湘南医療福祉専門学校

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深澤先生のブログ「東洋医学とスポーツ#20」

季節も移り変わり、秋から冬への準備が始まろうとしています。
自分ではまだまだ若いつもりでいるのに50歳過ぎた頃からなんとなく回復力が遅くなってきたように思います。

もともと扁桃腺が腫れやすいので常に気を配っているのですが、突然腫れてしまうことを防ぐ術がないのか?
年に2回程度高熱を発してしまいます・・・これから冬を迎え乾燥する季節はさらに要注意です。

さて、本題に入りましょう。

2014年の野球界は、良いも悪いも多くの出来事がありました。私の記憶に残っている出来事は、どうしても悪いことの方が多いかもしれません。
一つ目は巨人対阪神の試合で起きてしまった「選手同士の激突による外傷」で、特に重症であった阪神の西岡選手は、正直に報道や映像だけを見たときには「復帰不可能かも?」と思ってしまったほどです。 

後頭部からグランドにたたきつけられ、脳震盪を起こしていたとは言え選手生命どころか人命も危ういのでは?と思ってしまいました。
しかし、タイガースの優秀なトレーナーの適切な処置により回復も早く予後も非常に良好であると思われます。

東洋医学を学ぶ皆さんにとってアクシデントに対する処置は直接的に関係無いかも知れませんが、もし道行く人が同じようなアクシデントに見舞われる現場に出くわしてしまったならば、しっかり対応できるように応急処置を学び身に付けておく必要は医療従事者として当たり前のことだと思います。

タイガースのトレーナーは救護班が来るまで、とにかく頚椎損傷を第一に考え頭部の固定に徹したそうです。「絶対に動かさない」という強い意志と的確な判断によって。この処置が功を奏し西岡選手は無事復帰することが可能になったのです。

目の前で人が倒れ(もちろん状況を目の当たりにして確認できているということです)意識レベルが低下している状態で、すぐにどこに問題がありどうすべきか?を判断し実行することは簡単ではありません。
れでもこういう状況に備えておくことが、我々東洋医学を学ぶ者にとっても絶対条件なのです。

二つ目は、ヤンキースの田中選手に起きてしまった「右肘内側側副靭帯部分断裂」です。
今シーズンからメジャーに活躍の場を移し、予想以上にポテンシャルの高さを見せつけてくれた田中選手ですが、オールスター前に故障が発覚・・・故障者リストに入りオールスターを辞退したばかりでなく、後半戦のほとんどを棒に振ってしまいました。
治療やリハビリを行いシーズン終了間際に復帰することはできていましたが・・・

ただ、私個人の意見として「この復帰は手放しでは喜べない」と思っています。
靭帯の損傷があり3カ月近く試合を休み、治療とリハビリを行ったと言っても「損傷した靭帯の回復は無い」と考えているからです。

プロの野球選手たちは、身体も筋肉も鍛えており傷めた部位があっても一定期間休めば、ある程度プレーすることは可能なくらい回復はします。
しかし、今回のケースのように右肘の靭帯損傷が起きてしまった背景や要因・原因を洗い出し、障害を起こしてしまった部位の治療を入念に行い、確実に復帰できる根拠のある対策・対処をとっていかないと「来シーズン以降また同じ故障が起こる」と私は考えています。

田中選手は球界の宝です。私も応援したいしこれからも活躍して欲しいと願っています。
だからこそ、今回の対応・処置にはどうしても納得ができないのです。「手術することが絶対とは言いません」しかし、本当に今回の方法で来年以降故障なくプレーできるのか?疑問ばかりが残ってしまいます。

メジャーの先発投手は年間33~35試合投げなくてはなりません。しかも日本人にとって慣れない中4日のローテーションを崩さず投げるのがスターターの役目なのです。環境的な要素、状況的な要素等全ての不安を払しょくできる根拠のある対応・対策が必要です。
チーム内では、田中選手の完全復活に向けて何らかの対策は立てているとは思いますが、私個人の感想としては不安ばかりが過ってしまいます。 

こういった対応・対処の方法として、日本では「鍼灸治療」が多く使われます。しかし、メジャーでは正直なところまだまだ「鍼灸治療」に対する信用度は低いのです。
私は幸いにもドジャースのメディカルスタッフを含めチーム関係者が協力的でいてくれたので「鍼灸治療」を前面に押し出すことができましたが、他のチームではおそらく東洋医学の価値を考えてくれるところは少ないのではないでしょうか。 

今回は、東洋医学的な内容よりも個人的な野球のトピックになってしまいましたが、プロスポーツの世界には東洋医学が必要不可欠であると感じています。
私の時代は終わりですが、これからは皆さんが切り開いて行く番です。もっともっと実績を作って皆で東洋医学を盛り上げていきましょう!
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