湘南医療福祉専門学校

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深澤先生ブログ「あしたのために#5」を更新しました

深澤先生ブログ「あしたのために#5」を更新しました

前回までのお話をおさらいすると「スポーツマッサージ」による施術において、その基礎となる「軽擦・押圧・揉捏」を徹底して行うことで施術の効果を最大限に発揮させることができるということになります。但し、これらの手技はあくまでも「自己回復能力」を発揮させるために必要かつ重要な要素であるということを忘れてはいけません。

そして、基本となる「軽擦・押圧・揉捏」の順番や方向ということも大切な要素であり、そこから派生する「応用テクニック」を駆使することで、さらにその効果を引き出しやすくなるということも理解して施術にあたってもらいたいと考えます。

ボクシングにおける基本の「ジャブ」で試合を支配し「ストレートやフック」を織り交ぜ、またその順番であるコンビネーションを有効に使うことで勝利への道が切り開かれます。
スポーツマッサージでも、基本にある軽擦で施術を支配し押圧や揉捏を織り交ぜコンビネーションを確立することで体の変化へと導いてくれるわけですから、本当にボクシングの試合と同じように考えて展開していくことが必要だということです。
皆さんがこれから臨もうとしているマッサージというテクニックでの施術で結果を出したいと考えるのであれば、これらのテクニックを正確に的確に臨機応変に対応できる思考と技術を身に付けておかなくてはなりません。

マッサージでもスポーツマッサージでも、ただ揉んでいれば良いということではありません。体の状態を知り適切に対応する技術を備えていなければ、何の効果も出せません。マッサージだけではありませんが施術での技術というのは非常に奥深いものなのです。


だからこそ考え施術を行った時に体の変化を感じることができると、とても嬉しく思うのです。そして考え実行したことは施術を受けてくれた人にも伝わり、信頼関係が築かれます。人は人に一生懸命何かしてもらうと、その想いを感じ取り「ありがとう」という感謝の気持ちが生まれます。


我々術者も患者さんから「ありがとう」の言葉をもらえた時は、最高の報酬を得た気持ちになります。もちろんプロとして施術しているのですから報酬は正当な対価として頂くことが当たり前です。それでも「ありがとう」の言葉は対価以上の報酬として感じることができるのです。


ちょっと話はズレますが、私がロサンゼルス・ドジャースのアシスタントトレーナーとして従事していた時に、毎年2月のスプリングトレーニングから始まり10月のシーズン終了、もしくはプレーオフが終了するまで毎日選手たちのために必死に大汗をかきながら何人もの選手たちの施術を行ってきました。

コンディションが優れない選手、ケガや故障を起こしてしまった選手、またコンディションは良いのに試合で結果を出せない選手、活躍できている選手等たくさんの選手たちの体を預かってきました。

その一人一人に「勝って欲しい」「活躍して欲しい」「早くケガや故障から復帰させてあげたい」「今日も明日もケガしないで欲しい」等という思いを持って、全選手に精一杯の施術を行ってきました。時には、そんな思いとは逆に「お前の施術のせいで今日は活躍できなかった」等という罵声を浴びせられたこともあります。

それでも私は「勝って欲しい」「一緒に勝ちたい」という思いだけで毎日選手たちと接してきました。良いことばかりでなく、むしろ悪いことの方が多いくらいですが、それでも懸命に立ち向かったことを選手たちは感じ取ってくれていたのです。

だから毎年シーズンが終わった日には、選手一人一人から「今年も一年ありがとう」「お前がいてくれたから一年間戦えたよ」と言ってもらえたのです。私にとってこの言葉は対価以上に価値のある言葉であり、この言葉を聞けた時に「やってて良かった」と毎年思ったものです。

もちろん優勝した時の喜びも同様ですが、苦しいことが多くても最終的に良くなることを目指して努力していくことが人も自分も喜べることなんだと思います。今現在は、治療院に来て下さる患者様たちから「とても良くなったよ、ありがとう」と言って頂ける時が最高に幸せな瞬間です。

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