1日を大切にして行きましょう!

前回のお話では、野球というスポーツの中で特に「投手のピッチングフォーム」から考えられる状態・故障・ケアという点についてお話しました。今回はやはり「投手」とくれば「野手」ということで(結局はただの野球好きということです)、打者のバッティングフォームから考えられることのお話をしてみようと思います。

打者とは、投手が投げてくるボール(時速130km~160km)を約900g~1kgのバットを使って打ち返す人のことです。

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この打者の特性を考えた場合、主にどこの筋肉の働きが強く、どのようなケガが多くみられるのか?ということを意識してチェックして行きます。大きな範囲で見た場合、下肢のパワーを腰部・上半身・上肢という順番に連動させていくことでボールを捉え、打ち返します。

下肢では主に膝関節周囲やハムストリングにかかるストレスが強くなります。これは、体重の移動やボールを捉えるためのタイミングの取り方などを、膝関節で調節するからです。そしてハムストリングのパワーでボールを飛ばす力に変えていきます。

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次に、下肢から伝わってきたパワーを腰部・臀部で「タメ」を作りながら回転とパワーを作りだしていきます。腰部という部分では、腹筋群(腹斜筋などを含む)の捻りとパワーが重要になり、ハムストリングのパワーを引き出すのが臀部の役目になるわけです。

そして身体の軸を支点として、上半身の捻りから上肢にパワーを伝達していき、そのパワーをコントロールしながらボールを捉えます。またボールを捉える頃から背筋群とそれまで溜めていた臀部・ハムストリングのパワーを上肢(肘関節の伸展と手関節の回旋など)に連動させて捉えたボールを運びます。

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大雑把ですが、これが打つことのメカニズムになります。(野球の技術的な部分では、使い方・表現の違いがあると思いますのでご理解下さい)

こう考えると、ケガ・故障が起きやすい部分は「腰部」「下肢」といったところでしょう。また、ボールの捉え方やバットの使い方によっては肘関節や手関節を傷めることもあります。他にもアクシデント的なことを考えると「死球」「自打球」といった打撲傷などが挙げられますが、今回は動きの中で起きることを考えたいので省かせていただきます。

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つまり、トレーナーの目線からは練習中・試合中ともに注意が必要になってくることは、打者の膝の動き(使い方)腰の回転、背筋の使い方、ハムストリングスの使われ方ということになってきます。

これらのことを踏まえて考えてみると、選手のコンディションによって差はありますが、比較的バッティング中に起きやすいケガは「ハムストリングの損傷」や「腰痛」といったところが主なところでしょう。だからこそ、トレーナーはこのようなケガを未然に防ぐために下肢・腰背部のストレッチングやマッサージなどを入念に行うわけです。

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他にも色々とやらなくてはならないことが沢山ありますが、先ずは選手がケガをしないようにするために最低限施しておかなくてはならないことをしっかりとできるようにしておきましょう。

これからもどんなスポーツにおいても、選手の動きに注目してトレーナー的な眼から見てその選手のコンディションを予想したり、ケガを見抜いたりするトレーニングを行ってみて下さい。そうすると、テレビ観戦でもまた違った楽しみが味わえると思います。

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Trainer’s eye 第1回

2008年04月18日

新入生の皆さん「ご入学おめでとうございます!」もうそんな季節なんですね。私も日本に戻ってから3回目の春を迎えました。最近は年々強力になる「花粉」と戦いながら毎日を奮闘しています。

さてそんなわけで、2年前に始めさせていただいた「トレーナーへの道」そして昨年の「トレーナーの現場から」に引き続き「今年は何にしようかな?」と考えた挙句、結局ベタなネーミングの「Trainer’s eye」に決定させていただきました。別に誰が決めたわけではなく自分で勝手に決めただけなんですけど・・・

ということで、今年度から始まる「Trainer’s eye」をよろしくお願い致します!そしてその内容としては、色々なスポーツをトレーナーの眼から見てどんな見方ができるのか?またそこからどんな考え方が生まれて行くのか?ということをお話できればと思っています。

さあそれでは、記念すべき?第1回はやっぱり「野球」になってしまいますが、野球の投手の動き(ピッチングフォーム、練習や試合の動きなど含む全て)をトレーナーの眼から見るとどんなことが見えるのか?ということでスタートさせていただきます。

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先ずこれは、今年のキャンプ見学時に撮った写真ですが、キャンプ前半で肉体的に疲労が出始めた頃です。その為、失礼ながら石井投手のブルペンでの状態も悪く、その影響が投球フォームにも映し出されていました。

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投球開始時、右足を上げ軸足(左)に体重を移していわゆる「タメ」をつくる体勢から徐々に踏み出す足に体重を乗せて行くところです。この時点ではまだ左側に体重を乗せていなくてはならないわけです。そして着地した右足に体重を移しながら身体を捻りその力を体幹から左腕に伝達させてボールをリリースします。

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この時、本来ならばボールを持った左腕の肘の位置が肩より上になくてはなりません。しかし、この写真で見ると足を上げ始めた時点から体重の移動だけでなく右肩を上げ左肩を下げることで体重移動を軸足側に移してしまっていました。そのために踏み出し足が着地して捻りを加える時点で上半身のバランスが取れずに左肘が下がる結果となってしまったのです。

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石井選手は身体全体の力が強いので、この状態からでも最終的に肘を上げてきてボールをリリースすることができます。しかし、これは無理矢理体勢を整えているフォームであり理想形とは言えません。結果、下半身のバランスが崩れ内側よりも外側に力が入ってしまい、そこから上半身を立て直して上肢の使い方で帳尻を合わせてしまうのです。 このような状態から見えてくることは、下肢で言うと腸脛靭帯付近に強いストレスが加わり、膝と股関節にダメージをきたしやすくなり、腰痛を起こし易くなります。また上半身の帳尻合わせにより、背筋群のストレスと肘が下がるところから引っ張る動作によって肘関節に強度なテンションがかかり、肩関節では上腕二頭筋腱長頭腱付近に障害を受け易くなってしまうことが予想されます。

現実にこの時期、下肢外側の緊張が強く現れ骨盤の開きと前傾が起こり、腰痛症状がありましたし、左肩の軽度な前方突出と左肘内側靭帯付近の緊張が強く現れていました。このような状況を選手本人と話合いながら、治療やコンディション調整を進めて行くことでその症状は緩和され正しい身体の動きにつながるようになります。

ここからの写真では、まだ万全とは言えませんが状態が悪かった時から比べ、体重移動の際の足の使い方や体幹の使い方が安定するようになり、肘や肩の位置が良い状態に近くなってきています。このような、コンディションを続けて行けば、故障のリスクが低くなる上にパフォーマンスも向上するようになるわけです。

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ざっと説明してきましたが、トレーナーが選手の練習やプレーを見るということには多くの意味が含まれているということが理解できたのではないでしょうか?ただ単に選手の話を聞き予想だけでアプローチしていては、選手も良い結果を残すことはできないのです。そう考えるとトレーナーの仕事は、色々なことに関わりを持てて楽しいと思いませんか?

でもここでひとつだけ約束して下さい!選手のためにトレーナーができることは何でも行いますが、選手が出した良い結果は選手自身のものです。決してトレーナーが作り出したものではありません!(サポートはしていますが)ですから「俺が面倒を見たからこの選手は活躍した!」という考えは持たないで下さい。トレーナーの仕事を評価してくれるのは、トレーナー自身ではなく選手やそれを見ていた周りの人たちがしてくれることですからね!

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広報室
湘南医療福祉専門学校